徒然日記

23年4月12日 その5709『逢坂誠二の徒然日記』(7406)

夜明け前の都内は空全体に雲が広がっていますが、雨の雰囲気はありません。気温は既に18度です。日中も雲が多く、気温は22度まで上がるようです。
昨日は、統一自治体選挙の後半戦に備えるため帰函し、地元を歩き、夕方の党本部の常任幹事会にあわせて再上京しました。

1)技能実習生制度の見直し
外国人が日本で働きながら技能を学ぶ技能実習制度は国際貢献が目的です。しかし、現実には安い労働力確保の手段にもなっており、この制度による人材がいなければ立ち行かない職場等も多く存在します。また安い賃金で過酷な労働を強いられるなど、国際機関などから、この制度が問題だとする指摘もあります。私も、委員会などで、この問題点を何度も指摘しましたが、政府はこれらを真正面から受け止めようとはせず放置状態になっていました。
昨年6月末時点で実習生は33万人、半数以上がベトナム人です。母国の送り出し機関や仲介事業者に手数料などを払い、多額の借金を抱えて来日する実習生も少なくありません。転職などが原則できないことなどもあって、一昨年、職場から逃げ出した実習生はおよそ7000人に及んでいます。
昨年7月、当時の古川法務大臣が、現実と実態の乖離を認識し、見直しを表明しました。それを受け昨年11月、政府に有識者会議が設置されました。この会議が一昨日、中間報告書(たたき台)を発表しました。
たたき台は、技能実習制度を廃止して、人材確保などを目的に中長期的な滞在を円滑にし、働く企業の変更も一定程度認めるよう緩和する新たな制度への移行を求める次のような内容です。
*人材育成だけではなく、働く人材の確保を主な目的とする
*働く企業の変更、つまり転籍も、従来に比べて緩和し、一定程度認める
*特定技能に円滑に移行できるようにして、中長期的に活躍する人材の確保につなげる
*実習生の受け入れを仲介してきた監理団体は企業からの独立性の確保など要件を厳格化

10 日の会議では次のような意見が出たと言います。
*技能実習生は国際貢献に大きな役割を果たしている
*中小企業にとって受け入れは必須だ
*目的と実態の乖離は明らかで、人権侵害につながる構造的な要因だ
*外国人労働力を安く使うという考えでは人材獲得の国際競争に勝てない
*労働力として正面から認め、長く日本で生活者として暮らせる仕組みを考えるべきだ
*実態に合わせて廃止した上で、国内産業の人材確保の制度として再出発することが必要だ

様々な問題のあった技能実習制度を見直すことには大賛成です。しかし廃止するという大きな方向に反して、付け焼き刃的な看板の架け替えだけになることを恐れています。これまでの技能実習制度の問題に加えて、円安の影響もあり、外国人に日本は必ずしも魅力的な国とは言えないのが現実です。外国人が安価な労働力であるという認識を捨てて、外国の皆さんが安心して活躍できる制度作りが必要です。

さあ今日も ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.4.12===
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