1月4日 その2326『逢坂誠二の徒然日記』

掲載日:2014.01.04

正月三が日が終了し、

徐々に平常モードに入りつつある。



最近は本当に時の流れが早く、

正月の雰囲気が、

あっという間に終わってしまう。



昨日の函館市内の街宣は、

一昨日と違い気温が

1度程度とプラスだったこともあり、

わりと気分よく話すことができた。



それでも寒いことには変わりはないが、

存じ上げない方から、

カイロや栄養飲料の差し入れもあったりと、

ほっこりとした心の温かさを感ずる場面も多い。



本当に有り難く思う。



今日は、函館市内を飛び出して、

七飯、鹿部、森、八雲、長万部、

今金、北桧山で街宣を行う予定だ。



移動距離が長いため、

街宣時刻を確定できないのが残念だ。



夜明け前の函館は、

極弱い雪が降っている。



今の気温はマイナス4度程度、

終日、マイナスの真冬日の予報が出ている。







1)元日新聞各紙の社説

引用が長くなったため、

元日の新聞各紙の社説は今日で最後の3日目だ。



産経新聞は、

元日は社説という形ではなく、

論説委員長の文章が掲載されており、

それを引用する。







【産経新聞】



年のはじめに

 国守りぬく決意と能力を

  論説委員長・樫山幸夫



==以下、抜粋引用==



故ジョン・F・ケネディ米大統領は著作家でもあった。



欧州で第二次大戦が勃発した翌年、

1940(昭和15)年に書かれたハーバード大の卒業論文は

後に「英国はなぜ眠ったか」という題名で出版された。



当時の英国首相、ネビル・チェンバレンのような

宥和主義の陥穽にはまった政治家の存在や

国民自身が宥和政策を支持し、

必要な軍備増強を嫌ったが故に

ナチス・ドイツの台頭を許したと分析する。



現在の日本にとっても示唆に富んでいるといえよう。



「英国の教訓」に学べ



平成26年に、

わが国が優先すべき政策課題は、

デフレ脱却と東日本大震災復興の加速化だ。



人口減少など「静かな有事」も深刻だ。



だが「そこにある危機」として安全保障、

「国のかたち」のあり方がまず議論されるべきだ。



防衛費は平成15年から10年間も削減された。



自民党内閣は日中友好の幻想に依拠し、

民主党政権が「東アジア共同体」などを夢想している間に、

中国は軍事力拡大を続けた。



「眠っていた英国」の教訓はここにある。



防衛力増強が

あたかも「悪」であるような

感情論がまかり通っている状況では、

尖閣諸島を失うことにもなりかねない。



イギリスが大戦を防げなかったように。



オバマ米大統領はさきに

「米国は世界の警察官ではない」と宣言した。



日米安保体制は、

中国の防空識別圏問題での齟齬にみられるように

結束に陰りがみられる。



日本は、戦後秩序の「他者依存」から脱却し、

自ら国を守らなければならない。



安倍晋三内閣は昨年、「積極的平和主義」、

それに基づく国家安全保障戦略を策定した。



「心ある国」と共に守り合い、

互いに正義を支え、国益を得るという基本哲学だ。



戦後、日本が歩んできた軽武装、

経済重視の道は繁栄をもたらしたが、

今は状況が異なる。



国を守るにも、「正義を支える」にも、「力」が必要だ。



集団的自衛権の行使容認、憲法改正の実現も不可欠だ。



しかし、残念なことに

来年度予算案でのわずかな防衛費増額や、

米軍普天間飛行場移設のための

辺野古埋め立て申請に対する沖縄県知事承認へ

非をならす向きが少なくない。



靖国参拝批判の異様さ



昨年、「特定秘密保護法」が成立した。

あの騒ぎは何だったのだろう。



どこの国にも存在し、

各国との情報交換に不可欠な法律にもかかわらず、

戦前の悪名高い「治安維持法」まで引き合いに出して

不安をあおる一部メディアの論陣は、

「過剰反応」を通り越して、噴飯ものだった。



ナンセンスな議論は国の安全を脅かすから罪は重い。



安倍首相の靖国神社参拝への激烈な批判も

異様というほかはなかった。



「心ある国」の指導者として、

国に命を捧げた人々の霊にぬかずくのは当然だろう。



自衛官ら国土防衛にいそしむ人たちの支えになって

国の守りに資するはずではないか。



情緒的な議論に流され、

防衛に必要な手段を躊躇するのは、

冒頭に触れた「英国の失敗」から得られた教訓を

忘れることであることを強調しておきたい。



産経新聞が昨年公表した「国民の憲法」要綱の前文は、

「独立自存の道義国家」を謳っている。



自らの手で自国を守り、

「国際社会に貢献する道義国家」を志すためにも、

戦後価値観を高枕に眠っているわけにはいくまい。



==以上、抜粋引用終了==



うーん、如何にも勇ましく、

正しいことを指摘しているように思う方も多いのだろうが、

相当な違和感を覚える論調だ。



「宥和主義の陥穽にはまった政治家の存在や

 国民自身が宥和政策を支持し、

 必要な軍備増強を嫌った」ことが、

ナチスの台頭やイギリスが

大戦を防げなかった原因だと指摘し、

だから力を、軍事力の増強が必要だとしているが、

それが逆に戦争の世紀を招いたのではないだろうか。



宥和主義:

