徒然日記
9月29日 その1526『逢坂誠二の徒然日記』
群青色の水彩絵の具を
水で少し濃いめに溶いて、
空一面に塗ったような空が広がっています。
そして夜明け前の地平線は、
だいだい色から黄金色に徐々に変化しています。
私の好きな、秋の夜明け前の空の雰囲気です。
昨日は、特に密度の濃い、一日でした。
朝の総務部門会議から、
夜の総務コアメンバー懇談会まで、
この間に多くの人に会い、
多くの議論と打ち合わせなどを行っています。
1)安全と安心、さらにそもそも論
原子力発電所の再稼働等について、
安全性を高めるとか、安全性を確認する等の
ことが語られています。
また安全性と同時に、
地元の皆さんの安心、
納得が重要だとも指摘されています。
このことは、誠に当然なことだと思われています。
もちろんこれは重要です。
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しかし、この議論の前に、
そもそも論が抜け落ちていると私は思っています。
使用済核燃料をどう処分するのか、
最終的に決まっていないことです。
それは使用済ウラン燃料も、
使用済ウラン燃料の再処理後燃料の使用済み燃料も、
いずれも同様の状態です。
どんなに再処理をしても、
再処理をしなくても、
最後には高濃度の放射性物質が残ります。
これらの処理、処分方針、方法が
決まっていないのが現状です。
つまり発電プラントそのものの安全性を高め、
地元住民が安心できたとしても、
高濃度の放射性物質をどうするかという
本質的な問題は解決されていないのです。
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原子力発電を続ける限り、
37万平方㎞という決して広くはない、
地殻変動の多い日本の国土に、
高濃度放射性物質が溜まり続けることになります。
現在、日本には使用済核燃料が
1万数千トンあると言われています。
さらに毎年、1千トンずつ使用済核燃料が増えています。
また、日本は40トン以上の
プルトニウムを保有していると言われています。
こうした問題をどう処理するのかの
手法・方法が確立されていないのです。
つまり発電施設の安全性を高め、
地元の安心をどんなに得たとしても、
日本国土全体の安心、あるいは安全性を
どう確保するのかの解決にはなっていないことに
留意する必要があります。
原子力発電所の安心、安全は、
この問題をクリアして、
初めて得られるものだと、私は考えています。
今日も密度の濃い、一日になります。
さあ、今日もしっかりと前進します。
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2011・9・29 Seiji
Ohsaka
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