徒然日記

マイナ保険証も金で釣るのか/逢坂誠二 #7620

マイナ保険証も金で釣るのか/逢坂誠二 #7620 【23年11月12日 その5923『逢坂誠二の徒然日記』#7620】 昨日の函館は初雪でした。本町での街宣最中は吹雪状態。函館の最低気温は0.3度。冬が駆け足で迫ってきます。
1)マイナ保険証も金で釣るのか 今回の補正予算案に、マイナ保険証利用を促進するため887億円の関連費用が盛り込まれています。その概要を見て目を疑いました。
医療機関が患者にマイナ保険証を利用するように働きかけ、利用が増加した医療機関に支援金を配る政策が盛り込まれています。その経費が217億円です。
支援金は、今年10月時点の利用率と比べて、来年1〜11月の平均利用率が増加した医療機関や薬局を対象に支給するといいます。利用件数や利用率の上昇幅に応じて金額が決まるとのことです。
マイナ保険証の利用率は9月末時点で、4.54%で、ピークの4月の6.3%から5ヶ月連続で下落中です。こんな状態ですから、政府は何とかして利用を促進したいのでしょう。
しかし愚策とはまさにこのことです。国民をあまりに馬鹿にした政策です。マイナポイントで無理やりマイナカードの普及率を高めたのと同様かそれ以上の愚策です。
今の政府は、金を出しさえすれば国民は動くと思っているのでしょう。今回の減税も同様です。もちろんお金は重要です。お金は少ないよりも多い方が大半の方は喜びます。それは事実です。しかしお金を出せばマイナ保険証の普及が進むと考えるのは、あまりに単純です。
マイナ保険証がなぜ普及しないのか、その理由も原因も考えもせずに、無理やり普及させるのは完全な思考停止、予算の無駄遣いです。
マイナ保険証が普及しない理由は明白です。
今の保険証以上のメリットが感じられないからです。
政府が質の高い医療の提供と、どんなに言ってみたところで、今この時点で、国民にとって具体的に何がどう変って、どうプラスになるのかを政府は全く説明していません。
というより、今のところマイナ保険証は、そうした説明ができるレベルにはなっていません。だから政府は、具体的な説明ができないのです。今、言えるのは、将来良くなる、そんな程度の話です。だから普及しないのです。今、利便性が高ければ、無理して金などを付けなくても普及します。
今、政府が行うべきことは、マイナ保険証の利便性向上のための環境整備を行うことです。具体的な取り組みの一つは、電子カルテや電子処方箋の普及です。
電子処方箋は一定程度普及するかもしれません。しかし処方箋には病名が記されておりませんので、病歴や病状を把握するには限界があると思います。
電子カルテの普及は、相当に厳しいと私は見ています。
現在の電子カルテの仕様は様々で統一されておりません。そうした多種多様なカルテをマイナ保険証とどのように紐付けて、その情報をどう利用するのかは今後の大きな課題です。
またカルテ情報は、本人の了解があるからといって全て公開すべきものかどうか、機微に触れる問題もあります。さらに医師がカルテ情報の公開を認めるかどうかのという、そもそも論もあります。
(ただし診療報酬の請求情報だけは、早い時期に利用できる可能性があります。薬局も含めた医療機関は現在もその情報は毎月、決められた内容で整理しているからです。)
私は、ナンバー制度もマイナ保険証のような仕組みも大事なものだと思っていますが、今の政府の進め方は、あまりに愚か、それ外の言葉が見つかりません。
利便性を高めるための条件を整えてからマイナカードやマイナ保険証を普及させるべきなのです。
今の政府の進め方は、道路のない地域で車を無理やり売りつけているようなものです。車を手に入れても走らせる場所がないのですから、車は普及しません。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。 ===2023.11.12===
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