徒然日記

22年9月5日 その5491『逢坂誠二の徒然日記』(7188)

夜明け前の都内の空全体に雲が広がっています。

雨の予報はなく、終日雲りです。

今の気温は24度程度、日中は32度との予報です。

昨夕、南の空に浮かぶ上弦の月を眺めました。

1)公文書は誰のものか
この項目は、4日の毎日新聞朝刊のコラム「公文書は誰のものか」をもとに書いています。

アメリカのトランプ前大統領の自宅がFBIの家宅捜索を受けました。
大統領経験者とはしては初のことだそうです。

このニュースを初めて聞いたとき、
トランプ前大統領のことだから何でもありだろう、
酷いものだといった印象で、記事を読む気になりませんでした。

ところが、繰り返し報道される内容に接し、あまりのいい加減さに呆れるばかりです。

こんなことをする人間が世界の政治の一端を牛耳っていたかと思うと、
真面目に丁寧に仕事をすることがばかばかしい気持ちにすらなります。

前大統領のフロリダ州の自宅「マララーゴ」が、FBIの家宅捜索を受けました。

在任中の機密文書を大量に保管していたことが理由です。

捜査令状によると容疑は、
*国防情報の収集や伝達、紛失(スパイ防止法違反)
*公文書の隠蔽、持ち出し、破壊
*捜査に関わる文書の破棄、改ざんなど、この三つです。

実は今年1月に既に問題は発覚していました。

アメリカ国立公文書記録管理局(NARA)が、
「マララーゴ」から公文書などが入った段ボール15箱を回収しています。

これは捜索ではなく、前大統領と協議した上でのことだったといいます。

ところがこの回収文書の中に、700 ページを超える機密文書が含まれていたのです。

そこでFBIは、他にも機密文書が残っているとみて提出を求めたものの、
応じなかったため家宅捜索に踏み切ったのです。

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機密文書は 3種類に分類されます。

機密性が高い順に以下です。

*最高機密(トップシークレット=TS)
*機密(シークレット=S)
*秘密(コンフィデンシャル=C)

今回押収されたものの中に、
*最高機密が5組
*機密と秘密が3組ずつ、計 11組の機密文書が含まれていました。

そのうち1組には「最高機密/SCI」と書かれ、
これは最高機密(TS)よりも1段上の「機密隔離情報」で、
盗聴防止など特別な対策が講じられた施設だけで
利用してよいというものだそうです。

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この段階で私が驚くのは、
前大統領の自宅から公文書を回収することができる同時に、
回収できないければ捜査当局と連携して捜査を行なうことができる、
アメリカ国立公文書館(NARA)の権限の強さです。

日本の公文書館にはこのような権限はありません。

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アメリカでは大統領の職務に関する文書やメモ、動画や電子メールなどは
「大統領記録」として全て保管・管理されるルールになっています。

大統領記録法には、
「合衆国は大統領記録について完全な所有権、占有権及び管理権を保留し、保有する」、
と記載されています。

大統領の記録は、任期中であれ退任後であれ、
大統領や元大統領の私物ではなく、
所有権も管理権も国にあるのです。

日本のように勝手に公文書を廃棄、改ざんしても、何のお咎めもなしではないのです。

現職の大統領は責任をもって記録を管理し、
退任時にはその記録をNARAに引き渡して管理を委ねることになります。

業績をたたえる大統領図書館が建てられれば記録は移管され、
記録の管理や情報公開請求への対応はNARAが行うのです。

日本には、こうしたルールはありません。

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トランプ氏が移管した記録は以下の量です。

デジタル記録は前任のオバマ元大統領と同じ約250テラバイト分
文書はオバマ氏の約3分の1の約 150立方メートル分。
音声と映像は約150分の1の約0.1立方メートル分。

つまり多くのものが移管されていない可能性が高いのです。

トランプ氏の記録の中には、
トランプ氏が破り捨てたものをホワイトハウスの担当者が回収して
テープでつなぎ合わせたものや、バラバラのままのものもあるそうです。

トランプ氏が、公文書をいかに蔑ろにしていたかが分かります。

このように人物が再び大統領に就任することは私には信じられないことです。

トランプ氏のいい加減な公文書の扱いは、アメリカの法令に則って、
確実な対応が行われることを強く望んでいます。

一方で、日本の公文書のルールはあまりにも杜撰です。

公文書管理のルールを改めて再構築しなければなりません。

日本の公文書管理法には、公文書に関し次の規定があります。

*健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源
*主権者である国民が主体的に利用し得るもの

この規定が確実に担保されるようなルールを作らねばなりません。

本当は、アメリカなど、公文書管理の先進諸国を訪問し、
もっと勉強したいのですが、それが中々実現しないのは残念です。

さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2022.9.5==

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