徒然日記

23年1月15日 その5622『逢坂誠二の徒然日記』(7319)

夜明け前の函館は、極細かい雪が降って街全体が、雪煙に包まれたような雰囲気です。多く積もるような雪ではありません。今の気温は氷点下3度、日中も氷点下の久々の真冬日です。終日、曇りか雪の天候です。

1)日銀の憂鬱
一昨日、長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが上昇し、一時0.545%と日銀が上限とする0.5%程度を上回りました。
日銀は長期金利を抑え込むために、毎営業日に10年債を0.5%で無制限に買い入れる「指し値オペ」を実施しています。それにも関わらず日銀の想定する金利を上回ったのです。
アベノミクスを続けた結果、日銀、国債、金利、これらを取り巻く環境が普通じゃない状態になっています。世界主要国の中で、こうした特殊な芸当をしている中央銀行はないと思います。「多額の国債発行」、異次元の金融緩和でその「大半を日銀が保有」、ゼロ金利政策による「低金利での民間借入」、こんな状態の中で、金利が上昇すれば、財政にも、個人にも企業にも大きな悪影響が出てしまいます。だから日銀は、何としても長期金利を抑え込む必要があります。
長期金利とは、金融機関が1年以上のお金を貸し出す際に適用する金利のことです。長期金利は、主に長期資金の需給関係によって決まります。長期資金の需給関係は、物価の変動、金融政策などの長期的な経済動向で変動しますから、「長期金利は経済の基礎体温」ともいわれます。このように長期金利は、色々な要素によって決まるのですが、 10年物国債の利回りが長期金利の代表的な指標になっています。
国債の利回りは、本来は国債市場の売買の動向によって決まります。簡単に言えば、国債を買いたい人が多ければ利回りは下がりますし、国債を売りたい人が多ければ利回りは上がります。ところが今は、この「経済の基礎体温」を日銀が国債を大量に購入することで抑え込んでいます。本来はもっと基礎体温が高くなる局面なのでしょうが、解熱剤によって体温上昇を抑えているのです。
金利上昇傾向が強ければ、日銀はどんどん国債を買わざるを得ません。一昨日は、それでも金利が上がってしまいました。日銀の想定以上に国債を売ろうとする圧力が強いのです。こんなことがいつまで続けられるのか、今の日銀は本当に心配な状況です。

さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.1.15===
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