徒然日記

4月9日 その1717『逢坂誠二の徒然日記』



昨夕都内入りをした。

今朝の都内は、
空全体にごく薄い雲が広がっているが、
悪い天候ではない。

今の気温は既に10度近く。
日中は20度を超えるかもしれない。

西の空には、満月を過ぎた月が、
沈みかけている。

1)貧困
生活保護の受給者が
今年1月に209万人を超え、
最多を更新し続けている。

日本の相対貧困率は16%、
先進諸国34カ国のうち
上から6番目に貧困率が高い。

それに対し生活保護の受給率が2%台。

アメリカの相対貧困率は17%だが、
国民の15%が貧困層のために
食費扶助を受給しているという。

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9日付日経で、
国立人口問題研究所の阿部彩さんが、
重要な指摘をしている。

==以下、抜粋引用==

日本では、制度的には、
公的年金、最低賃金、
失業保険、児童扶養手当など、
様々な制度が最低生活保障の一端を担っている。

これらの制度をもってしても、
貧困から脱出できない人々に対する
最後のセーフティネットとして生活保護がある。

しかし、残念ながら公的年金や最低賃金などの
現行の諸制度は、最低生活の保障という観点からは
設計されていないのが事実である。

最低生活保障の機能が
ほとんど生活保護へ押し付けられている。

日本の生活保護の受給者は、
半分が60歳以上の高齢者である。

生活保護の約半分が医療費であり、
その多くが精神関連の入院費である。

地域に精神障害をもった人が暮らせる受け皿があれば、
生活保護費は大きく削減できる。

すなわち公的年金や精神障害者への制度の不備が、
「つけ」として生活保護に回ってきているのである。

必要なのは、
受給額の1%にも満たない
不正受給(10年度調査)に一喜一憂するのではなく、
いかに国民の最低生活を保障するのかの議論である。

そのためには、生活保護の手前の制度を
いかに充実させるのかの議論が必要なのである。

高齢化や精神疾患を抱える人の増加は
今後も生活保護率を上げるプレッシャーとなる。

それをすべて生活保護で丸抱えするのか、
選択の時期が来ている。

== 以上、抜粋引用終了 ==

以上の指摘、極めて大切だ。

今の日本において、
多くの皆さんの想像を超える規模で
貧困が拡大している。

その一方で、
年金や最低賃金が、
生活の最低保障として機能していない現実がある。

これでは、生活保護に逃げ込むしか道がない。

もちろん生活保護は重要な制度ではあるが、
一度、保護を受けるとなかなか抜け出せないとも言われる。

だから、
まさに阿部さんが指摘するように、
「生活保護の手前の制度」を充実させることが重要になる。

生活保護だけにツケをまわさず、
その手前の仕組みによって
生活の最低保障が維持できることが重要だ。

しかも、この手前の制度は、
一度適用になってもそこから抜け出すことが可能な、
ちょっとした助けというか、
依存度の少ないものであることが望ましいのかもしれない。

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相対貧困率:
所得分布の中央値を基準に、
その50%未満の所得しか得てない者の占める割合。
家族がいる場合は、家族数の平方根をかける。

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今週も、様々な動きがあると思う。
気力体力を充実させねばならない。

さあ今日もしっかりと前進します。
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   2012・4・9 Seiji Ohsaka

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