4月5日 その2417『逢坂誠二の徒然日記』
掲載日:2014.04.05
今日は、
せたな町で朝を迎えたが、
窓を開けて驚いた。
一面の雪だ。
雪の量は多くはないが、
多少の吹雪模様になっている。
油断して夏靴のままだが、
いつものことながら4月の北海道は、
まだまだ油断がならない。
せたなの朝の気温は零度。
午前中は雪で5度程度までしか、
気温が上がらない。
1)せたな町
昨日は、朝からせたな町を
福原賢孝道議と一緒に歩かせて頂いた。
せたな町は、
北桧山、大成、瀬棚3町の合併自治体で、
その区域は広い。
昨日、朝から夕方まで、北桧山地域を歩いたが、
知り合いなど百軒程度しか回ることができず、
あちらにも行きたい、こちらにも行きたいと思っても、
なかなかままならず、申し訳なく思っている。
今日は、大成地域と瀬棚地域を回る予定だが、
予定地域全部も回ることは叶わないと思われるうえ、
気温も低く、厳しい地域回りとなりそうだ。
2)原子力協定
トルコへの原子力輸出の前提となる、
原子力協定が昨日衆院本会議で可決された。
原子力ゼロを目指す方針と
原子力輸出は矛盾するなどの理由から
過日の民主党北海道連合会常任幹事会で、
協定に反対する旨の文書を
党本部に提出することを
横路代表の発案によって決定した。
この協定については、
私のみならず多くの議員のもとにも
反対の声が寄せられて、
常任幹事会では全会一致での了承だ。
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ところが昨日の衆院本会議での採決に際し、
横路代表は賛成をしたという。
党として統一が求めらる場面が多いことは理解するが、
今回の件は、横路代表の発案によって
反対の文書も提出しているものであり、
せめて欠席すべきだった。
それがまさか賛成に転ずるとは信じられない思いだ。
今後、防衛問題などで、
党本部と民主党北海道の政策に齟齬が生じかねない懸念があるが、
今回の横路代表の対応は、今後の問題にも影を落とすことになる。
私は、政策を担当する副代表の役割を頂いているが、
こんな状況ではこの役割を全うすることは難しく思われる。
3)安倍政権の経済政策
北海道経済団体連合会の
近藤龍夫会長のインタビューが目に留まった。
4日の北海道新聞朝刊に掲載のものだ。
== 以下、抜粋引用 ==
――「アベノミクス効果」をどう評価しますか。
強烈な円安で輸入燃料が上がりました。
財政出動ではどんどんお金を刷り、
カンフル剤的な景気回復が比較的長く続いている
(財政破綻の危険性が高まる)恐ろしい状況。
公共工事への投資は、生産力を生むのならいいが、
アベノミクスの3本目の矢(成長戦略)につながる投資ではない。
空洞化した産業の回復は容易ではありません。
失われた20年のつけが出て、
これからの10年、20年は危機的な状況になるでしょう。
== 以上、抜粋引用終了 ==
道経連の会長がアベノミクスに対し、
こうした評価をしていることは極めて需要なことだ。
国内だけを基盤にした経済活動をせざるを得ないものから見ると、
アベノミクスなるものは、極めて危うい経済政策なのだ。
== 以下、さらに抜粋引用 ==
――日本の針路について考えを。
これからは環境技術、省エネ技術、食と観光が重要になる。
特に『食』は日本に素晴らしい技術がある。
食を成長産業になぜ取り入れないのか。
日本人は付加価値をつけることを得意としています。
その分野を北海道が引き受けるべきです」
――道経連は「食」にこだわっていますね。
『食』を本格的な輸出産業にし、
成長著しいアジアの食市場や、
未開拓のイスラム圏の食市場を獲得する。
食産業、観光産業の発展は、
ものづくりなど周辺産業に刺激を与え、
雇用、税収の増加で働く人が安心して暮らせる。
この理念だけは絶対に失わないでほしい。
――道内の現状をどう分析していますか。
自立発展的な経済対策の確立という
抜本策が打たれていません。
今の道庁は歳入の不足分を借金し、
行政サービスを減らす、
その場しのぎの『火事場の火消し』を続けている。
知事が掲げる重点テーマ、優先課題には、
限られた人材、予算を優先的に配分すべきです。
今は予算が硬直化しており、
将来の税収増を期待できる
投資型の予算計上が難しくなる懸念がある。
――観光への取り組みにも不満があるようですね。
『観光は北海道経済発展の柱』とうたいながらも、
道の観光予算は近年は約6億円と低い水準です。
選択と集中を念頭に、
メリハリをつけた予算編成を大胆に行ってほしい。
観光は経済的に即効性があり、
20億円もあればすぐに効果が出せる。
観光は食と表裏一体。
観光と食を上手に使えば、
両方がハッピーになり、産業をリードできる。
観光に限らず、思い切った行財政改革で
(投資効果の薄い予算配分など)
『潜在する財源』の発掘に取り組むべきです。
== 以上、抜粋引用終了 ==
この近藤龍夫会長の指摘には、
全面的に同感だ。
「自立発展的な経済対策の確立という
抜本策が打たれていません。」と指摘し、
道政を「火事場の火消」と批判しているが、
これは極めて的確な指摘だ。
一昨日の北海道財政に関する勉強会の席上でも、
同様の意見が出された。
また観光予算に関する指摘も全く同感だ。
財政が厳しい中で、
批判を避けるための、
予算一律削減では、
仕事に対する意欲が湧かないばかりか、
予算投下効果も薄れるだろう。
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近藤龍夫会長には、
北海道のフードコンプレックス特区指定の際にも、
実に熱心に話を聞かせて頂き、随分とお世話なった。
近藤会長の指摘を
真摯に受け止めねばならない。
今日は、せたな町回りを続けた後、
夜は函館市内での会合だ。
今日も、しっかりと前進します。
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2014・4・5
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