徒然日記
8月25日 その2193『逢坂誠二の徒然日記』
相変わらずおかしな天候が続いている。
昨日も道内各地で、
局地的な集中豪雨による停電、
道路の冠水などが発生している。
先の読めない天候は、当面、続くようだ。
1)社会責任
昨日、自治体の社会責任に関し、
「人と組織と地球のための国政研究所」
代表の川北秀人さんの話を聞いた。
http://blog.canpan.info/iihoe/
私は以前から、
自治体の入札や調達などのあり方について、
どうも判然としない思いを持っていた。
公共入札や調達は、
一定の条件のもとで価格が安いことが、
契約判断の重要な要素になっている。
しかし、価格が安いだけでは
必ずしも適切な契約とならないことも多い。
単に価格が安くても、
環境、健康、人権、安全、
地域振興などへの配慮のない契約は、
適切なものとは思われない。
これらにどう配慮するか、
それが社会責任(Social Responsibility)と呼ばれるものと、
私は理解している。
しかし、この社会責任を定性的、定量的に表現し、
それを主権者の皆さんに説明することは簡単ではない。
昨今の厳しい財政状況や
短期的な効率性至上主義の中では、
特にその説明は簡単ではない。
昨日の講演では、こうした点について、
ISO2600の考え方や、各地の事例を通して、
具体的な説明があった。
私自身の疑問が、
少しとけるようなそんな貴重な時間を過ごさせて頂いた。
講師の川北さんには、心から感謝したい。
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この自治体の社会責任のことを考えれば考えるほど、
TPPの異常ぶりが明らかになる上、
国の社会責任とはいったい何なのか、
そのことに疑問を持たざるを得ない。
逆にいうならば、
TPPへの参加は、
国の社会責任の放棄ともいえる暴挙なのだとも感ずる。
2)ISO2600
ちなみにISO2600は、
社会責任を明確化するものであり、
規格批准をした国は企業のみならず、
活動が社会及び環境に及ぼす影響に対して、
すべての組織が等しく責任を負うことが求めらるものとのこと。
社会責任を果たすための7つの原則は以下。、
説明責任
(組織の活動によって、外部に与える影響を説明する。)
透明性
(組織の意思決定や活動の透明性を保つ。)
倫理的な行動
(公平性や誠実であることなど、普遍的な倫理観に基づいて行動する。)
ステークホルダー(利害関係者)の利害の関係
(様々な利害関係者へ配慮して対応する。)
法の支配の尊重
(各国の法令(憲法、各種法、条例等)を尊重し、順守する。)
国際行動規範の尊重
(法令のみならず、国際的に通用している規範<スタンダード>を尊重す
る。)
人権の尊重
(重要かつ普遍的な人権を尊重する。)
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ISO26000における具体的な主題は以下。
コミュニティ参画・発展
(雇用の創出、スポーツ促進、児童生徒の教育活動、ボランティア活動)
人権
(差別のない雇用、人権教育)
消費者課題
(積極的な情報開示、消費者にやさしい商品づくり)
組織統治
(適正運営、利害関係者との対話や社外専門家<第三者>の活用)
労働敢行
(職場の安全環境の改善、人材育成・職業訓練)
公正な事業敢行
(社会に対して責任ある倫理的行動、意識向上、内部告発・相談窓口の設
置)
環境
(省エネ・省資源、二酸化炭素削減、環境保全活動)
こんなことがISO2600のようだが、
私はこれに地域貢献や
地域振興などの観点を加えたいと思う。
3)原子力
福島第一原発の汚染水処理が完全に破綻の様相を呈している。
もちろんこれは、当初から予想されていたことだが、
この破綻ぶりが徐々に明らかになっている。
19日に300トンの汚染水漏れが見つかった。
それとは別のタンク二基の底部からも
高い放射線が確認されている。
千トンクラスのタンクを一千基も急造している。
今後も、造り続けねばならない。
しかも、その管理は、必ずしも十分ではない。
タンクは劣化する。
加えて、雨に地下水だ。
これをどう管理せよと言うのか、
それが現場の偽らざる気持ちだと推測する。
破綻状態の原子力政策を、
今まで以上に推進するのではなく、
どのように原子力から撤退するのか、
そのことに全てのエネルギーを注ぐべきだ。
今日も、しっかりと前進します。
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2013・8・25 Seiji Ohsaka
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