徒然日記
23年2月25日 その5663『逢坂誠二の徒然日記』(7360)
1)日銀総裁候補の所信
昨日、衆院の議員運営委員会で、日銀総裁候補の植田さんから所信を聴取しました。数多く報道されていますが、今後の金融政策、あるいは今後の金融の動向を左右する極めて重たい所信となります。主な内容は以下です
*物価上昇率は来年度半ばにかけて2%を下回る
*現在日銀が行っている金融政策は適切
*金融緩和を継続し経済をしっかり支え、企業が賃上げできる環境を整える必要がある
*政府と密接に連携し、経済・物価情勢に応じて適切な政策を行う
*大規模金融緩和はさまざまな副作用が生じているが、2%物価目標実現に必要かつ適切な手法
*物価上昇率2%を見通せる状況が見込まれれば、正常化に踏み出すことになる
*(大規模金融緩和策について)必要に応じて検証を行っていきたい
*(政府・日銀の共同声明に関し)現在の物価目標の表現を当面変える必要はない
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色々と思うところがありますが、植田さんが「内外経済や金融市場をめぐる不確実性は極めて大きい状態」と指摘したのは全く同感です。こうした不確実性を大きくした一端は、アベノミクスにあると、私は思っていますが、今日はその詳細には言及しません。不確実性が極めて大きい状態のため、副作用の多い現状を大きく変更する政策を実施できないのが現実です。そのため植田さんは慎重に言葉を選んで発言したと思いますし、バランス感もあったと私は感じます。
まず金融緩和の継続を明らかにして政策急変への懸念を和らげました。一方、これまでの政策の副作用を認めつつも、現状の政策が適切と述べたのですが、これも極めて真っ当なことです。全体として、現在の金融政策の継続性を重視した内容です。物価上昇率2%を見通せる状況が見込まれれば正常化に踏み出す旨の発言をしましたが、「賃金も上がり物価も2%上がる」、こんな状態が本当に実現するかどうか、中々悩ましい状態だと私は感じています。
さあ今日も ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.2.25===
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こんにちは。
「物価を2%上げる」政策の2%ですが、この「2」という数字が
どこから出て来たか、それが大きなポイントだろうと、この10年、考えています。
下記は、NHKの解説ですが、物価目標2%の「2」の具体的説明にはなっていませんね。
――――(引用)――――――――――――――――――――
3つの理由があるといいます。
1つは、消費者物価指数の特性である「上方バイアス」。
つまり統計上、数値が高めに出る傾向があるということです。
このためあらかじめ高めの数値を目標として掲げておく必要があるとしています。
2つ目は機動的に金利を引き下げるための「のりしろ」を確保しておく必要が
あるということです。当初はこの「のりしろ」を確保しておくことがデフレを
未然に防ぐために有効な手段だと考えられていました。
そして3つ目が「2%」がグローバルスタンダードになっているということ。
金利引き下げ余地と物価の安定のバランスをとったところが国際的に2%と
されているということです。
雨宮副総裁は、就任直前の国会での所信聴取で、「主要先進国が共通して
2%を目標にしていることで、長い目で見ると為替相場のトレンドが安定する。
それによって金融資本市場が安定し、結局は企業経営の基盤も安定すると
いうことにつながるので、物価の安定を確保する上で2%という数字は
今のところ大事な目標だ」と答弁しています。
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数字の根拠も示すことが出来ない政策を、よくもまぁ、というのが正直な感想です。
経済学者の水野和夫氏の著作に、『資本主義の終焉と歴史の危機』というものが
あります。この中に、細部は記憶違いかもしれませんが、ジェノバで初めて
資本、資本家というが概念が生まれて以降、21世紀にまでの、凡そ600年間の
物価上昇を見てみると、約2%。という趣旨の記述があります。
つまり、曲がりなりにも資本主義が機能してきた結果、これまでの平均値が2%
である、という事が勇逸の数値的根拠ではないでしょうか。そうだとすれば、
あくまで、平均値なのですから、多少の変動はあり得べしです。拘り続けるのは、
安倍氏への忠義建て以上の何物でもありません。その愚策の結果、日本の没落は
決定的となりました。責任を取るべき人には、身に替えてでも取ってもらいたい。
浜矩子氏は、「ど・アホノミクス」と看破しました。
うらべ
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