徒然日記

6月7日 その3575『逢坂誠二の徒然日記』(5272)

都内の空は雲が多い。

終日、こんな雰囲気で、
気温が上がらないようだ。

予想最高気温は23度と
私にとっては過ごしやすい気温だ。

1)乱暴な国会

衆院法務委員会では 今日から、
強姦罪の名称を変更して
罰則を厳しくすることなどを盛り込んだ
刑法の改正案の審議に入る。

刑法の性犯罪の分野は
明治40年の刑法制定から
大幅な見直しが行われておらず、
今回は110年ぶりの大改正。

当然、この110年の間に、
性犯罪を取り巻く状況は様変わりし、
現行刑法の規定が
犯罪や被害にあわれた皆さんの現実に
合わないものなっており、
早急な改正が望まれていた。

そこで我々は、閣議決定された順番に従って、
この性犯罪厳罰化法案を先に審議するよう求めていたが、
共謀罪の審議入りを強行したばかりか、採決も強行してしまった。

こうした乱暴な国会運営に強い憤りを感ずる。

性犯罪厳罰化法案は、先週金曜日に、
提案理由の説明と質疑が本会議で行われ、
今日から法務委員会で
実施審議入りすることになっていた。

ところが与党は、昨日の法務委員会終了後の、
理事会で、今日、質疑を終局し採決するという、
信じられない提案を行ってきた。

性犯罪厳罰化法案の成立は急ぐが、
関係者からの意見聴取も必要であり、
衆議院では質疑、参考人、さらに質疑と
最低でも3日間の審議が必要だと与党には伝えていた。

それをたった1日で成立させるのは、
これまた信じられない暴挙だ。

特に本会議で登壇し質疑を行なった重要法案に対する、
委員会質疑をたった1日で
終局するのは極めて異例なことだろう。

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昨日の法務委員会理事会では、
こうした乱暴な提案があったため
夕方まで断続的に協議せざるを得ない状態となり、
終日、与党の横暴に振り回される結果となった。

協議の中で、与党は何がなんでも 今日の採決を主張し、
私たちが採決には賛同しなくても
強行的な採決を行う姿勢を崩さない。

この法案は、我々も基本的に賛成であり
何とか成立させたいと考えている。

たった1日での質疑終局、採決には反対だが、
与党の数の力を背景にした
強行姿勢の前にはなすすべもない。

そこで法案の修正、付帯決議、
これらの協議に十分応ずること、
さらに修正協議が不成立の場合は、
我が党が修正案を提出し、
その採決に応ずることなどを提示した。

与党からはそうしたことにも応じられないと
極めて頑な返答だったが、
交渉の結果、何とかそれらを容認させることができた。

それを踏まえて、今日、不本意ながら、
委員会質疑に入り、今夕17時頃には 質疑終局、
採決となる見込みだ。

110年ぶりという刑法の大改正であり、
今回の改正案については多様な意見がある。

それにも関わらず関係者からの意見も聴取せず、
とにかく採決だけすれば良いという
与党の乱暴な国会を運営を厳しく批判する。

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法案の概要は以下。


強姦罪の名称を「強制性交等罪」に変更


被害者を女性に限っている現在の規定を見直し、
性別にかかわらず被害者になり得る


罰則を厳しくして、
今の強姦罪の法定刑の下限を懲役3年から5年に、
強姦傷害と強姦致死、懲役5年から6年に、
いずれも引き上げる

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先週金曜日の衆院本会議で、
金田法務大臣は次のように述べた。

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性犯罪は被害者の心身に
多大な苦痛を与え続けるばかりか、
人格や尊厳を著しく侵害する悪質重大な犯罪であり、
厳正な対処が求められている。

法定刑の下限が低きに失して国民意識と合致しない
などのご意見が見られ、性犯罪の実情などに鑑み、
事案の実態に即した対処をするため、
刑法を改正し、法整備を行おうとするもの。

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金田大臣自身も現行刑法が
国民意識を合致しないことを認めているが、
それなのに参考人から一切意見も聞かず、
採決する与党の横暴を重ねて批判する。

そんな訳で、今日は朝から
終日、法務委員会に張り付きとなる。

さあ今日も、確実に前進します。
== 2017.6.7 ==

  
  

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