1月3日 その2325『逢坂誠二の徒然日記』

掲載日:2014.01.03



夜明け間の函館の気温は

マイナス3度程度。



ごく弱い雪が降っている。



日中も同じような天候だが、

午後には気温がプラスに転ずる

との予報が出ている。







1)街宣

昨日は、函館市内で街宣活動を行った。



幾人かの皆さんから、

頑張ってなどと激励の声をかけて頂いた。



しかし風と雪が激しく、

途中から立っていられないほどの状態になった。



本町での街宣は、早めに切り上げざるを得なかった。



雪以上に風が強いと体温が一気に奪われる。



そのため年末に頂いたポケットカイロを活用して、

指先の体温を何とか確保している。



それだけでも体全体の温感は随分と違っている。







2)元日各紙の社説

少し長くなるが、元日の新聞各紙社説の紹介と感想だ。

(北海道新聞と毎日新聞は、昨日掲載済)







【朝日新聞】

政治と市民

 にぎやかな民主主義に



== 以下、概要 ==



東京・小平市の雑木林が昨年、何度もニュースになった。



そこに都道を通す計画への異議申し立て運動が高まりを見せたためだ。



選挙では主要な争点にならず、住民も意識していなかった古い計画だ。



その実施が決まったと、あるとき知らされる。



計画だけでなく、

それを決めるプロセスそのものへも疑問がふくらんだ。



住民投票で問うたのも建設の賛否ではなく、

決定に住民参加を認めるかどうかだった。



哲学者の國分功一郎さんは、

ものごとを実質的に決めているのは「行政機関」ではないかという。



選挙で議員や首長を選べば民主主義は機能していると思いがちだ。



けれど、日々の統治を担う行政府に、

市民が異議を申し立てるのが容易ではないとしたら――。



■強い行政、弱い立法



民主主義社会で市民が疑問を感じる政策を政府が進める。



昨年暮れ、成立した特定秘密保護法をめぐっても同じような構図があった。



しかも、この法律は行政府による情報の独占を可能にする。



何が秘密かを決めるのも管理するのも、

結局は行政府の人である。



肝心の国会は監視できる強い立場を与えられていない。



国会で多数派が賛成したから成立したのだが、

皮肉なことに、この法律は行政府の権限を強め、

立法府を相対的に弱める。



行政府が強くなり、立法府が弱くなる。

背景の一つはグローバル化だ。



カネや情報が急速に大量に国境などお構いなしに行き交う時代、

行政府は刻々と変化する市場などがもたらす問題の解決を

つねに急がされる。民意はときに足かせと映る。



■「補強パーツ」必要



だからこそ、行政府は膨大な情報を独占し、統治の主導権を握ろうとする。



その結果、多くの国民が「選挙でそんなことを頼んだ覚えはない」という政策が
進む。



消費増税に踏み込んだ民主党政権、

脱原発政策に後ろ向きな現政権にそう感じた人もいるだろう。



欧州では債務問題に直面した国々の政府が、

人々の反発を押し切って、負担増の政策を進めた。



だが、議論が割れる政策を採るならなおさら、

政治は市民と対話しなければならない。



もとより行政府を監視するのは立法府の仕事だが、

政治家は閣僚になったり自分の政党が与党となったりすると、

行政府の論理に大きく傾く。



ミイラ捕りはしばしばミイラになる。



民主主義を「強化するパーツが必要」と國分さんはいう。



議会は不可欠だが、

それに加えて行政を重層的に監視して

「それはおかしいと伝える回路が欠かせない」。



そのために住民投票や審議会などの諮問機関の改革、

パブリックコメントの充実などを提案する。



フランスの民主主義研究の大家ピエール・ロザンヴァロン氏は

「カウンター・デモクラシー」という言葉で、

議会制民主主義のいわば外側にある仕組みへの注目を促す。



デモ、新旧のメディア、市民による各種の評議会などを指す。



やはり議会は否定しない。それを補完するのだという。





豪シドニー大学のジョン・キーン教授も、

行政を監視する市民のネットワークや組織を重視する。



最近邦訳が出た「デモクラシーの生と死」という著書で、

それを「モニタリング民主主義」と呼んでいる。





いずれも投票日だけの「有権者」ではなく、

