10月24日 その1551『逢坂誠二の徒然日記』

掲載日:2011.10.24



昨日、三か月ぶりにニセコに入りました。

今日は、久々のニセコでの朝です。

空には多少雲がありますが、
東のそらに月齢26日の月が浮かんでいます。

気温は4度程度、さすがに寒くストーブを焚いています。

日中の予想最高気温は15度程度です。



1)TPP
TPPについての議論が沸騰しています。

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国内農業を保護できれば、
TPPの交渉条件が整うなどの指摘には、
TPP問題を農業だけに矮小化した危うさを感じます。

TPPで公的医療保険が揺らぎかねないのとの指摘に対して、
公的医療保険は、TPPの交渉対象ではないから、
その指摘は間違いとの反論があります。

公的医療保険が交渉の対象ではなくとも、
公的医療保険が劣化する可能性があります。

民間保険の医療保障等の守備範囲を
大幅に広げることによって、
公的医療保険の相対的な役割が低下し、
結果として、
日本の公的医療保険が劣化することが、
想定されるからです。

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TPP議論は、
貿易や外交交渉だと思われがちですが、
まずは国内問題だと私はとらえています。

日本のここ30年近くの大きな課題は、
国の軸を打ちたてられないことです。

これは民主、自民など政党に関係なく、
日本国民が共有できる大きな軸がないことが、
今の日本の政治、経済などの混迷の
遠因だと思っています。

東西冷戦の終焉、プラザ合意など、
日本の置かれた状況が、
大幅に変化しました。

しかし、大転換後に共有すべき国家像がないままに、
手段だけが論じられ続けた結果、
あらゆる分野での落ち着きが悪くなっている、
これが日本の現状です。

仮に今のままTPP交渉に臨んだとしても、
国際交渉の過程の中で、
国家のあり方を論ずるという現象が生まれかねません。

もちろんこれはこれで悪くない、
今回のTPP議論を奇貨として、
国内問題を議論すれば良いとの考えもあるでしょう。

これを切っ掛けにして
議論を開始することを否定はしません。

しかし、たぶんこれでは、
交渉相手国も困惑することでしょうし、
日本が信用されるとは思われません。

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今、野田政権がしなければならないのは、
30年前に大平総理が手掛けて達成できなかった
目指すべき日本の国家像を描くことです。

産業、医療福祉、社会保障、教育、
都市と地方のあり方、エネルギー、環境、
外交、防衛など、
広範な視野を持ちながら、
国家像を論ずることが必要です。

この作業がないままにTPPに限らず、
様々な外交交渉に臨むのは、
極めて危ういことだと感じています。

もちろん時間は止まりませんので、
この国家像を完全に打ち立てられないから、
すべての交渉をしてはいけないと
私は言っているのではありません。

国家像を議論しつつ、
可能な交渉を進めることはあり得ると思います。

しかし、国家像を持たずに議論することの危うさを
認識することが重要なのです。

国家像を描く作業は簡単ではありませんが、
今の日本の混迷の遠因と真因を、
しっかりと把握することが大切です。

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政治家はもとよりですが、
産・官・学など日本国家をあげて、
この国のあり方、国家像を、
早急かつ不断に議論することが重要なのです。

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この国家像が描けていないことを
政治の怠慢だと指摘し批判することは簡単です。

どう批判しようとも、現実に描けていないのが実態です。

30年あまり、
この大課題に取り組んでこなかったのは、
政治の怠慢であると同時に、
私も含めた、民主主義の主権者である
国民の問題でもあるのだと認識しています。

とにかく手と頭を動かさねばなりません。

私たちの日本は如何にあるべきか、
その国民的議論を
惹起しなければなりません。

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ジェーン・ケルシー編著
『異常な契約 TPP』(農文協)が、
TPP交渉の課題を列挙し、
参考になります。



早朝のうちに新千歳に移動し、
都内での用務に備えます。


さあ、今日もしっかりと前進します。
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   2011・10・24 Seiji
Ohsaka

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