他国の強硬な外交政策に対して、

ある程度の譲歩をして衝突を避け、

当面の安定を維持しようとする外交の考え方



陥穽(かんせい):おとしあな、わな。



特定秘密保護法に関する論調も、

あまりにも強引だ。



仮にそれが必要だったとしても、

議論の過程はあまりにも酷かった。



事前の準備も不十分であり、

今になってからその不十分さを繕おうとしている。



そうしたことを何も考えずに

必要なものを制定して何が悪い式の論調は頂けない。



一方で、こうした産経新聞の論調に

同調される方も少なくないのが今の日本の現実だ。



なんとも厄介だ。







【日本経済新聞】

飛躍の条件伸ばす

 変わる世界に長期の国家戦略を



==以下、抜粋引用==



2014年、明るさがほの見えてきたとはいえ、

日本は本当に、いま一度光り輝く国になれるのだろうか。



どんどん変わっている世界。

相変わらずモタモタしている国内。



大きな戦略を立てて、ちょっと長い視点で、

復活への道筋を整えていく必要があるだろう。



世界の変化の最たるものは、

世の中に影響力を及ぼす地域が米欧からアジアへと移行、

その傾向に拍車がかかっていることだ。



理念示し抵抗勢力封じ



地球規模でものごとが動いていくグローバル化によるものだが、

百年単位の長期サイクルで考えると別に驚くに値しない。



「アジアへの回帰」そのものだからだ。



英国の経済史家、アンガス・マディソンの推計によると、

アヘン戦争前である1820年の世界の国内総生産(GDP)は、

アジアが世界の5割超だった。



もし2030年にアジアが世界のGDPの半分を占めても、

200年前にもどったにすぎない。



国際社会の構造変革が進んでいるのである。



その中心をなすのは言うまでもなく膨張する中国だ。



軍事、経済などのハードパワーの増大を背景に、

世界の力の均衡がゆらぎかねないところまで来つつある。



米国で内向きのベクトルが働いているとすればなおさらだ。



ただ、世界に影響を及ぼす力が

ハードだけではなくなっているのも無視できない。



国際社会で信頼を得るには、

文化や価値観などのソフトパワーが

一段と大事になっているからだ。



ハードからソフトへのパワー移行も進んでいる。



日本として、日米同盟というハードと、

日本の文化と価値観というソフトの

ふたつの力をうまく使い分けるスマートパワーで、

中国と向き合っていくしかない。



そのためにも、

国の力の源泉である強い経済の復活が欠かせない。



アベノミクスは経済から入って、

国力を取り戻すための短期の国家再生プランである。



金融緩和、財政出動、成長戦略の3本の矢という

政策手段を通じてデフレから脱却し、

「日本再興」をめざす方向性はまちがっていない。



カギをにぎるのは成長戦略である。



日本を変える突破口にしなければならないのだが、

力不足で思うように進んでいない。



それを阻むのが

反規制改革・反負担分配・反変革の「3本の釘」である。



抵抗の釘を抜きながら

国の力を伸ばしていくためにも、

少しばかり大きめの風呂敷を

広げてみせるのがひとつの方法だ。



10年から20年後に、

どんな国をめざすかの理念や目標をはっきり示せば、

そこからはみ出すものも見えてくる。



参考になるのが、

経済人らでつくる

日本アカデメイアが進めている長期ビジョンづくりだ。



経済力や競争力だけでなく、

魅力や尊敬、信頼といった点も含めて「日本力」ととらえ、

世界的な視野から日本をデザインし直すという。



人口減少社会への対応、

負担分担社会に向けた仕組みづくり、

イノベーション力の強化などもあげているが、

長期的な国家戦略が安倍内閣に欠けているのは確かだ。



「進取の勇気」取り戻せ



それは企業についてもいえる。



目先の利益が優先し、短いサイクルで事業を考えがちだが、

ちょっと長めの視点で成果をあげていく発想も併せ持つことが大事だ。



興味深いデータがある。



東京海上アセットマネジメント投信の調べによると、

日経平均が最高値をつけた1989年末から13年9月までの間で、

現在、東証1部に上場している1700社のうち

配当を含めて投資収益をもたらした企業は200社弱ある。



そのうち収益の高いベスト5は



(1)ニトリホールディングス

(2)久光製薬

(3)日本電産

(4)ピジョン