日常的に「主権者」としてふるまうことを再評価する考え方ともいえる。



場合によってはこれから2年半、国政選挙はない。



それを「選挙での多数派」に黙ってついていく期間にはできない。



異議申し立てを「雑音」扱いさせるわけにもいかない。



静かな雑木林からの呼びかけに、

もっとにぎやかな民主主義で応える新年にしたい。



==以上、概要終了==



少し引用が長くなったが、

投票日だけではなく、

日常的に主権者としてふるまうことの重要性は、

私も痛感している。



特に立法府、あるいは地方議会だけではなく、

行政府へのアクセスの重要性も同感だ。



行政府が強くなり、立法府が弱くなる、

その背景の一つがグローバル化だと指摘しているが、

これは隠れ蓑のような気がする。



税の再配分や法の執行という、

そもそもの権力の源泉を握ったものが、

その権力の旨味を温存したい…、

その結果、行政府の存在が強くなるのだ。



立法府である国会は国権の最高機関だが、

立法面においても、予算配分の面においても、

真の最高機関としての役割を果たしていない場面が多い。



確かに法律を作り、予算も決定する。



しかしメガネのフレームのような枠組みだけの法律を作り、

実際にメガネの機能を決める度数の入ったレンズは、

政省令に委ねていることが多い。



つまり国権の最高機関としての役割を、

今でも行政府が果たしている場面が多いのだ。



予算も同様だ。



確かに大枠は国会審議で決められるが、

実際の配分は行政府の裁量によって決められている。



今でも予算権限の大部分は、

行政府が握っているといっても過言ではない。



そもそも現在も行政府の権限が大きいのだ。



与党になれば、立法にいる政治家も、

政府と与党は一体化するわけだから、

その権限、権力の旨味を温存したがるのだ。



これが行政府が強くなる真の理由だ。



この点への切り込みをしない限り、

現状の日本の行政府優位の構造を切り崩すことはできない。



だから立法府の国会議員は毅然としていなければならないし、

情報公開が必須なのだ。



これがなければ、真の三権分立は実現しえない。







【読売新聞】

日本浮上へ総力を結集せよ

 「経済」と「中国」に万全の備えを



====



 ◆「経済」と「中国」に万全の備えを



デフレの海で溺れている日本を救い出し、

上昇気流に乗せなければならない。



それには、安倍政権が政治の安定を維持し、

首相の経済政策「アベノミクス」が成功を収めることが不可欠である。



当面は、財政再建より経済成長を優先して

日本経済を再生させ、税収を増やす道を選ぶべきだ。



そのうえで、

年金・医療などの社会保障、安全保障・危機管理、

エネルギーなどの政策分野に投資し、

中長期的に国力を上昇させていくことが肝要である。



対外的には、アジア太平洋地域の安定が望ましい。



中国が東シナ海とその上空で、強圧的な行動をエスカレートさせている。



日本との間に偶発的衝突がいつあってもおかしくない、厳しい情勢が続く。



日中両国の外交・防衛当局者による対話を重ねつつ、

日米同盟の機能を高めることで、

軍事的緊張を和らげねばならない。



今年も「経済」と「中国」が焦点となろう。



この内外のテーマに正面から立ち向かわずに、

日本が浮上することはない。



 ◆アベノミクスに試練



首相は昨年夏の参院選で衆参両院のねじれを解消し、

自民党が突出する「1強多弱」体制を作り上げた。



内閣支持率は一貫して高い。

なお50%台を維持している。



安倍首相が、政策課題に優先順位をつけ、

専ら「経済」に力を注いできたからにほかならない。



アベノミクスは、3本の矢のうち、

大胆な金融緩和と機動的な財政出動の2本の矢によって、

日本の景気を持ち直し、株高・円安も実現するなど、

一定の成果を上げている。



日本の国際社会での存在感が増したことも確かだ。



だが、

日銀がデフレ克服の目標に掲げる

「2%の物価上昇率」の実現への道筋は、なお不透明だ。



景気を下支えする財政出動は持続力に限りがある。



世論の支持も、景気回復への期待が先行し、

必ずしも生活向上を実感できたからではない。



今年は、アベノミクスの真価が問われる。



