徒然日記

10月29日 その3719『逢坂誠二の徒然日記』(5416)

函館の空はちょっともやっとした感じだ。

だが雨になる見込みはない。

1)国会での質問時間

国会での質問時間は、慣例でおおむね
「与党2割、野党8割」となっている。

ところが今回、安倍総理は
この慣例を見直すように指示したという。

菅官房長官は、
「議席数に応じた質問時間の配分という主張は、
国民から見ればもっともな意見だ」
と記者会見で語っている。

これは当たり前の主張に聞こえるかもしれないが、
現実は全く違う。

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内閣が国会に提出する法律を例に取れば、
この主張がいかに的外れなものかが分かる。

共謀罪法案が
政府と与党で議論され始めたのは今年の1月だ。

その後、政府内、あるいは政府と与党間で議論を続け、
与党も納得した上で閣議決定をしたのが3月21日。

このふた月余りの間、共謀罪法案について、
野党はおろか国民に対しても、
成案が得られていないとして何の説明もない。

逆に政府と与党は、
この間に、野党には提示しない資料なども活用して議論を続け、
最終的に与党が納得の上で
賛成できる法案にしてから国会に提出している。

つまり与党にしてみれば、
国会に法案が出た段階では、
実質審議が終わっているも同然なのだ。

一方、衆院法務委員会の
実質審議入りは4月19日。

そして採決は5月19日。

野党は、たったひと月しか
議論させてもらっていない。

その上、質問時間が
議席配分に応じて配分されたらどうなるのか。

与党だけが圧倒的に沢山の
審議時間を得ることになる。

しかも国会審議が始まった時点で、
与党は既に法案に納得し賛成をしているわけだから、
法案の課題や問題点を指摘する審議というよりは、
賛成を前提にした鋭さに欠ける審議となる場合が多い。

これでは国会のチェック機能が、
国民に分かりやすい形で発揮されるとは言えないだろう。

一見、正論に聞こえる議席数に応じた質問時間の配分は、
実態を全く反映しない、
与党に圧倒的に有利なものであることを理解して貰えると思う。

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そもそも日本の議院内閣制は、
行政と与党が一体化し、
三権分立は有名無実化している。

その状態を少しでも回避するために、
立法府の審議では、
野党に手厚い配慮をすることが必要だ。

こんな実態を安倍総理は知らないはずはないが、
今回の指示は、極めて筋の悪いものだ。

2)茶話会

昨日の喫茶店での茶話会は、
実に濃密な時間となった。

今日も茶話会が実施される。

来月も、茶話会を計画している。

今回、参加できなかった方は、
是非、来月おこし頂きたい。

また逢坂誠二塾も開講する。

こちらも、皆さんにご参加頂きたいと思う。

さあ今日もブレずに、曲げずに、
確実に前進します。
==  2017.10.29 ==

  
  

皆様のコメントを受け付けております。

  1. 質問時間云々だけではなくそもそも真摯に質問に答える姿勢があるのかが
    疑問符が付く
    民間のトップなら株主軽視ととらえかねない

  2. 国会中継を見ていて、これは出来レースなのではないか といつも思います。
    与党議員の質問が、「質問」ではなく「補足説明」のように聞こえるのは、私ばかりでしょうか。

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