徒然日記
11月9日 その3050 『逢坂誠二の徒然日記』(4694)
日本とウズベキスタンの時差は4時間。
ウズベキスタンでも、
いつもどおり午前4時に起きて日記を書いている。
だから起床は、日本時間の午前8時となり、
私の体には楽な感じがする。
逆に帰国後は、
ウズベキスタン時間の午前零時起床となり
体が辛くなるだろう。
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昨日は、サマルカンドからサフリシャブスを経て、
ブハラまで移動した。
全て車の移動となり、
乗車時間は6時間近くになった。
サフリシャブスは、
14世紀に中央アジアから
西アジアにかけて大帝国を築いた
ティムールの生誕地だ。
サフリシャブスの意味は、
緑の町だそうだが、
砂漠のオアシスを意味する。
ウズベキスタンは13世紀には
チンギス・ハン率いるモンゴル帝国の支配下に入っていた。
歴史の教科書を平面的に読めば、
チンギス・ハンもティムールも
大帝国を築いた軍人・政治家のイメージだが、
現地で話を聞くとその印象は随分と違う。
チンギス・ハンは、略奪虐殺で反乱分子を抑制するのみだが、
ティムールは、略奪虐殺して反乱分子を抑制し、
略奪し破壊した地域が再生できるよう、
略奪した富を必ず地域に還元したという。
地元の方から、この点がチンギス・ハンと
ティムールの違いと説明され、
だから英雄なのだという。
もちろん両者に征服された別の国に行けば、
また違った説明があるのだとは思うが、
地域にどう貢献するか、
今も昔も変わらぬ政治家を評価する大きなポイントの一つだ。
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ティムールは英雄だとの話になった途端に、
現在のカリモフ大統領を評価する声も聴いた。
ウズベキスタンは、1991年にソ連から独立以降、
カリモフ大統領が24年に渡り、
この国のトップに君臨している。
2005年には、ウズベキスタンのフェルガナ地方で、
刑務所を襲うなどの大規模なテロ事件が発生した。
(アンディジャン事件)
このときカリモフ大統領は、治安部隊を導入し、
テロ実行犯や反政府勢力以外にも多くの市民を虐殺したとされ、
日本などでは人権問題だと非難する声が多い。
この後、
それまで親米だったウズベキスタンは、
米軍をはじめアメリカ人を排除した。
これによってウズベキスタンは、国際的には孤立化し、
カリモフ大統領には独裁的なイメージが強い。
しかし地元では、必ずしもそんな評価ではない。
2005年の強権的な治安行動以降、
国内でテロがないこと。
結構安定した経済成長があること。
近隣の同じような歴史をたどった国々と比較し
安定していること。
こんなことを背景にしてカリモフ長期政権に、
それほどの批判は感じられない。
逆に、現在77歳のカリモフ大統領退任後の
ウズベキスタンがどうなるのかを
心配する声も多いという。
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国際的な正当性と内国の評価は、随分と違う印象だ。
国際的に評価されても、
内国は逆とのケースもあるのだろうが、
政治家が何をどうなすべきか、
その判断の難しさを改めて感じている。
書きたいことは多いが、折角の訪問だ。
ホテル室内にいるよりも外に出て、
日本と違う空気を胸いっぱいに吸い込んで、
政治のあり方をさらに考えてみたい。
さあ今日も、確実に前進します。
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2015・11・9
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