4月に消費税率が5%から8%に引き上げられる。



3月までは、耐久消費財などの「駆け込み需要」もあって、

景気は回復基調で推移するだろう。



だが、消費が冷え込む「反動減」が予想される4月以降は、

景気が腰折れしかねない。



政府は消費増税の影響を最小限に抑えるため、

企業支援や公共事業を柱に

国費で5・5兆円規模の経済対策を打ち出した。



2014年度予算案も大きく膨らんだ。



一方、家計への支援は物足りない。



低所得者へ1回限りの「簡素な給付措置」が盛り込まれたが、

食料品や新聞への軽減税率は導入が見送られた。



政府・与党は10%への消費増税と同時導入を期して準備を進めてもらいたい。



 ◆成長戦略は首相主導で



アベノミクスが雇用や賃上げに波及して、

民間主導の持続的な経済成長を実現するには、

成長戦略という3本目の矢が、的を射なければならない。



だが、国家戦略特区で行う規制緩和のメニューが

各府省や関係団体の抵抗で大幅に後退するなど、

戦略の実効性は心もとない。



首相が指導力を発揮し、

民間活力を成長市場へ誘導することで、

3本目の矢を加速させたい。



最近の消費者物価の上昇は、

輸入物価や電気料金の値上げが背景にあり、

需要増を契機とした「良い物価上昇」とは言えない。



業績を上げた企業が賃金を引き上げ、

家計の収入増が消費を拡大する好循環を実現せねばならない。



その成否のカギを握るのが、安価な電力の安定供給である。



原子力発電所は全50基が停止している。



電力不足を火力発電所のフル稼働で補うため、

液化天然ガスなど輸入発電燃料の追加負担は1日100億円に上る。



国富が資源国に余計に流出している。



安全が確認できた原発を着実に再稼働させなければならない。



気がかりなのは、

原子力規制委員会による原発再稼働の審査が遅れていることだ。



エネルギー自給率の低い日本が今後、

どう電力を確保していくかは、国家戦略にも直結する。



安倍政権は1月中に閣議決定するエネルギー基本計画で、

原発を「重要なベース電源」と位置づける。



民主党政権の無責任な「原発ゼロ」路線と決別し、

新増設に含みを残した点は支持したい。



日本は世界有数の原子力技術を保持している。



安全な次世代型原発の新増設は、

人材維持・育成の観点からも必要だ。



原発のインフラ輸出を成長にも生かしたい。



政府は、

電源として原子力、火力、

太陽光発電など再生可能エネルギーをどう組み合わせるか、

という議論を加速させるべきだ。



 ◆偶発的衝突の恐れも



アジア太平洋地域では、

中国が力による現状変更を試み、周辺国との摩擦を強めている。



中国の習近平政権は、

「中国の夢」と称する富国強兵路線を掲げて、

西太平洋での艦隊・航空機演習や

南シナ海の実効支配強化の動きを活発化させている。



米軍への接近阻止・領域拒否(A2AD)戦略が実を結ぼうとしている。



日本には、

尖閣諸島周辺での公船常駐化と領海侵入、

無人機の海上飛行を繰り返し、

さらには尖閣を含む東シナ海上空に一方的に防空識別圏を設定した。



中国は、識別圏内を飛行する全航空機に飛行計画の提出を求め、

従わないなら「防御的緊急措置」の対象だと警告している。



領空のごとく扱うのは極めて問題だ。



このままでは日本が武力衝突の当事者になりかねない。



自衛隊と中国軍との間に、

不測の事態を回避する連絡メカニズムを構築することが急務となる。



安倍首相の靖国神社参拝が、

中国側に対話を拒む口実に使われることがあってはならない。



日米同盟の深化によって、

中国を牽制することも重要だ。



米国は尖閣諸島に対し、

日米安保条約の対日防衛義務を定めた条項が適用される、

という立場を変えていない。



この条項が確実に機能するよう、

米国との間で日本の役割も増強しなければならない。



安倍政権が今年末に、

日米防衛協力の指針(ガイドライン)を見直すのは時宜にかなっている。



平時から有事へ、

危機の拡大に応じた継ぎ目のない日米共同対処ができるよう、

自衛隊の米軍支援の拡充、

尖閣など離島防衛での米軍の関与拡大を打ち出したい。



集団的自衛権の行使を可能にする

