徒然日記
11月7日 その2268『逢坂誠二の徒然日記』
昨日、加賀市で講演を行ったため、
今日は加賀市での朝を迎えた。
空は暗く天候は良く分からないが、
雨は降っておらず、
空には多少雲があるようだ。
今の気温は14度程度で、
暖かさを感ずる。
1)市民の勉強会
昨日の加賀市の勉強会は、
驚きの連続だった。
お招き頂いた勉強会は、
市民が自発的に民主主義などを勉強しようとして
発足したものだ。
二月に1度程度勉強会を開き、
昨夜で15回目程度だという。
しかも経費は、
自分たちが会費を出し合って賄っているようだ。
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昨日の講演のテーマは、市民の政治参加。
正直なところ決して面白い話ではないが、
90分以上に渡り、
熱心に皆さんが話を聞いて下さった。
特に質疑も活発で、
質疑のために無理をした質疑のための質疑ではなく、
自分や地域の現実に則した、真摯な質疑ばかりで、
そのレベルの高さに舌を巻いた。
私からは、自治の話や
情報は自治や民主主義の原動力であることなどを
話させて頂いた。
改めて思うがこんな話は、
決して笑いを誘うような、
あるいはワクワクするような
躍動感のある面白い話ではない。
それにも係わらず、多様な職業の皆さんが、
居眠りもせず聞いて下さった。
会を主宰している、
高野代表や大幸元加賀市長ら関係者の皆さんの努力に
心から敬意を表すると同時に、
親切な対応に感謝したい。
また隣県富山の本川氷見市長さんも、
わざわざ駆けつけて下さった。
熱心にメモをとり、さまざまな質問を頂いたが、
その姿にも感銘を受けた。
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20数年ぶりに訪れた
片山津温泉の衰退ぶりを見て愕然とした。
片山津温泉は色々な意味で
華やかさを誇った温泉場だった。
ところが今は往時の輝きは感じられない。
加賀の自治の歴史には、
外部のものが伺い知ることのできない
様々な課題があるようだ。
しかしそんな中で、
あのように熱心に勉強する市民がいるとは、
日本の自治も、捨てたものではない。
そのことを強く感じ、心地よく床に就いた。
3)中谷宇吉郎さん
昨日、小松空港到着後、
講演まで多少の時間があった。
その時間を利用して、
出迎えてくれた大幸元市長さんが、
「中谷宇吉郎 雪の科学館」に連れて行って下さった。
中谷宇吉郎さんは言わずと知れた、
雪氷に関する世界的科学者で、
1936年には世界で初めて
人工雪をつくることに成功している。
エッセイ等も数多く残している。
「雪は天から送られた手紙である」
これは中谷さんの有名な言葉だ。
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中谷さんは、
戦前、ニセコアンヌプリの山頂に
ゼロ戦の機体を設置して、
航空機への着氷実験などを行っている。
この実験には、
ニセコ町の多くの皆さんも係わっている。
ゼロ戦や物資を運ぶ作業を手伝い、
心得のある方は実験の助手も務めた。
私たちは小学生の頃から、
繰り返しこの話を聞かされている。
中谷さんは、ニセコ出身者にとって、
実に特別な存在なのだ。
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昨日は、その中谷さんの科学館を訪問でき
感激の連続だった。
中谷さんの業績が紹介され、
雪や氷に関するいくつかの実験もできる。
もちろんニセコ山頂の実験を紹介する写真もあった。
ほかにも興味深い資料がたくさん展示され、
丁寧に全てを見るには一時間や二時間では全く不足だ。
次回は、是非、十分な時間を確保して訪問したいと思う。
案内をして下さった神田館長さんの
様々な配慮に心から感謝している。
3)偽装
ホテルレストラン、
有名デパートの食材などの偽装、
クロネコや郵パックのクール便の偽装など、
日本国内の様々な偽装が、連日、数多く報道されている。
うんざりするような現実であり、
日本社会の脇の甘さ、
サービスに対する意識の低さが露呈した格好だ。
これらに偽装の裏に何があるのか…、
個別の偽装をあげつらって指弾するのではなく、
社会全体の問題として大きな目線で対応すべきと思う。
今朝は、小松空港から早朝便に乗って、
羽田経由で札幌に入る。
札幌では、午後一番で会議。
その後、帰函し、夜は函館で会合がある。
立冬の今日、
北海道は悪天候のようだが、
密度の濃い一日となる。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2013・11・7 Seiji Ohsaka
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