徒然日記

23年1月11日 その5618『逢坂誠二の徒然日記』(7315)

昨日は、党本部で役員会などに出席しました。その後、急遽、道連の仕事で札幌に向かいましたが、石狩、後志地方は夕方には激しい雪。そのため上京便が予定通り離陸せず、搭乗してから着陸するまで 4時間半程度、機内で過ごすことになりました。この時期には仕方がないことと諦めていますが、予定が大幅に狂い、今朝は寝不足です。今日は23日からの国会の準備の予定でしたが、もっと睡眠を取らねばなりません。以前と違い、睡眠不足は、結構、体調に影響します。夜明け前の都内、気温は1度程度、晴れていますが、星はクリアには見えません。西の空に月もボヤンと霞がかっています。一方、東の空は徐々に明るくなってきました。日中も晴れ、 11度の予想です。

1)外国人材をどうするか
日本がこれまで先送りしてきた問題があります。労働力や人材をどう確保するかということです。日本の人口が減少することは、相当以前から明らかでした。当然、そうなれば労働力や人材が減ります。このような場合、他国では移民政策によって対応したケースも少なくありません。アメリカなどが代表例です。日本でも外国人材に頼ることが検討されましたが、私が認識するところ、移民には絶対反対という強い意見が自民党内にあって、それは実現しておりません。しかし人材不足は深刻です。 そこで労働ではないのですが「技能実習」という在留資格によって、外国人が報酬を得て実習を行う制度が活用されるようになったのです。この技能実習制度は、国際協力や国際貢献が目的ですが、現実には安価な労働力として多様されるようになりました。本来の目的と現実が乖離した場面が多々ありますので、賃金が安い、長時間労働を強いられる、実習生が失踪するなどのトラブルも多く発生しています。前回の法改正の折にも、こうした問題点も含め、当たり前の人権が尊重されると同時に、外国人をきちんとした労働力として位置付けるよう主張しましたが、抜本的な見直しがされることなく現在に至っています。 しかし研修名目で労働者扱いすることは完全に限界に来ています。
こうした実態を受けて、昨年7月29日の会見で当時の古川法務大臣が次のような発言をしています。「『実習先の賃金が低い』『実習生の能力が低い』というミスマッチが生じている事例がある」、「国際貢献という目的と人手不足を補う労働力として扱っている実態が乖離している」私どもが繰り返し指摘した技能実習の目的と実態の乖離を大臣がやっと認め、技能実習制度の本格的な見直しに向けた検討が進むことになりました。
しかし単に技能実習を見直せば、日本が先送りした問題が解決するわけではありません。移民も含め外国人材を日本がどのように位置付けるのか、その本格的な議論が必要なのです。
外国人財に関し厳しい立場をとってきた日本にとって、移民を認めるか認めないかも含め外国人材のあり方を議論するのは簡単なことではありません。しかし一方で、「移民との共生政策が進んだ国ほど 1人当たりGDPが高い」との調査結果もあります。つまり国を開くのは他人のためではないとも言えそうです。ただこうした効果を得るためには、中途半端な対応ではなく、きちんと人権を尊重して、人としての当たり前の対応ができるかどうかが重要になると思います。
ずっと先送りにしてきた外国人材のあり方について、本腰を入れて議論しなければなりません。

2)デジタル化以前に公文書記録の基本ルールを定めるべき
政府公文書のデジタル化の割合が、2021年度は25.5%と発表されました。19年3月にデジタル化に関する基本方針が定まったのですが、ずいぶん低いとの報道ぶりです。デジタル化は重要なことですが、単なるデジタル化は公文書の質を低下させるばかりか、逆に公文書の意味をなくす懸念も私にはあります。
いつも繰り返していますが、日本の公文書管理で大きく欠落していることがあります。それは、どのようなことを、どの程度の詳しさで公文書として記録するかなど、記録方法に関する規定が極めて手薄なのです。
公文書管理法4 条には、「行政機関の職員は、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、文書を作成しなければならない」との規定があります。ところがこの規定を確実に守るための具体的なルールや例示についての考察が不十分です。日本の公文書管理で、必要なのは、どのようなことを、どの程度の詳しさで記録するかとか、メモも含め何が公文書になるかといったことを決めることです。この決めが曖昧なままだと、空疎な文書が残るだけになります。空疎な文書のデジタル化は意味がないのは言うまでもありません。
デジタル化率云々よりも、公文書記録のあり方をもっと議論し、その基本ルール定めることが先決です。国会で通り一遍の質疑ではこの議論は深まりません。粘り強く取り組みます。

さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.1.11===
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