徒然日記

20年1月18日 その4530『逢坂誠二 の徒然日記』(6227)

一昨日、藪入りに言及したところ複数の方から、
その言葉を初めて聞いたとか、
意味が分からないなどの反応を頂きました。

労働形態などの変化で、
この言葉はやはり死語に近いのでしょう。

大辞林によれば、藪入りとは、

「正月および盆の一六日に、奉公人が暇をもらって親元または請うけ人の家へ帰ること。また、その日」

こう記されています。

50年ほど前までは、私の家の近所にも
住み込みの店員さんなどがおりました。

だから藪入り何てものもあったのです。

しかし今は、そんな雇用形態はごく稀なのでしょう。

起床時から就寝時まで
仕事と私生活の区別がないのですから、
今なら完全なブラック雇用になりかねません。

話は変わりますが、
先日、ラーメン屋さん新規オープンの話題を
テレビで目にしました。

カウンターの座席毎に仕切りがあって
他の方を気にせずに食事ができるとのこと。

また厨房側にもスダレのようなものが下がり、
店員さんも見えません。

店員さんに声をかけず
再注文できる仕組みもあるようです。

他の方の目はおろか店員さんとも
声を交わさず食べられるラーメン屋さんは、
便利というか気づかいがないのでしょう。

でも私はあまり行こうとは思わない店かもしれません。

他者との交わりを避ける行き過ぎた自己中心主義は、
私たちの社会のしなやかさを失わせることになるかもしれません。

私は、赤提灯のさがる、
ちょっと入り難い居酒屋が好きです。

藪入りも死語になりけり非正規や

今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。

===2020.1.18===

  
  

皆様のコメントを受け付けております。

  1. 石川知裕さんの著書「悪党小沢一郎に仕えて」を読んだら、師弟関係の始まりがまるで奉公人のようでした。ちょっと前までこんなこともあったんですね。芸事の世界などでは今もあるようですが、政治の世界はどうなんでしょう?

    >他者との交わりを避ける行き過ぎた自己中心主義は、
    私たちの社会のしなやかさを失わせることになるかもしれません。

    昨今の様々な問題を見ていると、もう、失われつつあるのかもしれませんね。
    田舎から見ると都会に住むことの良さに、「匿名性」があると思います。煩わしさもなく、便利だし、他人に頼らなくても生きていけそうですが、孤立を自立だと思ってしまいがちです。居場所、というか、コミュニティのようなものの大切さを感じます。

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