徒然日記

1月20日 その1279『逢坂誠二の徒然日記』



昨夕、東京湾に浮かぶ月、その白さにハッとしました。霞ヶ
関から羽田に向かう途中のことです。搭乗の際には、夕焼けと月のコントラスト
に見とれ、飛行機内からは、真横に月を眺めながらの飛行でした。

慌ただしい移動の最中、昨夕は、月の姿に見とれ、現実の世界と我を忘れる時間
を得ることができました。満月は、今朝の6時21分です。

今朝の函館は、相変わらず氷点下の朝を迎えています。日中も気温がプラスにな
らない真冬日、さらに雪のy法です。

昨夕、帰函し、函館市内で幾つかの新年行事で挨拶をしています。今日は、また
早朝便で上京し、公務に当たります。

1)新しい公共
年末から年始にかけての新聞各紙が「新しい公共」についての記事を掲載してく
れました。そのおかげもあって、「新しい公共」に対する認識が以前よりも深
まった印象があります。加えて最近のタイガーマスク現象もあり、この分野への
関心が高まる、良い切っ掛けになればと願っています。

このことが、単にモノを施すということではなく、みんなで支え合う社会はどう
あるべきかなど、社会のあり方を含む大きな議論に発展すれば良いと感じていま
す。

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新し公共に関する議論も、今年は、新たなステージに入ります。昨年は、税制な
どお金の議論が多かったわけですが、今年は、社会を支え合う人や仕組みなどの
議論に発展できればと思っています。もちろん昨年の、お金の議論を具体へと進
化させることも重要です。

また昨年、補正予算で措置した「新しい公共支援事業(約87億円)」も、いよ
いよ自治体レベルで動き出します。この事業をはじめとする様々な実践、さらに
議論の積み重ねなど、あらゆる手法を駆使して、全ての方にとって、居場所と出
番のある、しっかりとした支え合いの社会を目指します。

2)クラウド
総務省では自治体クラウドに関し、昨年から有識者懇談会を設けています。年が
明け、この議論もいよいよ最終盤に入ります。

特に自治体クラウド推進に向け、どう取り組むべきかについて、一定の方向感を
得たいと考えています。

3)自治法など
24日、通常国会初日となります。
昨日も次期通常国会に提出すべき法案などについて、色々な調整や議論を進めて
います。

地域主権改革関連法や自治法など私が担当する法案も数多く、厳しい質疑に晒さ
れる場面も多いかと思います。国民の生活を第一に頭に置きながら、自治の活性
化をとおして、日本の民主主義が進化できるよう、大きな視点で丁寧な答弁に心
掛けたいと思います。

4)出先機関改革
出先機関改革にむけたアクション・プランを実現するための議論の場について、
あれこれ思いを巡らせています。

この実現には、国の姿勢や体制、さらに財源の問題がネックになると指摘される
ことがあります。この一年余り、地域主権戦略会議で議論し、国の姿勢や体制
は、一定程度の覚悟が整ったと感じています。財源の問題は、国・地方ともに厳
しい財政事情のなかで、どう工夫をするかにかかっています。

全国各地からの問い合わせも多く、今後は、自治体のヤル気、本気度が問われる
段階に入るのだと、改めて感じます。自治体との共同作業によって、移譲などの
仕組みをしっかりと創り上げることとします。

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こうした中、「逢坂さんの地元北海道はどうですか?」と、問われる場面も少な
くありません。

北海道からは、出先機関改革について、積極的な問い合わせはないと承知してい
ます。昨19日の北海道新聞でも、北海道知事は「「しっかりとした制度設計が
ないと、うまくいかない」と国との具体的な協議入りには慎重姿勢」と報じられ
ています。北海道は、国の考えが決まらなければ協議しないとの姿勢なのかもし
れません。出先機関改革は全国一律に進む場面と、個別地域ごとに進む分野があ
り、地域からの積極的な手上げに応じて、具体の協議入ることとしています。ま
た現在、北海道だけに先行的に適用されている道州制特区への22年度の提案は
ゼロになるらしいとも聞いています。色々な場面で北海道の特殊性、特色などが
語られますが、その一方で、具体の提案には消極的とも思われることも多く、残
念な印象です。

5)地域自主戦略交付金
一括交付金化された地域自主戦略交付金について、昨日、ある知事さんから、お
褒めの言葉を頂きました。

もちろん、事務手続きなど、さらに改善し、進化させなければならない点が、多
々あるのは事実です。だから悪く言い出せば、地域自主戦略交付金に対して悪口
雑言を並べ立てることは可能です。昨日いらした知事さんからも、制度改善につ
いてたくさんの要望も頂いています。

しかし、それは事実だとしても、その知事さんから、「良くここまで来た、従来
の常識では考えられない、政権交代した賜物」などの言葉を頂いたのです。これ
は、私にとっては天にも昇る嬉しさです。

新聞情報だけを見ていると、全くダメな制度をつくろうとしているかのように受
け止められかねないのですが、昨日の言葉を聞いて、改めて勇気を頂きました。

6)自治と民主主義
最近、危惧していることがあります。

制度や仕組みに頼り過ぎて、議論や自治が機能不全になりかねない現象が少なく
ないのです。

自治の現場で、議論の対立が起きたり、思いが実現できないときは、丁寧な議論
を重ねて、その対立や違いを乗り越えるのが、王道だと私は思っています。丁寧
な議論の積み重ねが民主主義を進化させるのです。

最近は、意見の違いや対立が生ずると、議論を避けて、即、選挙やリコール、さ
らに多数決に持ち込む場面が少なくありません。もちろんこれは、制度で担保さ
れた違法でも何でもない選択肢です。

しかし結論を急ぐあまり、あるいは大きな政治的作用を意図して、こうした手法
を多用すると、民主主義が劣化するそんな印象を持ちます。

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自治の現場に限らず、最近のマスコミ報道や日本全体は、じっくりと議論して、
確実な結果にたどり着くという、我慢が不足していると感じます。

この問題、もっと考えてみます。

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今日は大寒です。

さあ今日も、しっかりと前進します。
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   2011・1・20 Seiji
Ohsaka

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