徒然日記

9月9日 その2209『逢坂誠二の徒然日記』





函館は雲のない空が広がっている。



朝の気温は15度程度とヒンヤリとした感じがする。



それでも日中は、25度の夏日となる見込みだ。



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昨夜は、函館市内でバル街が実施された。



ところが、チケットが入手できず、

参加できず仕舞い。



私が参加できなかったのは、残念だが、

バル街の人気が高いのは、嬉しいことだ。







1)福島第一原発視察 その4

WBCセンターで、

原子力発電所への視察前の体内被曝状態は

異常なしとの結果を得て、

再びバスでJヴィレッジへの移動開始だ。



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Jヴィレッジは、

1997年に開設された日本サッカー界初の

ナショナルトレーニングセンターだ。



双葉郡広野町と楢葉町に跨がって立地。



2011年3月15日から

2013年年6月30日までの間は、

間福島第一原子力発電所事故に伴い、

スポーツ施設としては全面閉鎖し、

国が管理する原発事故の重要な対応拠点として活用された。



現在のJヴィレッジは、

大幅にその機能が縮小されている。



それは、6月30日に、

放射性物質による作業員の汚染調査や

装備の脱着、線量計の貸し出しなど

原発への入退管理を行う

新たな施設(入退域管理棟)の運用が始まったためだ。



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このJヴィレッジは、



1995年から東京電力が、

約130億円をかけて施設整備を開始した。



5000人収容のサッカースタジアム、

各種球技に対応可能な天然芝グラウンド、

屋内トレーニング施設、

宿泊施設などがあり、

1997年の竣工後は、福島県へ寄贈され、

福島県の外郭団体である

県電源地域振興財団の所有だという。



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11時少し前:Jヴィレッジに到着

(WBCセンターとJヴィレッジは、すぐ近くなのだ)



入口で、

石崎芳行(代表執行役副社長福島復興本社代表)さん、

小森明生(フェロー)さんをはじめ、

職員の皆さんの丁寧な出迎えを受ける。



入口から会議室までの通路には、

全国から寄せられた激励の寄せ書きなどが、

壁やパネルに張られている。



このJヴィレッジがフル回転していた6月末までは、

多くの方々が、この寄せ書きなどを見ながら、

頑張っていたのだと思う。



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ところで会社も役所もそうなのだが、

組織が大きくなると役職名をちょっと聞いただけでは、

その方がどんな役割の方なのか、

組織の中の序列は、

どんな位置なのかが良く分からないことがある。



東電には副社長が3名おり、

石崎副社長以外の2名は、

取締役の立場で副社長を兼務している。



それから判断すれば、石崎副社長は、

序列3番目の副社長ということになるのだろうか。



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小森明生さんは、

過去に、

福島第一原発所長も務め、

その後、常務にもなられた方と聞いている。



小森さんは、会社の高い職に在籍された方だが、

その職を退任後、

技術的なバックアップをする職という意味で、

フェローなのだろうか?



フェローは、私には分かり難い職名だ。



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Jビレッジの会議室に入ると、

まず本人確認が行われた。



私は、自分の身分を証明するものとして、

函館市が発行する

写真付きの住民基本台帳カードを提示した。



私の隣に座った辻元清美さんは、

運転免許証を見せたようだ。



その隣の河野太郎さんが、

「衆議院の発行する国会議員証がなぜダメなんだ。」と呟くと、

「国会議員証は、

職場の長の証明だからダメらしいですよ。」と反応する方がいる。



するとすかさず河野さんが、

「国会は三権の長の一つだ。それがなぜダメなんだ。」と反論。



私も、河野さんと全く同感だ。



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11時頃から、弁当を食べながら石崎副社長らから、

福島第一原発の現状等について説明を受ける。



冒頭には、多くの皆さんに

2年以上も苦労をかけていること等に対する

お詫びがあった。



説明の概要は以下。



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現在、原子炉は安定的に

冷温停止状態(約25~50度)が維持されている





現在、滞留水等の液体廃棄物については、

貯蔵、または、水処理施設による

放射性物質の低減処理(浄化処理)を行っている。

浄化処理に伴い発生する汚染水は

タンクに貯蔵するとともに、

淡水化した上で再利用を行う等、適切に管理している





敷地境界における実効線量低減に取り組んでいる





海洋汚染防止拡大に務めている





現在、使用済核燃料プールの冷却を継続している。

今後、使用済核燃料プールの燃料の取り出しを開始する





プラントの状況把握と燃料デブリ取り出しに向けた作業を進めている



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特に原発の海側地盤から高濃度の汚染水が

海に流出していることなど、

汚染水問題については次の説明があった。



今後、汚染水対策の3つの原則



・汚染源を取り除く



・汚染源に水を近づけない



・汚染水を漏らさない



に基づき、



個々の汚染源に対する緊急対策、

ならびに抜本的な対策を執る。



継続して海洋モニタリングを行っているが、

港湾外への影響はほとんど見られない。



緊急対策は次の3点。



・トレンチ内の高濃度汚染水の除去





地下水バイパスの設置





水ガラスによる汚染エリアの地盤改良、

地表の舗装、地下水のくみ上げ



抜本対策は次の3点。





海側遮水壁(来年9月完成予定)





凍土方式による陸側遮水壁

(現在実験を行いつつ、成立性を確認しながら計画)





サブドレンによるくみ上げ



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短時間で、

以上をはじめとする説明があった。





これらの対策の有効性が、

必ずしも良く分からないこと





仮にこれらの対策で万全だったとしても、

これらの対策が完了するまでには、

相当な時間を要すること



こうしたことを考えると

水対策は、相当困難な作業であることを、

現地でも改めて確認することとなった。



それなのに総理は、ブエノスアイレスで、

水処理は完全に制御されていることと、

現在も問題がないことを発言している。



これはどう考えても偽りの発言としか受け取れない。



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11時25分:

説明を聞いた後、

早速、Jビレッジから

福島第一原子力発電所に出発だ。



(以下、続く。)







さあ今日も、しっかりと前進します。

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     2013・9・9 Seiji Ohsaka

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