徒然日記
9月12日 その2212『逢坂誠二の徒然日記』
全国的に晴れ間もあるが、
雨になっているところも多いようだ。
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昨夜7時30分からのNHKクローズアップ現代は、
福島第一原発の水処理問題のレポートだった。
過日、私もお会いしてきた相澤副社長が、
技術者不足など、
水処理について、
現場が相当に深刻な状態にあることを吐露していた。
NHKの記者も、今は、
震災発生直後のような危機だと話し、
悲壮感が漂っていた。
この番組からも、
安倍総理の認識は、
現場の実態とはまったくかけ離れたものであることが、
明らかになっている。
)福島第一原発視察 その5
11時25分:
Jヴィレッジから、
いよいよ福島第一原発に向け、
東電の準備したバスで移動開始。
Jヴィレッジと福島第一原発は、
直線で約20キロの距離がある。
国道6号を北上し、
楢葉町、富岡町、大熊町を経て
双葉町の第一原発に向かう。
楢葉町は避難指示解除準備区域に、
富岡町の大部分が居住制限区域に、
富岡町の一部、さらに大熊町、二葉町が帰還困難区域に、
それぞれ指定されている。
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避難指示解除準備区域は、
年間積算放射線量が
20 mSv以下となることが確実であることが確認された区域で、
宿泊は認められないなど一部制限はあるものの
立ち入りは原則自由になっている。
居住制限区域は、
年間積算放射線量が20 mSvを超えるおそれがあり、
住民の被曝放射線量を低減する観点から
引き続き避難の継続を求める区域で、
原則住民の日中のみの出入りに制限されている。
帰還困難区域は、
5年を経過してもなお、年間積算放射線量が
20 mSvを下回らないおそれのある、
現時点で年間積算放射線量が50 mSvを超える区域で、
原則立ち入り禁止となっている。
このように国道6号を北上し、
第一原発に近づくにつれて、
立ち入り制限が厳しくなっている。
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Jヴィレッジを出て、楢葉町に入る。
国道6号の交通量は予想外に多い。
たくさんの対向車とすれ違う。
その多くが、原発や復興関係の車だという。
舗装された道路面で、バスが随分と上下に揺れる。
路面が波打っているところが多い。
補修はしているものの、
地震で壊れた道路の復旧は、
まだ十分ではない印象だ。
加えて路肩には、草が相当に繁茂している。
路面管理が中心で、路肩などの草刈まで
手が回っていないのかもしれない。
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避難指示解除準備区域となっている楢葉町で、
去る8月26日にコンビニがオープンした。
「セブン―イレブン楢葉下小塙仮設店舗店」で、
約2年5か月ぶりの営業とのこと。
店の前を通過すると、
車が6、7台が止まっている。
数名の方が店舗に出入りし、
そこだけが光が射したような賑わいを
感ずることができた。
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富岡町の居住制限区域に入ると、
状況が少し変化する。
車の数が減った感じがする。
国道の両脇の田畑は、
3年間、作付をしていない。
そのため畔の高さも分からなくなるほど、
雑草が茂っている。
仮に放射線量が低下しても、
この状態の田畑を元の耕地に戻すのは、
相当な厳しさが想定される。
先人の汗と涙の詰まった先祖伝来の田畑は、
農家にとって貴重な財産だが、
あんな状態を見ていると、
何とも言いようのない悔しさがこみ上げてくる。
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国道両わきの、あちこちの空き地に、
化学繊維で織られた
黒のフレキシブルコンテナバックが、
数多く山積みされている。
大きさは1トンタイプだろうか。
とにかく数が多い。
千個や二千個ではない。
万単位だと思うが、
黒いフレコンが数多く積まれている光景は異様だ。
中身は、除染した土や木の枝などだという。
現在、その仮置き場の建設について、
各県での調整が難航しているが、
その仮置き場に保管される前の、
仮仮置きとも言う状態だ。
せっかく除染をしても、除染された土などが、
市民生活の身近な場に置かれているなら、
除染の意味が薄れるのではないかと思う。
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富岡町のはずれから、帰還困難区域に入る。
この原則立ち入り禁止区域は、
富岡町の一部から大熊町、
さらに第一原発のある双葉町まで続く。
帰還困難地域に入ると、状況は一変する。
当然だが、交通量は激減する。
コンビニ、ガソリンスタンド、
ツルハなどのドラックストア、
しまむらなどの衣料品の量販店、
スーパー等、店舗の周囲は草ぼうぼうだ。
居住困難区域の店舗も相当に痛んだ印象があったが、
大熊町に入ると、
その痛み度合いがさらに深い印象を受ける。
2年以上使われない駐車場は、
舗装の継ぎ目から、
雑草がどんどん空に向かって伸びている。
いつも見慣れているドラックストアなどの看板が、
地面に落ちたままになっている。
地震の影響か、
それともその後の風雨などで落ちたものなのか、
それは分からない。
一般住宅の痛みは、さらに激しい。
家の周囲に雑草が茂り、
玄関に入ることが難しいほどのところもある。
人が住まなくなった町、
人の息づかいのない町、
そうした町の痛みは、
一気に進むことを実感する。
自治の現場で、
地域づくりに奔走していたものとして、
こうした町の姿を見るのは、
心がちぎり取られるような苦しさを感ずる。
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11時54分:
国道6号から福島第一原発発電所への
分岐道路に到着する。
ここから先は、ホットスポットがあるらしく、
放射線量が一気に上がり10μs/hになった。
(以下、続く)
今朝は、9時から
湯の川の北洋銀行前で街宣を行う予定だ。
その後、終日、函館市内回りだ。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2013・9・12 Seiji Ohsaka
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こんにちは。
F1の現場は聞きしに勝る大変な状況ですね。
無関係なことのようですが、一言。
いま日本全国の工場、工事現場では上流の研究・開発と
実作業の間をつなぐ優秀な若手技術者(設計。生産管理etc)
が決定的に不足し始めています。大企業においても違いは
ありません。
原因はつまびらかにはわかりませんが、時代の流れと
言ってしまっては、同時代人として無責任かもしれません。
F1の技術屋不足の話も、このような時代の様相が端的に
現れてきたものと思います。
ゆゆしき時代に突入し始めている気がしています。