憲法解釈の変更に踏み切ることも、避けて通れない。



政府・自民党は、自衛のための「必要最小限の武力行使」に、

集団的自衛権の行使も含める、とする新しい解釈を検討している。



安全保障環境の悪化を受けて

「必要最小限」の範囲を広げるのは、十分理解できる。



集団的自衛権とともに、個別自衛権の議論も深めたい。



例えば、偽装漁民による離島占拠という武力攻撃に至らない段階で、

自衛隊は、どう対処するのか。



こうした「マイナー自衛権」の武器使用の問題も詰めておく必要がある。



 ◆地域の安定に寄与せよ



沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題は、進展を見せている。



仲井真弘多知事が

名護市辺野古の公有水面埋め立てを承認したことで、

1996年以来の日米間の懸案が解決に向かいつつある。



辺野古への移設が実現すれば、

沖縄の基地負担軽減と、抑止力の向上に大きく貢献するだろう。



昨年12月に初めて決定された国家安全保障戦略は、

中国に、地域の平和と安定、繁栄のために

責任ある建設的役割を果たすよう促すとともに、

力による現状変更の試みには、

冷静かつ毅然として対応していく、と記している。



中国は、少子高齢化が進行し、労働生産人口が減少し始めた。



経済成長はどう鈍化していくのか。



米国のアジア重視はいつまで続くのか。



日本の安全保障や経済にどう影響を与えるのか。



情報を分析し、戦略的な対中政策を練り上げねばならない。



中長期的には、日本が地域の安全保障に寄与することが肝要だ。



米国や東南アジア諸国連合(ASEAN)などと連携し、

中国に対し、国際社会の一員としての責任を自覚して行動するよう

説得し続けることが日本の責務である。



==以上、概要終了==



概要と書いたが、

ほぼ全文の引用になってしまった。



読売新聞社説は、

他社に比べて読みやすい印象を受ける。



引用が少ないことも理由だろうし、

内容はともかくとして、

理念よりも具体的なことを欠いているため分かり易いのだろう。



特に最初に結論、目的などを書き、

その後、その説明などをしている点も、

分かり易さの理由だろう。



現状認識で、私の思いと同じと思うことも多い。





景気を下支えする財政出動には限りがある





世論の支持率も、

必ずしも生活向上を実感させたからではない





企業支援や公共事業を柱とする経済対策に対し、

家計への支援は物足りない





需要増を契機とした「良い物価上昇」とは言えない



以上などをはじめとして、

現状のとらえ方として認識が一致する点はある。



しかし、全体の論調として賛同しかねるところが多い。



「財政再建よりも経済成長を優先して日本経済を再生させ、

税収を増やす道を選ぶべき、

そのうえで、年金・医療などの社会保障、

安全保障・危機管理、エネルギーなどの政策分野に投資し、

中長期的に国力を上昇させていくことが肝要だ」



との指摘があるが、この順番と内容については、

もっと慎重に議論しなければならない。



現実に、安倍政権はこの順番で仕事はしていない。



個別分野では、防衛と公共投資が増えている。



経済成長の内容が、

大企業、投資家に都合の良いものとなっているが、

これが国民全体にどう行き渡るのか、

その戦略が議論不足だ。



また成長戦略の一環として、

相変わらず規制緩和が上がっているが、

規制緩和一辺倒ではダメなことは小泉内閣が証明しいる。



この点も疑問だ。



また論拠の薄弱な原子力回帰や原発輸出には、

相当な違和感を覚える。



さらに国際関係の安定のためには、

結局のところ軍備の増強であり、

不戦という平和主義の放棄であるように読み取れるが、

この点も、もっと議論しなければならないだろう。



====



今日の日記は、

長くなりすぎたので

日本経済新聞、産経新聞、東京新聞は、

明日、言及したい。







今日も、しっかりと前進します。

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         2014・1・3

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