(5)ユニ・チャームで、



以下も創業者の力が強く

長期的な意思決定がしやすい会社が多い。



いずれも進取の気風に富んでいるのが特徴だ。



それは国家にもつながる。



松方デフレのまっただ中の明治16年、

福沢諭吉は自らが創刊した時事新報に

「日本人は今の日本に満足せんとするか」

と題する社説を掲載した。



以前に比べて「進取の勇気」が失われているのを嘆きながら、

現代語に意訳すれば次のように書いている。



「日本人が今の国力に、今の生活に満足し、

 文明の進行を止めてしまっても後悔しない民族だとは、

 自分は信じることができない」



今日に通じる言葉でありたい。



==以上、抜粋引用終了==



以下、論調を改めて要約する。





大きな戦略を立てて、ちょっと長い視点で、

復活への道筋を整えていく必要がある





世の中に影響力を及ぼす地域が

米欧からアジアへと移行、

その傾向に拍車がかかっている





国際社会で信頼を得るには、

文化や価値観などのソフトパワーが

一段と大事になっている





そのためにも、

国の力の源泉である強い経済の復活が欠かせない





アベノミクス、

カギをにぎるのは成長戦略





それを阻むのが

反規制改革・反負担分配・反変革の「3本の釘」





10年から20年後に、

どんな国をめざすかの理念や目標をはっきり示せば、

そこからはみ出すものも見えてくる





人口減少社会への対応、

負担分担社会に向けた仕組みづくり、

イノベーション力の強化などもあげているが、

長期的な国家戦略が安倍内閣に欠けているのは確か





目先の利益が優先し、短いサイクルで事業を考えがちだが、

ちょっと長めの視点で成果をあげていく発想も

併せ持つことが大事だ





配当を含めて投資収益をもたらした企業は200社、

創業者の力が強く

長期的な意思決定がしやすい会社が多い。

いずれも進取の気風に富んでいるのが特徴





それは国家にもつながる。



・福沢諭吉、時事新報、社説

「日本人が今の国力に、今の生活に満足し、

 文明の進行を止めてしまっても後悔しない民族だとは、

 自分は信じることができない」





今日に通じる言葉でありたい。



====



こんな論旨になるのだろう。



長期的戦略の必要性、

目先の利益ではなくちょっと長めの視点での利益など、

極めて納得できる。



これは政治にも共通だろう。



「創業者の力が強く

長期的な意思決定がしやすい会社」、

これは国家にもつながるとの指摘だが、

確かにそうかもしれないが、

多様な価値観の存在する国家の中で、

民主的にどう意思決定するかの視点が欠落しているだろう。



国家の難しさはここにあるし、

それが政治の本質でもある。



進取の気風も理解できるが、

その進取の内容こそが重要であり、

そのための長期戦略が必要だ。



国家は単なる進取では成り立たない。







【東京新聞】

年のはじめに考える

 人間中心の国づくりへ



==以下、抜粋引用==



グローバリゼーションと中国の大国化に

「強い国」での対抗を鮮明にした政権。



しかし、経済や軍事でなく

人間を大切にする国に未来と希望があります。



株価を上昇させ、

企業に巨額の内部留保をもたらした

アベノミクスへの自負と陶酔からでしょう、

安倍晋三首相は大胆でした。



就任当初の現実主義は消え、

軍事力増強の政策にためらいは感じられません。



多くの国民の懸念をふり払って

特定秘密保護法を強行成立させた後は、

初の国家安全保障戦略と新防衛大綱、

中期防衛力整備計画の閣議決定が続きました。



◆強い国への疑心暗鬼



安保戦略は、日米同盟を基軸にした「積極的平和主義」を打ち出し、

戦後の防衛政策の転換をはかりました。



専守防衛に徹する平和国家が国是で国際貢献も非軍事でしたが、

積極的平和主義は国際的紛争への積極的介入を意図し、

軍事力行使が含意されています。



米国と軍事行動を共にするには

集団的自衛権の行使容認の憲法解釈変更は前提で

憲法九条改正は最終の目標です。



このままでは米国の要請で

「地球の裏側」まで自衛隊派遣の義務が生じかねません。



安倍政権が目指す「強い国」は

「急速な台頭とさまざまな領域へ積極的進出」する中国を念頭に

自衛隊を拡大、拡充します。



それは他国には軍事大国の脅威ともなるでしょう。



疑心暗鬼からの軍拡競争、

