9月18日 その2218『逢坂誠二の徒然日記』
掲載日:2013.09.18
全国的に晴れ間の多い、朝を迎えたよう
だ。
函館の気温は12度程度、
今朝も寒さを感ずる気温だ。
日中は23度程度になる見込みだ。
1)腱鞘炎
今年の春以来、腱鞘炎に悩まされている。
ピーク時よりも痛みは和らいだ感じがするが、
逆に痛みが固定化した印象も受ける。
腱鞘炎の痛みは、もちろん腕だけだ。
しかしこの腕だけの痛みが、
体全体のバランスに影響を与え始めている。
たとえば週に何度か、
少し長い時間かけて歩くことにしている。
ところが腕の一部が痛いだけで、
その散歩がどうもぎこちないのだ。
体全体の健康が、
微妙なバランスの上に成り立っていることを痛感する。
逆に言えば、バランスが如何に大切か、
ということだと思う。
2)福島第一原発視察 その10
標高35メートル地域から、
原子炉の設置されている海のそばの
標高10メートル地域に降りてくる。
予想外に敷地が狭い。
1号機から4号機まで、
窮屈な感じで並んでいる。
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降りてきた高台の方向を振り返ると、
ある高さ以下の法面植物が枯れかかっている。
説明によれば、その高さまで津波が押し寄せ、
海水をかぶったために、植物の育ちが悪いとのことだ。
右手の土手の一部は、土が剥き出しになっているが、
そこも津波で削り取られた場所だという。
いずれも標高10メートル敷地から見ると
随分と高い場所に見える。
あんな場所にまで波が到達したのかと思うと、
どんな高度な技術を駆使した施設であっても、
一たまりもない…、そんな印象を強くする。
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東電の説明によれば、
原子炉本体は安定的に冷温停止状態(25〜50度)が
維持されているという。
現在は、使用済燃料プール内の
燃料取り出しが開始される前段階の取り組みを
進めているという。
震災時、運転をしていた1〜3号機に関しては、
プラントの状況把握と
燃料デブリ取り出しに向けた作業を進めているとのことだが、
具体的に何が、どのように進んでいるかは、あまり良く分からない。
というよりは、素人に理解できるほどの
具体性がないとも言えるのかもしれない。
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手渡されたイラストによれば、
1号機燃料の多くが
原子炉圧力容器の下の格納容器に
落ちているように描かれている。
1〜3号機、いずれも格納容器に
燃料が留まっているかの図面だ。
(1号機だけが、格納容器にそのものに
ちょっとだけ燃料がめり込んでいる。)
報道等では、
1号機はメルトスルー状態となっているらしいが、
手渡された図面では、
メルトダウンとの認識なのだろうか。
この辺りも判然とはしない。
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1〜3号機の圧力容器下部温度は、
33度程度〜45度程度。
格納容器温度は、34度〜44度程度だ。
圧力容器も格納容器も、似たような温度だ。
燃料が両方にある…、そんな状態なのだろうか。
4号機は、震災当時、運転をしてないかったので、
原子炉には、燃料は入っていない。
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第一原発は、水処理も大きな対策の柱だが、
本丸は原子炉やプールであることは間違いがない。
その本丸である原子炉の状況は、
十分に把握されているとは言い難い状態と推察した。
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1〜4号機の燃料プールの温度は、
28度〜38度程度だという。
4号機プールの温度が、38度と最も高い。
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4号機は、原子炉に燃料が入っていなかったこともあり、
燃料プールからの燃料取り出し前の作業が最も進んでいる。
・
燃料取扱機の吊り込み作業完了(7月末)
・
燃料取り出し用カバーの外壁設置作業が完了(7月20日)
・
現在は、プール内のガレキ撤去作業を進め、
11月の燃料取り出し開始を目指している
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4号機は震災当時、
原子炉に燃料が入っていなかったが、
使用済核燃料プールが傾き、
極めて危険な状態だったと言われている。
このように原子力発電所は、
稼働していなくとも、
限度を超える地震等に対しては
極めて脆弱なものであることが分かる。
万が一、使用済核燃料プールが傾いて
倒れるようなことがあれば、
大惨事になってしまうことは明白だ。
現在、4号機の使用済み核燃料プールは、
その土台というか、基礎部分を補強するとともに、
プールの傾きなどを年4回、定期的に検査し、
現在は健全性を保っているという。
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山側から1〜4号機を眺めると、
確かに4号機には、カバーがかけられて、
震災当初とは違った雰囲気だ。
しかしいずれの原子炉も、その周囲は雑然としており、
決して対策が進んでいるような絵柄には見えない。
ホースやケーブル類が、雑多に敷き詰められている。
何の施設か分からないが、
高さが数メートルもあろうと思われるシャッターなども、
大きく破損したまま放置されている。
現場を整理整頓する暇や余裕もないままに、
とにかく対症療法を続けている
と言うのが現実なのかもしれない。
もちろん下手に整理整頓すれば、
放射能汚染が広がる可能性が高い。
汚染を広げないためには、
放置が特効薬なのかもしれない。
(以下、続く。)
3)集団的自衛権
安倍総理の
私的懇談会「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」
(安保法制懇、座長・柳井俊二元駐米大使)は17日、
7カ月ぶりに第2回会合を首相官邸で開いている。
集団的自衛権行使を禁じている
政府の憲法9条の解釈を見直し、
行使を全面的に容認する報告書を
年内にもまとめ首相に提出する方針だという。
また一部には、
政府が結論を出すのは、
来春以降になるとの見方もある。
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安倍総理は、自身を縛る憲法の解釈を、
総理自らの手によって変えようとしている。
これは集団的自衛権行使容認の是非以前の、
立憲主義を全く理解していない愚行と言わざるを得ない。
集団的自衛権の行使容認をするならば、
憲法に定められた手続きに従って、
最終的にその是非は国民が判断すべきものだ。
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ところで「集団的自衛権」とは?
自国と密接な関係にある国が攻撃された際に、
自国への攻撃と見なして反撃する権利。
国連憲章に規定があり、
日本は権利は有するが憲法上、
行使できないとの立場を取ってきた。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2013・9・18 Seiji Ohsaka
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