徒然日記

4月11日 その1719『逢坂誠二の徒然日記』



今朝は、やるべきことがあり、
早朝というよりも、深夜から起き出して、
PCに向かっている。

都内の今の気温は高く15度近い感じだ。

日中も18度程度になるとの予報が出ているが、
朝9時頃から本格的な雨になるようだ。

風速10メートル近い風も吹くようで、
満開の桜が一気に散ってしまう可能性もある。

桜の花びらは、あっけなくはかない。

1)エネルギーPT
昨日の役員会で、
5月中旬ころに
中間とりまとめを行う方向感が示されたが、
それに先立つ議論を行った。

私からは、
次の点について言及した。

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エネルギー基本計画をゼロベースで見直すこと


原子力発電所についてはできる限り依存度を減らすこと


再生可能エネルギーは最大限加速化させること


使用済み核燃料の問題は、
未だに解決できない最重要事項であり、
その方向について結論を出すこと


原子力の問題は、
科学技術の整合性や経済の合理性だけで、
国民的合意が得られる問題ではない。
国民の受け止めがどうであるかも含む
人として踏むべき道も踏まえた
倫理的側面からの議論も必要であること

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こんな話をさせて頂いたが、
今後の取りまとめの道行きが、
どうなるのか色々と気を揉んでいる。

2)憲法調査会
昨日は、今後の憲法審査会の議論を
どう行うかについて議論している。

衆参の審査会報告によれば、
衆参の温度差を感ずる。

もちろん衆参の審査会は、
それぞれ別のものではあるが、
党として全体の平仄を合わせる必要がある。

各党の足並みと合わせて、
衆参の対応も
一定程度辻褄が合う必要があるだろう。

3)原子力に関する書籍
3.11大震災以降、
原子力に関する最近の書籍を読み漁っている。

もちろん全て完全に読み込んでいるわけではないが、
以下のような書籍をそばにおきつつ、
現在の様々な議論に臨んでいる。

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藤沢数希『「反原発」の不都合な真実』(新潮新書)

市田良彦ほか『脱原発「異論」』(作品社)

西尾漠『新版 原発を考える50話』(岩波ジュニア新書)

開沼博『フクシマ論』(青土社)

円居総一『原発に頼らなくても日本は成長できる』(ダイヤモンド社)

たくきよしみつ『裸のフクシマ』(講談社)

飯田哲也ほか『「原子力ムラ」を超えて』(NHKブックス)

河合弘之ほか『脱原発』(青志社)

小出裕章『原発のウソ』(扶桑社新書)

佐藤栄佐久『福島原発の真実』(平凡社新書)

ステファニー・クック『原子力その隠された真実』(飛鳥新社)

ジュヌヴィエーヴ・フジ・ジョンソン『核廃棄物と熟議民主主義』(新泉社)

熊谷徹『なぜメルケルは「転向」したのか』(日経BP社)

山岡淳一郎『原発と権力』(ちくま新書)

金井利之『原発と自治体』(岩波ブックレット)

福島原発事故独立検証委員会『調査・検証報告書』(日本再建イニシアティブ)

熊本一規『脱原発の経済学』(緑風出版)

金子勝ほか『放射能から子どもの未来を守る』(ディスカヴァー)

田坂広志『官邸から見た原発事故の真実』(光文社新書)

橘川武郎『電力改革』(講談社現代新書)

鎌田慧ほか『下北核半島』(岩波書店)

石井彰『エネルギー論争の盲点』(NHK出版新書)

海渡雄一『原発訴訟』(岩波新書)

マリアン・デレオ『チェルノブイリ・ハート』(合同出版)

朝日新聞報道部『プロメテウスの罠』(Gakkenn)

滝川薫ほか『欧州のエネルギー自立地域』(学芸出版社)

山崎正勝『日本の核開発:1939~1955』(績文堂)

絓秀美『反原発の思想史』(筑摩選書)

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正論2011年8月臨時増刊号
「「脱原発」で大丈夫?」

ニューズウィーク日本版別冊(2011年8月)
「原発はいらない」

週刊ダイヤモンド(2011年5月21日)
「原発」

ニュートン別冊(2011年8月)
「原発のしくみと放射能」

ニュートン(2011年6月)
「福島原発 超巨大地震」

ニュートン(2011年7月)
「原発と放射能」

ニュートン(2012年1月)
「電力と新エネルギー」

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原子力については、
いくら勉強しても勉強したりない。

技術的側面について知見を深めることも大切だが、
民主主義の観点から、
この問題をどのように議論するかも
重要な課題となっている。

最近の議論を聞いていると、
技術的(安全性など)側面と
経済合理性がクリアされれば、
原子力は国民に説明がつくとの雰囲気を感ずる、

はたして本当にそうだろうか。

これまで(私も含め)国民は、
原子力は安全であり、
重篤な事故は起きないと説明され続けてきた。

しかし、今回の惨事である。

この精神的なショックを
どう埋め合わせるのかについて、
十分な配慮があるとは言い難い。

技術的、経済的側面からだけの議論ではなく、
倫理的観点からの検証も大切なことである。

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もっと言うならば、
日本で原子力発電が開始されて50年余りが経過したが、
未だに使用済み核燃料の帰趨が決まっていない。

これで技術的に確立されたものと言えるのかどうか、
大いに疑問が残るし、仮に今が安全だとしても、
将来の国土や人類にどんな影響が出るのか未知数だろう。

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原発事故の賠償や
廃炉等にかかる金額が算定できない現状では、
原子力発電の真のコストは把握できない。

原発の正確なコストがわかっていない段階で、
経済予測を行うことは、あまり意味をなさない。

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つまり技術的にも、
経済的にも未成熟だというのが、
原子力の現状ではなかろうか。

さらに多額の交付金をつぎ込む現状は、
政策的にも課題が多い。

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技術的側面
(確実性や安全性、使用済核燃料など)

経済的側面
(損害補償や廃炉経費を含む経済性など)

エネルギー確保の観点

国民生活の維持と経済活動の観点

政策的側面
(多額の交付金、電力会社や料金のあり方など)

軍事的側面
(プルトニウムなど)

倫理的側面
(今の人の心や
 将来の地球や人類に与える影響など)

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まだまだ論点を整理しなければならないが、
原子力については、
今一度、立ち止まって冷静に議論する必要がある。

4)会議など
連日、同時刻に出席すべき会議が重なって
その対応に苦慮している。

・幹事長室コアメンバー会議
・エネルギーPT役員会
・原子力事故収束PT
・使用済核燃料に関する会議
・歳入庁WT

今日もこれらが同時刻に重なっている。

いずれも重要会議であり、
どう対処すべきか思案しつつ、
今日も走り回らねばならない。

さあ今日もしっかりと前進します。
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   2012・4・11 Seiji Ohsaka

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