徒然日記
4月25日 その3532『逢坂誠二の徒然日記』(5229 )
昨朝もいつものように、
函館市内三箇所で街宣活動を行った。
今回は、見付宗弥前函館市議も一緒の活動だ。
その後、法務委員会の与野党協議や、
弁護士の皆さんとの勉強会のため昼には国会入り、
国会と議員会館を走り回った。
夜は二つの会合をはしごすることになったが、
地元も東京でもフル回転状態だ。
運動、休息、栄養のバランスは、
どこかに吹き飛んでしまった。
1)共謀罪
寝ても覚めても、共謀罪のことを考えている。
衆院で審議しているこの時期に、
問題点をできる限り
明らかにしなければならないが、
あまりにも論点が多い。
これほど論点の多い法案を審議するのは、
初めてのことかもしれない。
それだけ共謀罪法案が
課題だらけなのだと思う。
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一
一般の方も捜査の対象になること
二
処罰の対象は組織的犯罪集団だが、
その定義が曖昧なこと
三
共謀(計画)と準備行為の線引きが不確かなこと
四
共謀罪の対象となる277犯罪選定の基準が曖昧なこと
五
既存予備罪の刑期よりも、
共謀罪の刑期が長いケースがあり不適切なこと
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もっともっと課題は多いが、
こんな生煮えの法案を政府はなぜ提出したのだろうか。
将来的に国民の存在を脅かす悪法だが、
現時点で国民には分かり難く、国民の関心は低い。
もっと関心を高めてもらうため、
分かりやすい事例に工夫しなければならない。
その意味で、
一般の方々も捜査の対象になる
との答弁を引き出した意味は大きい。
今後は、捜査手法に関しても議論しなければならない。
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今日の法務委員会も
与野党の合意なしに設定されている。
与党の強引さには呆れるばかりだ。
今日は外部の参考人を招いて意見を伺い、
その後、参考人に対する質疑が行われる。
私どもは漫画家の小林よしのりさんに参考人をお願いした。
小林さんには、国民に分かり易い話をして頂きたいと思う。
次回の参考人は、法律の専門家に
緻密な意見を伺いたいと考えている。
昨日、小林さんが、朝日新聞のインタビューに答えている。
以下にその抜粋を引用する。
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わしは1990年代、 薬害エイズ問題に関わっていた。厚生省 (当時)の前で学生らと集会をやると、公安警察があちこちで見張っていた。
被害にあった子どもたちが次々と亡くなるのに、 厚生省は肝心な資料を出さない。行き詰まりを解決するため、マスコミや世間の注目を集める方法がないか悩んだ。そこで色や臭いがある無害なガスを 厚生省でまいて驚かせようと計画し、仲間の学生と相談する様子を漫画にも描いた。
結局、事態が動きはじめたため実行せずにすんだが、「共謀罪」があれば威力業務妨害罪などに問われたかもしれない。もちろんわしは人を傷つけたりしないが、こうした正義のための表現行為まで摘んでしまわない社会の方がいい。
逆に、テロの標的になったこともある。 オウム真理教を追及していたら、教団からVXガスで命を狙われた。警察に行ったけど何もしてくれない。身の安全を考えれば、 共謀罪で信者への監視を強めてもらったほうが襲撃を防げていいということになる。
これらを天秤にかけたとき、わしとしては 共謀罪を創設するのではなく、今の刑法にある予備罪をもっと活用して対処してほしいと思う。確かに、何をやるか分からん連中はきちんと調べてもらわないと困る。でも、テロを防ぐためだからといって自由を奪われた羊にさせられるのは嫌だ。
共謀罪の一番の問題は、権力によって恣意的な運用がなされることだ。犯罪をやろうと思っても最後の最後で踏みとどまることがある。それが計画だけで逮捕されるんだから、考えついたら即座に実行しないと損をするという変なことになってしまわないか。
世論調査を見ると、共謀罪に賛成する人がたくさんいる。「自分は一般人だ」「絶対にやましいことはしない」と思い込んでいるんだろう。安全が得られるなら監視された方がいいくらいの感覚じゃないか。共謀罪 法案の内容を見ていないし、何も考えていない。基本的に日本人はお上に任せたい体質。わしはそんな国民にも腹を立てている。戦前だって政治家を無視する軍部を国民が支持した。その体質は何も変わっていない。
「戦前回帰」「きな臭い時代」と誰かが声を上げると、バカにする風潮になっている。左翼が長いことそんな言い方をしてきたもんだから、もはや信用されなくなった。どんな言い回しで国民に警戒心を抱かせればいいか、すごく難しい時代になってしまった。
共謀罪によって言論人が萎縮しようとするまいと、そもそも 安倍政権批判の本が売れなくなっているのが現実。書くことはできても商売にならない。今の安倍政権はもう独裁状態。 共謀罪だけでなく、 特定秘密保護法や安全保障法制などもあわせて考えると、やっぱり権力の思うがままの方向にどんどん向かっているんだと言わざるを得ない。
==以上、引用終了==
今日は小林さんから、
国民に対しインパクトのある話が聞けるものと思う。
昨日、私の58回目の誕生日となった。
多くの皆さんからお祝いの言葉を頂いた。
心から感謝している。
58歳という年齢の重みをかみしめつつ、
今後とも確実な歩みを進めたいと思う。
そして今日も日の出前からの活動開始だが、
とにかく全力を尽くす。
さあ今日も、確実に前進します。
== 2017.4.25 ==
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