11月27日 その3383『逢坂誠二の徒然日記』(5080)

掲載日:2016.11.27

昨夜、都内で用務があり、一旦上京したが、
今日は、午前の便で帰函する。


1)官と民の中間

昨日、函館市の
ボランティア協議会30周年祝賀の席で
トクビルの話をした。

アメリカには、
官でも民でもない中間的な市民の
自発的な活動が多いことにトクビルは気づき、
その中間的、自発的な市民の活動が
民主主義を支えていることを知る。

こんな雰囲気の話だが、
こうしたトクビルの気づきは、
私のこれまでの仕事の重要な支えになっている。

祝賀会の挨拶なので、
昨日はサラッとしか話をしてないが、
トクビルなどに関連する話は奥が深い。

====

商業活動を中心とする市民の活動のだけでは、
富の偏在が激しくなったり、
公のあり方が不十分になるなど、
社会は成り立たない。

そこに選挙で選ばれた正統性のある政治が介在し、
自由な市民の活動に一定程度の制約を行い、
官が偏在を是正したり、
市民が共通して恩恵を受ける仕組みなどを整備する。

以下は、以前の講演メモ。

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【新しい公共】

公共=官ではなく、
公共 > 官(国・都道府県・市町村)。


以下は参考:
ユンゲル・ハーバマス『公共性の転換』(未来社)

芸術サロン(欧州の中世から近世)
 芸術談義→政治議論(批判や提案)
 政府の政治の独占から、芸術サロンでの議論による人間関係など
→「もう一つの公共」、「パブリックな空間」
「行政的公共圏」に対する、「市民的公共圏」
「市民的公共圏」は非常に重要な公共性
 →「新しい公共」(NPO、地域のサークル、教育・福祉等団体…)


【居場所と出番】

公共 = 行政・官 ならば
→市民は行政に要求、行政は市民に税でサービス(二項対立)
→社会の中で、市民が意味のある存在としての感覚を持ち難くなる
 
市民社会と行政的公共圏の協力
→居場所と出番のある、みんなが社会の中で意味のある存在
  税と参加の関係
→大きな政府、小さな政府と市場、中位の政府(無駄排除と効果的)
 
【民主主義と議論】

民主主義の根源は、顔の見える議論や討議
議論や討議を通じて、他者の価値を認め、
自己の意見を変容させつつ、合意形成をする(プロセスを重視する)

「多用な価値の中から、ある一定の方向にたどり着く過程を共有
(公開・意見・参加・当事者など)するいとなみ」(逢坂)

議論や討議のプロセスがない
 →他者への想像力を失う、合意形成、相手を説得する努力がなくなる
 →イメージに基づくバッシング政治

以下は参考:
トクビル『アメリカの民主政治』、『アメリカのデモクラシー』

→アメリカでは、国家と個人の間にある
「中間的な領域」がしっかりしている
 →中間的な領域に参加することによって政治の当事者意識を高める
 →自分自身が生きている意味や社会的価値を高める

【ボンドとブリッジ】

以下は参考:
ロバート・パットナム『哲学する民主主義』

「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)」
 →人々の協調行動を活発にすることによって
  社会の効率性を高めることができる「信頼」「規範」「ネットワーク」
  といった社会的仕組みの特徴」
 →討議による合意形成を前提とする水平な人間関係

行政を離れた市民活動の分厚さによって、
政府の統治効果や改革の進み方に差がでる(イタリア北部と南部)

『孤独なボーリング』
一人でボーリングをする老人
 →行き過ぎた個人主義、トクヴィルの中間的領域の減少
 →分厚い共同性を取り戻す必要

かつての共同体には、
包摂(インクルージョン)の中に潜む、
排除(エクスクルージョン)

ボンド(一定程度の絆のある人間関係)
ブリッジ(色々なサークルなどが緩やかに繋がって、人々が出入りできる)

【地域主権改革の意義】

権限や財源の移譲、義務付け枠付けの廃止などだけではない
多くの国民が社会活動に参画し討議することにより、
自分が生きている地域に貢献し、
よき社会を担うための一翼を担う。

自分が生きている意味を社会の中で確認できる。

【今後、自治体に求められるもの】

震災を経てより具体的実践的な施策、
真の地域の特色を把握、
さらなる自主性自律性の発揮と発信(受け身から能動へ)、
多様な連携と多様な担い手、さらなる資質の向上


お金、経済は大切だが…、
そこだけに目を奪われる愚かしさよ!!

==以上、講演メモ終了==

昨日のボランティア協議会の挨拶で、
かつてのこんな講演を思い出した。



さあ今日も、確実に前進します。

==  2016.11.26  ==

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