12月29日 その1258『逢坂誠二の徒然日記』

掲載日:2010.12.29



昨日は、帰函直後、漁組など漁業関係者の皆さんと、空港近
くの会場で、所得補償やスケトウのTACについて意見交換をしています。

本日は、朝から、JA、農業共済、土地連などの皆さんと、これまた所得補償をは
じめ広く農業全般について意見交換をしています。その後、濡れ雪の降る函館、
北斗、七飯を回り、先日来の雪で倒壊したビニール・ハウスを回っています。


1)ビニール・ハウス
函館周辺地域で年末に、これほどの降雪は極めて珍しく、出荷を待つほうれん草
などのハウスが、450棟あまりもが、雪の重みで倒壊しています。また年明け
以降、播種すべきハウスも多く、ハウス補修が急務となっています。

この地域の農業は、北海道全体に比較すれば耕地面積の狭い小規模なものになっ
ています。しかし、北海道全体の野菜出荷額約800億円のうち、JA新はこだて
扱い分が100億円にものぼる一大野菜産地なのです。今回のハウス倒壊は、そ
の野菜出荷の大きな部分を担う冬から春へのハウス野菜に大打撃となります。

年末となり、ハウス資材在庫、流通がままならない現状にもなっています。

こうした状況を一刻も早く打開するため、JAや自治体の対応策を、しっかりとサ
ポートしたいと考えています。



2)所得補償など
昨日と本日の所得補償に関する意見交換で、様々な思いが寄せられています。

== 主な意見 ==

・規模加算への期待と不安
農地利用集積円滑化事業により、面的集積(連担化)した面積に2万円/10aを
交付する規模加算は一定程度理解できるが、既に集積済の農業者との不公平が生
ずるのではないか。
今後、集積する農業者を対象とするのではなく、現状の集積度合いに応じて加算
すべきなのではないか。

・担い手加算が必要
府県の二種兼業農家や土日営農者と北海道の主業的農家を同一扱いするのは不公
平。
北海道の主業的農家に対しては、担い手加算などの措置を講ずるべき。

・産地資金の確保や自由度の拡大
産地資金を早く配分すると同時に使途の自由度を高める必要がある。
昨年の激変緩和措置などの手当て資金の額を下回らないこと。
その際、北海道全体額の確保も重要だが、新規の畑作に配慮するあまり、コメ対
策が昨年より減額とならないことが必要。

・大豆や麦など基準反収が低いという道南地域の特性に応じた所得補償制度とす
べき

・米における1万5千円のように、畑作にも変動対策を講ずるべき

・韓国等で口蹄疫等が発生しているが、新千歳空港国際線等で消毒をしているこ
となどをもっとアピールし農業者を安心させるべき

・道南は耕作面積が少ないため牛一頭当たり4aの面積確保は難しい(本州は
1a/一頭)

・大野平野の土地改良事業は、用水利用期と降雪期は工事ができない。
このように施行時期が限られるため、事業予算は補正措置よりも当初措置が望ま
しい

・農地の規模拡大方針と小規模高収益農業との棲み分け、考え方の違いを明確に
すべき

・一次産業への配慮がなく唐突なTPP参加検討に強い反発がある。TPP参加
はそもそも反対。TPPの検討状況は、つぶさに情報提供すべき。2月14日に
様々な団体が参加してTPP参加反対集会を開催する。

・米の生産数量目標
これまで真面目に減反制度を受け入れてきた北海道に対する、今回の生産数量目
標の配分は大いに不満。特に民間在庫に関し、どこの業者がどの程度在庫を抱え
ているのか等、透明化しなければ納得できない

・ハウスの共済に関し
ハウスの5年以降の残存率は20%。したがって古いハウスは、再建築価格の
16%(残存の80%を補填)しか共済で補填できない。
そのため、今回のハウス被害に対しては、何らかの支援措置がなければ、復興は
極めて厳しい。
一方、今回倒壊したハウスのうち、共済加入は214棟程度と被害棟数全体の
50%に満たないため、一律の対策を講ずると、共済加入者と未加入者の間に不
公平感が生ずる。
ハウス等の設備投資に当たっては、共済加入を義務付けるべき。

・民主党の農業等への基本姿勢について
政権交代以降、JAや農業共済、土地改良区等が極めて冷遇されており不満が
募っている。
過日もJA業務から共済や信用部門を外す案が党から発表され、法律等を知らな
いのかと、呆れる声が少なくない。
政府の各種会議も偏った意見の方が多く、出資比率によってJA組合員の議決権
を決めるべきなどの暴論が出されている。
都市型国会議員が多く、あまりに地域の現状を知らなさすぎるため、都市型の議
員に対し、一定程度、農山漁村での研修を義務付けるべき。

・菅総理の農業に対する姿勢について
TPPへの参加表明を聞いていると、総理に国家ビジョンがあるのかどうか疑わ
しくなる。
総理は、ニュージーランド等の農業と本当に闘えると思っているのか。
総理が農地制度の改正に言及したが、農地法を改正したばかりなで極めて不安に
なる。

・戸別所得補償は重要
戸別所得補償は極めて大切だが多額の経費を要する。しかし、この経費は、単な
る1次産業保護ではなく、国民や国土を守るための経費であること等、その本質
を国民に理解頂く努力を重ね、税負担の増加も検討すべき。

・22年度のコメ所得保障の1万5千円は、ベタ付けで良いか検討の余地がある

・北海道に農業を理解する政治家がいないのでないか

・10年後の農業のあるべき姿を描き、多少の競争はあっても良いので、本当の
意味で農業の足腰を強くすべき。農業は悪い産業ではない。

・ディルドリン等、国際基準に合致しない残留農薬基準を早急に見直すべき

・多少大きい規模の農業者と小規模農業者が棲み分けをしている道南農業の良さ
を、もっと農林水産省に認識させ、今の全国一律対策や、規模拡大偏重から脱却
すべき

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以上をはじめ、多様な意見が出され、極めて有意義な意見交換会となりました。
年明けにはこれらの意見も踏まえて、農林水産省と交渉を開始することとしてい
ます。

また私自身が、政府の中で多忙のため地元入りの機会が激減していることに対
し、数多くの不安も寄せられました。来年は、タイトな公務日程の隙間を縫っ
て、なるべく多くの地元入りの機会を作らねばなりません。

漁業関係者からは、来年度のスケトウ漁獲枠が増えないことへの、強い危機感が
表明され、意見交換の場から直接水産庁幹部に連絡し、強い懸念を伝えていま
す。この点は、年明け早々に水産庁と協議をすることとしています。



さあ今年も、残された期間、しっかりと前進します。

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  2010・12・29 Seiji
Ohsaka

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