徒然日記
7月16日 その2153『逢坂誠二の徒然日記』
函館雲の少ない朝を迎えた。
北海道の初夏らしい爽やかさに満ちている。
今の気温は17度。
今日は終日晴れ、
日中は25度程度の見込みだ。
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今日は三連休明けの平日となる。
今は静かだが、夜明けとともに
騒がしい一日なる予感がする。
1)遊説
昨日は、松前町を皮切りに、
渡島管内の全ての自治体を遊説した。
移動距離が長いため、街頭演説は、
函館市内の2箇所だけとなったが、
多くの皆さんとお会いするなど、
密度の濃い時間を過ごした。
最後の遊説地となった長万部終了後、
八雲でもう一件会合が入ったため、
帰函は結局、深夜近くなってしまった。
二日間で管内をひと回りするのは、
相当に無理があるが、
多くの皆さんとの色々な出会いがあった。
ほどの良い疲労感が残っている。
2)ブータン
物質的な豊かさよりも
心の充実を追求する国として知られるブータンは、
もともと王制の国だった。
2008年に前国王の主導で、
約100年続いた王制から立憲君主制に移行した。
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私は、ブータンの「幸せ」を基本とする考え方は、
凄いと感じている。
同時に相当な危うさも持っていた。
・資本主義を基本にしたモノとサービス
・インターネットなどの情報
ブータンの幸せは凄いものであるが、
この二つに脆弱なのではないかという危機だ。
私はブータンに行ったことはないので、
軽々しい論調はできない。
しかし、
遠慮深く、節度ある幸福は、
大量のモノとサービス、さらに未知なる情報によって、
いとも簡単に壊れるような印象を、私は持っている。
ブータンが、そうならなければ良いがと思っていた。
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13日、ブータン国民議会(下院、47議席)の総選挙が行われ、
政権交代が初めて実現する。
今回の政権交代は、国民の中に広がる不満が要因だ。
不満とは何か?
・
都市部と農村部の格差の広がり
・
物質的な豊かさを求める若者が
都市部に出てきたものの就職できない
・
こんなことにより幸せを実感できない人が増えている
こんなことが不満の要因だと報じられている。
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案の定というと不謹慎だが、
何となく状況が見えてくる。
モノやサービスを市場から自由に調達できる。
玉石混交、雑多なものを含め、
多くの情報をシームレスに利用できる。
この二つのことは、豊かさを考える上で極めて重要な要素だ。
戦後の日本もこうしたことを追い求めたものと思う。
ところが、その光があまりに強く、
それによって失うものが見えなくなる可能性が高い。
日本は、戦後40年余りで、
きっと多くのものを失った。
もちろん失ったことが全て悪で、
昔の社会に戻れば良いと思わない。
しかし、モノとサービス、情報に満ち溢れていれば、
必ずしも幸せになるというものではない。
だがそのモノとサービス、情報の魅力は強力で、
その存在を知ってしまったら、
その吸引力は強力で、
人の心を抑制することは難しい。
ブータンが短期間に日本と似た、
あるいはそれ以上の道を歩む可能性があるが、
もっとゆっくりと様々な変化に耐えて欲しいと思うが、
きっとそれはエゴなのかもしれない。
JR北海道の特急列車が、
昨日も出火事故を起こしている。
頭を抱え込みたくなる出来事だ。
これまでの様々な対策を根底から見直さなければ、
この重大事故の連鎖からは抜け出せないと思うが、
言うは易く、実行は難しいものだろう。
だがこの谷を、この壁を乗り越えねばならない。
今日は上弦の月だ。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2013・7・16 Seiji Ohsaka
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御意。
「戦後の日本もこうしたことを追い求めたものと思う。
ところが、その光があまりに強く、それによって失うものが見えなくなる可能性が高い。
日本は、戦後40年余りで、きっと多くのものを失った。もちろん失ったことが全て悪で、 昔の社会に戻れば良いと思わない。
しかし、モノとサービス、情報に満ち溢れていれば、必ずしも幸せになるというものではない。
だがそのモノとサービス、情報の魅力は強力で、その存在を知ってしまったら、その吸引力は強力で、
人の心を抑制することは難しい。」