徒然日記

補正審議を踏まえつつ、私の思い/逢坂誠二 #7632

【23年11月24日 その5935『逢坂誠二の徒然日記』#7632】 夜明け前の都内、薄雲が広がっていますが、金星が見えます。気温9度。日中は晴れ、23度の予報です。
1)補正審議を踏まえつつ、私の思い 岸田総理が就任して2年が経過しましたが、総理が何をしたいのか、また総理の国家観はどのようなものか、さっぱり見えません。今回の予算審議を通してもそれは見えてきませんでした。
今国会の冒頭に岸田総理は「経済、経済、経済」と声を張り上げましたが、それほど経済に執着しているようにも見えません。(私なら「教育、教育、教育」と叫ぶでしょうが。)新しい資本主義、所得倍増、資産所得倍増、異次元の少子化、増税と減税、たくさん言葉は並びますが、その結果何がしたいのかよく分かりません。
防衛費を5年間で43兆円にすると言います。トマホークも型落ち、古いものも含め400発を購入します。どのような国家観に基づいて、この防衛費を計上するのか全く見えてきません。
私は、日本をしっかりと自立した真の独立国家にしたいと考えています。日本の文化や伝統を踏まえつつ、個々人の尊厳を大切にした誇りある日本人でありたいと考えています。
国家の基本は教育です。国民の命と暮らしを守るためには、エネルギーの自立、食料の自立、情報の自立が必須です。
今の時代、どんなに武器を揃えても、サイバー空間を占拠されたら手も足も出ません。2014年、ロシアがクリミア半島を奪ったのがその良い例です。
自衛隊員の処遇を改善し、隊員が活躍する環境を整備することは重要です。それと同時に、情報やサイバー関連を強化しなければ、自衛隊は機能しません。しかもこの分野は、外国人に委ねるわけには行きません。人材育成をはじめサイバー分野に力点を置いて、真の主権国家に相応しい防衛力に進化できるよう、今の防衛予算を点検する必要があると、私は考えています。
しかし総理の防衛費43兆円からは何をしたいのかが良く見えません。単に防衛費を増額したいだけ、そう見えてしまいます。
将来のビジョンを描くためには、過去から学ぶ必要があります。
日本では過去の出来事をキチンと検証して、将来に備えるという作業が十分ではありません。第2次世界大戦、20年前のイラク戦争など、いずれもキチンとした検証ができておらず、有耶無耶になっているように、私には見えます。
先日、私どもの山岡議員が指摘した今回の東京五輪も何の検証もされていません。アベノミクスも同様です。東京五輪、アベノミクスの総括をすべきです。
アベノミクスで、結局、個人消費は伸びませんでした。国民の懐は潤わなかったのです。逆に日銀の財務状態は、世界の先進国の中央銀行の中では最悪の状態になってしまいました。
円安によって、日本全体の価値が下落しました。円安が国民生活を直撃しています。円安で日本の多くの不動産が買われているとの報道があります。円安を是正しなければなりません。しかし日本は今、日銀が多額の国債と株を抱え込んだため簡単に金利を高くすることはできません。
今までの政策が適切ではなかったのです。政策全体の点検が必要です
今回の岸田総理の減税も意味が分かりません。可処分所得を高めるのが、目的のようですが、可処分所得を高める方法は他にもあり、減税だけにこだわる必要はありません。
給付や教育費の低減を行うことでも可処分所得を高めることはできます。
なぜ最も手続きが難しく、即効性と機動力のない減税という手法を用いたのか、岸田総理の真意が理解できません。
もちろん減税は重要なことであるには間違いがありません。しかしそれは、税制や社会保障全体を眺めて、所得の再配分などが機能しているか、担税力に応じた仕組みになっているかどうかなど大局的な観点から実施するのが王道だと思います。国民の目先の観心を買うために行うことだとは思われません。
今回の減税による可処分所得の増加で、増えた分のお金は消費にどの程度回るのか、私には皆目見当がつきません。今後、増税などが控えていますので、貯蓄に回るかもしれません。
私は、増えた分の可処分所得を消費に回す傾向の高い、若い皆さん、子育て世代の皆さんに力点を置いて可処分所得を増やすべきだと考えています。それは教育の無償化です。教育の無償化は、今回の減税予算があれば、実現可能です。国民に4万円ばら撒くよりも、教育の無償化をした方が経済にも、日本の将来にもプラスになります。
21日の質疑で、近藤和也議員が一次産業の危機を訴えました。しかしその際の総理の危機感のなさには、呆れました。以前から指摘していますが、日本の食料自給率は38%で、それを支える化学肥料はほぼ100%輸入に頼っています。
日本を懲らしめるためには武器は不要です。化学肥料と食料の輸出を止めることで、日本は大混乱に陥ってしまいます。
日本の一次産業を、より一歩でも自立的なものにすることが、国民の命と暮らしを守ることに直結するのです。
今回の国会審議で違和感のあったのが、既定予算の削減によらない歳出改革です。さらに異次元の少子化対策の支援金です。
支援金は、健康保険料と一緒に納めてもらうと言います。健康保険は、負担と給付の関係が、一応明確な仕組みです。今回の支援金で、その仕組みが壊れる可能性があります。 支援金が社会保険料なのか、社会保険料控除に対象になるのかも不明です。
社会保険料への上乗せではなく、支援金の内容は税で行うべきものです。
派閥は自民党とは別だとの発言が、予算委員会でも理事会でも聞かれました。国民の皆さんは、派閥と自民党がべつだなんて考えているでしょうか。政治とカネの問題が出たために、その場を取り繕う方便、言い訳にしか思われません。
本当に派閥と自民党が別だと言うならば、自民党を派閥ごとに分党して、それぞれ別の党になった方が分かりやすいかもしれません。
最近の国会審議は違和感だらけですが、国民の命と暮らしを守り、もっと良い未来のために、私でできることは何でも行うつもりです。補正予算に賛成するから、政策を実現して欲しいなどと言うつもりはありませんが、どんどん知恵も出したいし、政策提案もしたいと思っています。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。 ===2023.11.24===
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皆様のコメントを受け付けております。

  1. 締めくくり質疑、逢坂さんの声は心に届くものでした。また、逢坂さんの主張はすべて真っ当なものです。対して総理の話は、(この総理の特徴なのか)薄っぺらいものでした。特に防衛費増大に対する総理の話は、戦いができるよう予算を増やしましたと聞こえ不安が増大します。せめて「絶対戦争にならない努力をする」ぐらい言えないのかと思います。「周辺の厳しい状況に対応するため」との話は、昔防衛産業にいた私にとって耳にタコです。今は江差町の米農家ですが、農業は最大の防衛産業ではないかと思っています。腹が減っては仕事はできません。超単純な計算では令和4年の米生産量670万トンは国民一人当たり1日1合程度です。
    私たちは日々の生活、仕事をすることが精いっぱいです。国がおかしな方向に向かわないよう逢坂さん、原口さん厳しい監視をお願いします。
    応援しています。

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