徒然日記
10月25日 その2255『逢坂誠二の徒然日記』
ミュンヘンの
朝は、
もう7時だというのにまだ暗い。
朝の気温は7度。
日中は20度になる見込みだ。
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脱原発とエネルギーシフトに関する
ドイツ視察は、昨日も続く。
1)バイエルン州
昨日午前は、
バイエルン州政府エネルギー局の
次長さんから直接、
バイエルン州の取り組みを聞いた。
会議の冒頭に、次長から
「日本では原発の全てが止まっている。
それでも社会が回っているのはなぜか。」
との質問があった。
つまり彼は、
日本は原発に依存しなくても電気が足りていることを、
やんわりと指摘したかったのだと思うが、
冒頭からストレートパンチを受けた感じだ。
ドイツの原発依存率は20%、
バイエルン州は50%だが、
2022年までにゼロにすること、
そのために自然エネルギー割合を
相当程度まで高めるための具体策について説明があった。
自然エネルギー推進のためには
固定価格買い取り制度(FIT)が推進役となったが、
現在、自然エネルギー法の見直し作業が行われ、
価格だけではなく、買い取り量の両面から
自然エネルギーを考える方向になる可能性などにも言及があった。
日本が昨年からFITを導入したことを話すと、
「たった昨年?」と極めて驚かれたのは印象的だった。
バイエルン州の場合、
原発依存度が高いため、
原発を止めた場合、
自然エネルギーだけでは、
エネルギー全体をまかなうことができず、
ガス発電施設を早急に建設する必要があり、
中央政府に補助金を要請していることにも言及があった。
ドイツは連邦制の国ではあるが、
エネルギーの権限は、
中央政府が80%、
EU政府が20%を握っているとの現実を、
興味深く聞かせて頂いた。
送電線、蓄電などにも言及があったが、
とにかく2022年の原子力ゼロに向け、
力強く推進していることが理解できた。
2時間に渡って密度濃く、
緊張感のある意見交換となったが、
ドイツ官僚らしい一端を垣間見た、
バイエルン州政府訪問だった。
2)ミュンヘン市
昨日午後は、ミュンヘン市の
「健康と環境」の担当部局を訪問し、
自転車政策について話を聞いた。
ミュンヘン市の人口は140万人、
面積は314平方キロメートルだ。
札幌市よりも人口は少ないがコンパクトな街だ。
昨日の説明は3時間近くに及んだが、
持続可能な社会構築のために、
相当な力を入れて自転車普及に努めていることが、
十分に理解できた。
とくかく目的を決めたら、
まっしぐらにそれに向かって進んでいる印象だった。
さら二人の担当が実に楽しそうに説明している。
いやいや仕事をしているのではなく、
自分たちが頑張ったことを誇らしげに説明している姿を見て、
こちらも楽しくなってしまった。
資料や啓蒙グッズをたくさん頂いたが、
政策がうまく進んでいる
自信のようなものを感じた。
今日は朝のうちにミュンヘンから、
ドイツの高速鉄道ICEを利用して、
フランクフルトに向かう。
フランクフルトまでは、
3時間20分あまりの予定だ。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2013・10・25 Seiji Ohsaka
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