徒然日記

ライドシェア/逢坂誠二 #7593

【23年10月16日 その5896『逢坂誠二の徒然日記』 #7593】
週末は、地元を歩き回りました。今日は党務で静岡を訪問するため、昨日の最終便で上京しました。都内朝の気温は12度、空に雲はなく金星、木星、オリオン座が見えます。東の地平線が徐々に明るくなってきました。日中も晴れ、25度、夏日の予想です。
1)ライドシェア
色々な分野で人手不足が叫ばれています。タクシードライバーも不足しています。そこで政府は、いわゆる白タク解禁を検討し始めました。ライドシェアと呼ばれるものです。
普通のタクシーは、二種免許を所持し、事故が発生した際は会社が対応し、飲酒チェックなどもあります。
ライドシェアは、普通免許でOK、事故対応は運転手個人、飲酒チェックなどはありません。
日本では、海外でライドシェアの利用が進んでいるかのような報道がありますが、必ずしもそうでもありません。EU各国、韓国、台湾、トルコなどで禁止されており、OECD諸国ではその8割で禁止されています。
運賃はタクシーより安いとの認識があるようですが、実際には千差万別です。この夏、ベトナムで、私がアプリを利用した結果、通常の料金よりも安いものもありましたが、通常料金の倍近いものもありました。
配車時間が早いとの前評判もあるようですが、これも私がアプリで確認したところ実際には千差万別で一概に言えない雰囲気です。配車時間を減らすためには、登録台数を増やすことが必須です。そうなれば薄利多売、ドライバーの収益が減る方向になるのだと思います。
ウォルトやウーバー・イーツなどの飲食店の配達サービス員の方達の収入がどの程度か分かりませんが、飲食配達も人数が増えれば利用者の利便性は上がるでしょうが、収入は減るものと思います。
登録者を増やせば儲かるのはライドシェアや飲食配達システムを運営する事業者ですが、登録者は減収になる可能性があります。
登録者は個人事業主扱いなので、最低賃金や年次有給休暇の保障はありません。燃料費や保険料は自己負担なのは当然です。
ライドシェアに反対するのは、既得権益を守るためだとの指摘がありますが、その意味するもの何でしょうか。
既存のタクシーは、台数を管理し、色々なルールを設けることで、サービスの一定の質と利用者の安全を保っています。
ライドシェアには、今のところサービスの質や安全を守るルールはありません。
タクシーが500台の地域で。ライドシュア登録が1500台になったら既存タクシー事業は相当な影響を受けることになり、場合によっては廃業となるかもしれません。
仮にサービスの質や利用者の安全性が確保できたとしても、収入の見通しが立たない不安定な個人事業主(事実上はシステム運営会社の従業員みたいなものです)が、増えることになるのではないでしょうか。
こうした働き手の増加が、少子化をはじめ今の日本社会の課題に直結しています。
ライドシェアは、地域外の事業者が実施することがほとんどです。したがって地域のお金を地域で回すという地域循環型経済の観点からは望ましい方向とは思われません。
ライドシェアに反対するのは、単にタクシー会社を守ることではなく、個々人の雇用と収入を安定化させると同時に、地域の経済を守ことになるのです。もちろん一定の質が保証された人の移動の安全も守ることになるのです。
一見、効率的、効果的に見えるライドシェアですが、相当に課題の多い仕組みです。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.10.16===
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皆様のコメントを受け付けております。

  1. ライドシェアの定義が欧米型をベースに議論を組み立てるか、それとも、欧米型の弱点を改善して組み立てるかで、ライドシェア論議の賛否は分かれるように思います。
    Uberなども、かなりのドライバーのスクリーニングを行った上で、まずはドライバーの数を一気に拡大(そうしないと、利用者が増えない)し、その過程ではドライバーの収益も上げるような施策が取られているようです。その後は、おっしゃるような形でプラットフォーマーの利益を拡大するような施策に転じる。もし、ライドシェアを日本に定着させるとすれば、都市型と地方型に分けて、後者は地域循環型のドライバーと利用者の共存モデルを打ち立てる可能性はありだと思います。

    現に、私は6年ほどにわたって2500回往復しながら、利用者(リピーターですが)からの謝礼で、クルマのメンテナス代と歳末募金の資金を回収し、小さな形ですが地域循環型の「ライドシェア」を行っております。もちろん、十分な任意保険、車検整備、ドライブ技術の習得など、巷間言われているような「ライドシェア」の野放図な面は、最初から十分に補完した上で、さらに利用者には事前に趣旨を十分に説明し、いざという時の保険求償の範囲までご了解(ご家族に)頂いての上での送迎です。そうした方向での議論が深まることを期待します。

  2. >>EU各国、韓国、台湾、トルコなどで禁止されており、OECD諸国ではその8割で禁止されています。

    この夏に香港、台湾、ドイツ、ベルギーで普通にウーバー使いましたが。
    訂正されてはどうでしょう。

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