徒然日記
21年8月12日 その5102『逢坂誠二 の徒然日記』(6799)
問題山積ですが、菅総理は国会を開かず逃げ回っています。
1)国の礎は教育
日本の国力の衰え、低下について、
以前も指摘したかと思います。
その中でも教育の質や研究力の低下について、
以前から私は相当な懸念を持っておりました。
「国の礎は教育」にあると言われておりますが、
基礎がしっかりしなければ、
国全体にも悪い影響が出るのは当然です。
教育の質や研究力の低下は、
将来の国力の低下にさらに拍車をかけます。
この教育の質や研究力の低下を示す
具体的な事実がまた明らかになりました。
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一昨年までの3年間に
世界で発表された自然科学の論文の分析結果が、
文部科学省の研究所から発表されました。
==1年当たりの平均の論文数==
1位:中国 約35万3100本
2位:アメリカ 約28万5700本
3位:ドイツ 約6万8000本
4位:日本 約6万5700本
==論文の質の高さ(他の論文への引用)==
1位:中国 約4万200本
2位:アメリカ 約3万7100本
3位:イギリス 約8600本
4位:ドイツ 約7200本
9位:インド 約4000本
10位:日本 約3700本
中国は昨年、論文数で世界1位となったのですが、
今年は質の点でもアメリカを抜いて 1位となりました。
日本は論文数の4位は昨年と変わりませんが、
論文の質は昨年の9位からインドに抜かれ10位になっております。
日本の論文の質は20年前(1997~99年)の調査では、
米、英、ドイツに続く4位でしたが、
昨年9位、今年10位と凋落傾向が顕著です。
この調査のことは、以前もこの日記で書きましたが、
この低下傾向を反転させるためには、時間もお金もかかります。
とにかく教育に力を入れる方向へと転換する必要があります。
そうしなければ、将来の研究開発力の差、
そして経済力の差に直結することになります。
今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2021.8.12===
こんにちは。
1年間の平均論文数に占める引用論数の割合をみると、
中国:0.12
米国:0.13
独逸:0.11
日本:0.06
となります。日本はもともと高くはなかったと思いますが、
しかし、改めて驚くべき低さですね。
大学院重点化、国立大学法人化、この二つの負の側面が出ている
ものと想像します。また、初等中等教育の質の問題も大きく影を
落としているように思われます。まずは、主な原因の把握を進めて
ほしい。
余談ですが、国立大学法人の中には、他校に比して予算が潤沢な
有名大学が、全国から、各分野で名声を博しつつある中堅研究者
をスカウトし、「知の独占化」を図っているている姿も、しばしば
目にします。これも無関係ではないでしょう。
あ、もう一つ思い出しました。著作、『AIに負けない子どもを育てる』
など、AIの分野で有名な、新井紀子さんが書作の中で、「地方の県立高校
の復活を」と唱えています。その理由は、大都市の私立中高一貫進学校
が排出する人材が増えれば、将来の日本からはノーベル賞が出なくなる」
とのことです。その根拠は不明ですが、興味深い話です。