5月23日 その3560『逢坂誠二の徒然日記』(5257)

掲載日:2017.05.23

昨日、函館市内で活動した後、夕方に国会入りした。

国会入り後は、今日の本会議に備えて、
国対委員長などとの打ち合わせに終始した。


1)国連からの指摘

ここに来て、
共謀罪法案を採決できない
さらに大きなことが発生した。

各国の人権状況を調査する国連の「特別報告者」が、
共謀罪法案に関し
「プライバシーに関する権利と表現の自由への
過度の制限につながる可能性がある」
という懸念を示す書簡を
18日付で安倍総理宛てに送付したのだ。

書簡の中で、法案の「組織的犯罪集団」や「計画」
それに「準備行為」の定義が曖昧なうえ、
処罰の対象となる277の犯罪の中には
テロや組織犯罪とは関係ないものも広く含まれ、
法が恣意的に適用される危険があると指摘している。

また「法案の成立を急いでいるため、
十分に公の議論がされておらず、
人権に有害な影響を及ぼす」とも指摘している。

これらは、法務委員会で指摘された
懸念事項とも合致する、極めて重要な指摘だ。

金田大臣は、共謀罪法案の立法事実に関し、
「頭の中にはたくさんある」と明言したが、
未だにその事実が公表されず、
19日の法務委員会では、
国連のTOC条約の締結だけが
唯一の立法事実と認めざるを得ない状況となっている。

しかし、その国連から逆に、
そのための国内法整備に対して、
根本的な疑問が突きつけられたのだから
この立法作業は中断し、再検討すべきものだ。

ところがこの書簡に関し、
菅官房長官は昨日の会見で、
「不適切なものであり、強く抗議を行っている」と述べ、
「特別報告者という立場は独立した個人の資格で
人権状況の調査報告を行う立場であり、
国連の立場を反映するものではない」と強調した。

しかしこれは的外れで、
その場しのぎの会見と言わざるを得ない。

昨年11月25日、岸信夫外務副大臣が
国連北朝鮮人権状況「特別報告者」の表敬を受けた。

その際、岸副大臣が
「特別報告者としての初の訪日を歓迎するとともに、
人権の専門家として豊富な経験を有する
同報告者の活動に日本として全面的に協力する」
旨を述べている。

政府に都合の良い特別報告者は歓迎し、
都合の悪い特別報告者は、
その存在そのものもまでも否定するのは、
政府の御都合主義ともいえるものであり、
こうした政府の姿勢こそが批判されなければならない。

しかもこの書簡は、菅官房長官が指摘するような
一方的な内容ではない。

書簡では、共謀罪法案について
「早まった判断をするつもりはありません」
と前置きした上で、
「人権理事会から与えられた権限のもと、
私は担当事件の全てについて事実を解明する
職責を有しております」とし、
日本政府に対し、この書簡に対する見解を求めている。

つまりこの書簡は、共謀罪法案に関して、
国連が一方的に断定するものではなく、
特別報告者が抱く懸念について、
日本政府とのやり取りを求めるのがその真意だ。

それを一刀両断に批判し、
切り捨てる菅官房長官の会見は極めて不適切だ。

しかも私は、書簡の中の次の下りを読んで、
改めて我々の主張の正当性を確認すると同時に、
日本の政府に突きつけれらた国連からの厳しい指摘に
ショックを受けている。

「要請があれば、国際法秩序と適合するように、
日本の現在審議中の法案
及びその他の既存の法律を改善するために、
日本政府を支援するための専門知識と
助言を提供することを慎んでお請け致します。」

つまり共謀罪法案は、
国際法秩序に適合していないと
指摘されたも同然であると同時に、
国連特別報告者としては、
日本政府の法案立案能力が
十分ではないとの認識を示したのだ。

法治国家日本として、
共謀罪法案を通して極めて不名誉な指摘となる。

国連特別報告者からの、
こうした極めて重要な書簡を
的外れな批判で葬り去るのではなく、
ここで法案審議を中断し、
指摘された事項について真摯な姿勢で検討し、
法案提出を再考することこそが、
今、政府に求められている。

今日も強行的に衆院本会議の開催が決められた。

しかし国連からの指摘も踏まえ、
この時点で共謀罪法案の採決はすべきではない。


さあ今日も、確実に前進します。
==  2017.5.23  ==



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