徒然日記

9月22日 その3002 『逢坂誠二の徒然日記』(4646)



シルバーウィークの前半は、
屋外での活動に専念。

後半は、日ごろ全く手つかずの仕事、
机上の書類整理に力点を移す。

体全体の疲労感、
心全体の疲労感があるため、
ちょっとペースを落としての対応だ。

1)ささくれだった民意
インターネットが普及する前のパソコン通信時代から
ネット上のコミュニケーションを行っていた。

それから30年以上もの時間が経過した。

ネット機器や通信速度、さまざまなソフトの登場など、
この30年間の通信環境の変化は劇的だ。

ハードやソフト面での劇的な変化に加え、
この通信環境を利用する方々も、
手元に具体的数値はないが、
飛躍的に増えたことは容易に想像がつく。

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私が感ずる最も大きな変化は、
ネット上でやり取りされる内容に加え
民意の変化だと思う。

内容面では、
ハード、ソフトの進化に伴って、
低速でのテキストファイルのやり取りから、
音声、画像、リアルタイム放送等、
高速かつ大量のデータのやり取りへと変化した。

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民意というか、
やり取りされる個々人の意見に関し、
30年前は長閑なものだったと思う。

もちろん文字による意思疎通は結構隘路があって、
誤解や意見のぶつかり合いも多かった。

パソコン通信の掲示板上で大喧嘩をして、
人間関係がおかしくなることも頻発した。

しかし匿名性も必ずしも高くなく、
パソコン通信参加者が直接会って飲み会を開くなど、
いわゆるオフラインミーティングなども随分と開催された。

意見交換には匿名であれ実名であれ、
ある種の節度、礼儀が存在した。

友人の結婚式や、文化的に関する会議を
文字でリアルタイム中継も行ったこともあった。

当時は通信料が高く、
こうした場合の電話料金は相当なものとなった。

それ以降の変化については、記す余裕はないが、
ネット上のコミュニケーションは紆余曲折しつつ、
今の形に変化した。

その今の究極の一つの形が、
個人間の情報のやり取りでは「line」であり、
公開の情報やり取りは「twitter」だと感ずる。

もちろん「facebook」も随分と利用が多いが、
私個人としては過渡的なものではないか
との印象を持っている。

この30年の流れを見ると、
最終的にはシンプルなものに収斂される感じする。

もちろん単純化された機能と
複雑化した機能を行きつ戻りつしつつ、
こうした分野が進化するのだと思うが、
向かう方向の大きなトレンドは、
シンプルではないかと感ずる。

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それと匿名性の高まりは顕著だ。

パソ通時代の初期には、
ネット上で実名を晒すかどうかの議論があった。

パソ通の掲示板などでは、
割と個人名を出す方が多かった。

インターネットが普及すると匿名性が強まったが、
個人名を明らかにする
クローズな場も普及するようになった。

現在は、その両方が混在している状況だろう。

Lineやfacebookは、個人名が明確だ。

twitterは、相当数の方が匿名だ。

こんな流れの中で、
やはり以前に比較すれば、やり取りされる意見が、
激しく先鋭化している印象を受ける。

利用者が広がり、匿名性が強くなれば、
それは当然と言えば当然だが、
こうした変化は人の心に
どんな影響を与えるのだろうか。

短時間で物事を判断し、
深く考えることがなくなる。

熟考や熟議とは遠い、
そんな風潮が強まるのかもしれない。

もっと懐の深い、落ち着いたやり取りが望ましいだろうが、
当面は、ささくれだった意見のやり取りが続くのだと思う。

ものごとの判断には、予断、第一印象なども大事なものだ。

だが幾度かの意見のやり取りの後に、
思いを微妙に変化させることも大事なことだ。

それが熟考につながり、
懐の深い意思を形成する際に
重要なことになるのだと思う。

今のネット上の、
ささくれだった雰囲気の強いやり取りは、
熟考の妨げになっているとの印象を受けるが、
これも過渡的状態なのだと思う。

この先鋭化されたささくれだったやり取りを経て、
また次の場面へと変化、
良くも悪くも変化して行くのだろう。

ネット上のコミュニケーションは、
30年前から手間がかかり面倒なものだったが、
今になってもその面倒さは変わらない。

ネット上のコミュニケーションと係るからには、
この面倒さは避けられないものだ。

ネット上のコミュニケーションを長くやっていると、
人間は面倒であっても
自己表現したがる動物なのだということを痛感している。

さあ今日も、確実に前進します。
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      2015・9・22
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