いわゆる安全保障のジレンマに陥ることが憂慮されます。



強い国志向の日本を世界はどうみているか。



昨年暮れの安倍首相の靖国参拝への反応が象徴的。



中国、韓国が激しく非難したのはもちろん、

ロシア、欧州連合(EU)、

同盟国の米国までが「失望した」と異例の声明発表で応じました。



戦後積み上げてきた平和国家日本への

「尊敬と高い評価」は崩れかかっているようです。



◆人には未来と希望が



アベノミクスも綱渡り。



異次元の金融緩和と景気対策は

大企業を潤わせているものの、

賃上げや消費には回っていません。



つかの間の繁栄から

奈落への脅えがつきまといます。



雇用全体の四割の二千万人が非正規雇用、

若き作家たちの新プロレタリア文学が職場の過酷さを描きます。



人間が救われる国、社会へ転換させなければなりません。



何が人を生きさせるのか−。



ナチス強制収容所で極限生活を体験した

心理学者V・E・フランクルが「夜と霧」で報告するのは、未来への希望でし
た。



愛する子供や仕事が、友や妻が待っているとの思い、

時には神に願い、誓うことさえ未来への希望になったといいます。



人はそれぞれがふたつとない在り方で存在している。

未来はだれにもわからないし、

次の瞬間なにが起こるかもわからない。

だから希望を捨て、投げやりになることもないのだ、

というのもフランクルのメッセージでした。



社会にも未来と希望があってほしいものです。



四月から消費税率引き上げとなる

二〇一四年度の税制大綱は企業優遇、家計は負担増です。



企業には復興特別法人税を前倒しで廃止したうえに、

交際費を大きく減税するというのですから

国民感情は逆なでされます。



税もまた教育や医療と介護、

働く女性のための育児や高齢者福祉サービス、

若者への雇用支援など

人間社会構築のために振り向けられなければなりません。



そこに未来や希望があります。



所得再配分は国の重要な役目。



政府が信頼でき、公正ならば国民は

負担増をいとわないはずです。



高度経済成長はもはや幻想でしょう、

支え合わなければ生きられない社会になっているからです。



脱原発も人間社会からの要請です。



十万年も毒性が消えない

高レベル放射性廃棄物の排出を続けるのは

無責任、倫理的にも許されません。



コスト的にも見合わないことがはっきりしてきました。



「原発ゼロ」の小泉純一郎元首相は



「政治で一番大事なことは方針を示すこと。

原発ゼロの方針を出せば、良い案をつくってくれる」



「壮大な夢のある事業に権力を振るえる。

結局、首相の判断と洞察力の問題」



と語りました。



首相の洞察力は無理なのでしょうか。



◆涙ぐましい言論報道



特定秘密保護法でメディアの権力監視の責任と

公務員から情報を引き出す義務はいちだんと重くなりました。



それにもまして大切なのは、

一人ひとりの国民の声に耳をすまし伝え、

できれば希望になることです。



画家の安野光雅さんは、

それを「涙ぐましい報道」と表現しました。



涙ぐましい努力を続ける報道言論でなければなりません。




==以上、抜粋引用終了==



タイトルにもある人間中心の国づくりは、全く同感。



安倍総理の軍事強化策に対し、

安全保障のジレンマを懸念しているがこれも同感。



国民議論のない平和主義の転換には、

相当な危機感を持っている。



憲法改正をしていないのに、

法改正や閣議決定で憲法の精神を骨抜きにする、

法律などによる憲法への下剋上が進んでいる。



アベノミクスへの懸念など、おおむね同意できる内容だが、

全体的にたくさんの事項を盛り込みすぎためか、

この論調に反対する人には、

薄っぺらに受け止められる可能性があり、

ちょっと残念だ。



=====



北海道、毎日、朝日、読売、産経、日経、東京など、

新聞各紙元日の社説からは、日本の課題が良く見える。



それぞれの論調の違いから、

さらに問題の複雑さが理解できる。



私なりの思いを改めて

再構築、強化せねばならない。







今日も、しっかりと前進します。

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         2014・1・4

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