徒然日記

3月29日 その3505『逢坂誠二の徒然日記』(5202 )

夜明け前の都内、雲が少ない。

朝の気温は4度程度だ。

昨日も朝から夜まで、
密度濃く国会活動に専念した。

全身全霊で仕事に立ち向かえることに
感謝したい。

1)私人か公人か

安倍昭恵夫人は「私人」であると閣議決定された。

私は、このように断定したことに間違いがあると思う。

確かに、辞令を受けた意味での「公人」ではない。

しかし「私人」と言い切るには問題があるだろう。

現に、総理に随行して海外に行く場合は、
公用旅券を使い、
料金を払わずに政府専用機に乗っている。
(同行の新聞記者などは料金を払っているという。)

これは当然のことだと私は感ずる。
従って、辞令を受けた公人ではないが、
極めて公的な色合いの濃い立場なのだ。

だからこそ、その行動、活動には注意が必要なのだが、
総理夫人も総理自身も、
そうしたことを理解しているようには思われない。

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総理夫人が塚本幼稚園に
個人として講演に行った際も、
公務員が随行した。

この公務員に関し、政府は次の閣議決定をした。

必要性を踏まえて当該職員が自ら判断した

同行に当たり、
旅費法に規定する旅行命令の
発令手続きは行われなかった

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上司の命を受けて同行したのではなく、
旅行命令もなく、自主判断で同行したと
政府は随行職員を突き放す判断をした。

これは驚きの判断だ。

講演を行ったのは、
2015年9月5日の土曜日だから、
休暇を利用して大阪に行ったのだろうか。

しかしこれでは、
2名の当該職員は浮かばれない。

当該職員は当然の仕事の一環として、
大阪に同行したのだと思う。

安倍昭恵夫人にまつわる政府の説明は
矛盾が大きくなってきている。

私は安倍夫妻が、
行政を私物化している雰囲気を感ずる。

2)道徳の教科書

来年から、小学校で正式教科になる
「道徳」の初の教科書検定結果が明らかになった。

道徳の教科化によって、
政権や政府の何らかの思いを
押し付けるのではないかとの懸念があったが、
それが現実化した印象を受ける。

東京書籍には次の設定内容があった。

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日曜日におじいさんと散歩に出かけた
1年生のけんたが、
途中で八百屋のおばさんから
笑顔で声を掛けられたり、
友だちの家のパン屋で
おいしそうなパンを土産に買ったりして、
自分のまちに愛着を持つ。

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これに関し、文科省の審議会は
「学習指導要領に示す内容に照らして扱いが不適切」
と検定意見を付けた。

文科省の担当者は、
「『我が国や郷土の文化と生活に親しみ、愛着を持つこと』
という内容項目について考えさせる内容になっていない」と解説。

この指摘を受け、東京書籍は「パン屋」を、
「お菓子屋」に変更し、次の内容に変更した。

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店のお兄さんが和菓子は柿やクリなど
季節の食材で作ることも教えてくれたので、
けんたはまちのことや初めて見た和菓子のことを
もっと知りたいと思った。

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同じく東京書籍にあった
「感謝」を学ぶ次の内容にも意見が付いた。

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通学路にあるパン屋のおじさんはまちの消防団員。
ある夜、少年が広場を通りかかり、
消防訓練に励むおじさんを見て感謝の気持ちを抱く。

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学習指導要領に記された「感謝」の具体的内容は
「家族など生活を支えてくれている人々や
現在の生活を築いてくれた高齢者に、
尊敬と感謝の気持ちをもって接すること」。

元の題材に高齢者が登場しないと検定意見。

この結果、東京書籍は
「おじさん」を「おじいさん」に変更し、
題を「しょうぼうだんのおじさん」から
「しょうぼうだんのおじいさん」に変えて検定をパス。

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ほかにも紹介したいことはあるが、
全体に画一的な価値観を押し付ける結果に
なっているように感ずる。

現在の社会は多様だ。

その多様な社会の中で、個々人を尊重し、
お互いが認め合える社会をどう創造するかが
課題の一つだ。

こんな中で、固定的な価値観を押し付けると、
その価値観からはみ出る存在を排除する、
そんな雰囲気が醸成されるのではないかと懸念する。

安倍総理の行おうとしていることは、
この点でも相当に危うい。

さあ今日も、確実に前進します。

==  2017.3.29  ==

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