徒然日記

23年6月7日 その5765『逢坂誠二の徒然日記』(7462)

夜明け前の都内、空全体に若干低めの雲が広がっています。路面は濡れていますが、雨は降っていません。きっとつい先ほどまで降っていた雨が上がったんだと思います。朝の気温は17度。日中は晴れて、28度程度になる見込みです。

1)束ね法案 安易な活用は止めるべきだ
昨日の朝日新聞の社説の1本は、「束ね法案 審議の形骸化を防ぐ策を」でした。
法案は1法案ごとに国家で審議するのが普通です。しかし政府が、関連する複数の改正案などをまとめて1法案にして国会に提出することもあります。複数の法案なのに、審議を一括で行い、裁決も1回です。いわゆる「束ね法案」と呼ばれるものです。
法案の趣旨や目的が同じで、相互に関連するのであれば、束ね法案も意味があると思います。しかし複数の法案を一括審議するのですから、ひとつの法案ごとに審議する場合に比較すれば、いち法案当たりの審議時間は少なくなりがちです。しかも賛否が異なる法案が一緒になっている場合は、賛成したい法案があっても全体として反対せざるを得ないこともあります。問題点を指摘されずに急いで法案を成立させたい政府にとっては都合の良い方法ですが、審議不十分となるケースがほとんどです。特に最近は、ひとつの法案であっても、疑問に対し、政府がまともな答弁をしない場面が目立ちます。そんな不誠実な政府が、束ね法案を出せば、より一層審議が尽くされない傾向が強まります。
今国会で成立した束ね法案「GX脱炭素電源法」がその典型です。原発への「依存を減らす」から原発の「最大限活用」へ、エネルギー政策の大転換です。原子力基本法、電気事業法、原子炉等規制法、再処理法、再生可能エネルギー特別措置法の五つの改正案を一本化したものです。議論が拡散し、審議が深まったとは言えません。
特に原子力基本法は、原子力の憲法とも言われる重要な法律です。今回の改正では、原発の「適切な活用」を脱炭素社会の実現に向けた選択肢の一つと位置づけ、「国の責務」について具体的に記述されました。つまり脱炭素化の実現ひとつに原発を位置付け、それを推進することを国の責務にしたのです。信じられない大転換ですが、基本法の改正の詳細が、政府から語られることはありませんでした。答弁をする総理自身が、原子力基本法改正の肝を認識していないのかもしれません。
15年の安保法制は10本、16年のTPP関連法は11本、18年の働き方改革関連法は 8本、先週成立したマイナンバー関連法は13本など、論点の多い重要法案ほど、束ねの形をとっているように思われます。法案の核心部分が国民に察知されないうちに成立させる意図があるのでしょうか。
昨日の朝日の社説は次のように結んでいます。
「関連法案は一緒に審議するが、一つに束ねず、採決は法案ごとに行う。束ね法案にする場合は十分な時間を割く。」
「行政監視という立法府の責務を果たすためには、与野党の立場を超えて、審議を空洞化させない方策を探るべきだ。」
束ね法案の安易な活用は止めるべきです。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.6.7===
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皆様のコメントを受け付けております。

  1. こんにちは。

    束ね法案ですが、これは政府が国民を愚弄しているということです。
    それだけに、野党の毅然とした姿勢が問われているようにも思います。
    「確りせよ!」と。

    うらべ
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