徒然日記

19年3月6日 その4212『逢坂誠二の徒然日記』(5909)

今日は啓蟄だ。

衆院の予算委員会が終わり、
論戦の場が参院に移っている。

テレビをご覧頂いている皆さんは、
お分かりだと思うが、
参院の場合、答弁が不適切、不十分などの場合、
委員長の判断によって頻繁に審議を止める。

その上で、与野党の理事が協議したり、
委員長が直接指示をしたりして、
答弁者により適切な答弁を促している。

衆院でもこれはやれるはずなのだが、
野田委員長は
こうしたことをやろうとはしない。

無駄な答弁によって、
いたずらに時間が費やされる。

参院に比較すれば、衆院では、
その傾向が極めて強い。

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予算委員会が終了し、
政務調査会長としての仕事が
一気に動き出した

大きな柱は、夏の参院選挙に向け、
立憲ビジョン2019の策定だ。

昨年から全国行脚を開始しているが、
今後も全国の皆さんからの
様々なご意見を聞きながら、
策定に全力をあげたいと思う。

1)統計問題

統計は社会の基礎的なインフラであり、
国民の共通財産だ。

このため、統計の取り扱いには細心の注意と、
高度な統計学の知識を要する。

正確なデータなくして
EBPM (証拠に基づく政策立案)の推進は不可能だ。

ところが、今回発覚した
毎月勤労統計の不正問題、
加えてそれを契機に行われた基幹統計の一斉点検では、
全体の約 4 割にあたる
24 の統計に何らかの不正が見つかった。

これは統計の重要性や公共性に対する
認識の低さを示すものであり、
問題は一部の行政機関に留まらない
極めて深刻なものだ。

政府内にお いて、データを軽んじる体質が
広く蔓延していると言うほかはない。

今回の一連の統計不正問題により、
今や我が国そのものへの国際社会からの信頼が、
根底から揺らぎかねない事態に立ち至っている。

かかる状況を抜本的に改善し、
統計行政への信頼を回復し、
効果的な再発防止策を講じるために、
立憲民主党は緊急提言をする予定だ。

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統計行政は、それぞれの行政機関に
統計の機能を分散させる「分散型」と、
統計を一元的に一つの機関に集中させる「集中型」
とに大別することが出来る。

この中で我が国の統計行政は、
各府省庁ごとに統計を企画・立案・執行する
「分散型」の体制で行われてきた。

「分散型」は、政策と統計を
連動させやすいというメリットがある反面、
今回の統計不正問題で明らかになったように
非効率で組織間の連携の悪さや、
統計委員会等の監督が行き届きにくいなど弊害も多い。

事実、2007 年の統計法改正で設置された
統計委員会(当初は内閣府、のち総務省所管)による「司令塔機能」も、
十分に機能しているとは到底言いがたい。

今回 の不正問題を契機に、
統計行政を権限の強い独立機関に
「集中」させることも検討すべきだろう。

その独立機関が担うべきことは、

(1)
統計の作成・改善、新たな手法の開発、並びに統計の専門家の育成

(2)国の統計組織、要員のスリム化と、省庁間での重複統計の廃止などによる、国、地方自治体、企業などの負担軽減と無駄遣いの防止

(3)
統計業務やシステムの最適化計画と、データベースのオンライン化

(4)
統計プロセスのオープン化と、 AIやICT技術を活かした集計システムの構築
など

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今回の問題の背景には、
政府内で統計作成の重要性が認識されず、
予算や人員の配 分が不十分だったこと。

また、官庁内における統計部門での経験が
必ずしもキャリア 評価につながらず、
これが担当者のモラル低下につながっている事が指摘される。

統計関係の人員、予算の増額を検討すべき。

「統計専門職制度」のようなものを創設し
採用、人事から一貫した仕組みを作り、
しかも長い時間をかけて
中央と地 方において専門家を育てる必要がある。

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こうしたことを今後、
早急に検討する必要がある。

さあ今日もブレずに曲げずに
確実に前進します。
==2019.3.6==

  
  

皆様のコメントを受け付けております。

  1. 政府統計の重要性を知る機会を得ました。感謝します。国、地方自治体、企業、各種団体、そして国民が正確な情報を得ることは大切です。政治の信頼が20%(NHK調査)で民主主義が危うい時代。政府行政機関の統計調査がずさんなことは、国民からの信頼を益々失うことに繋がります。古くは、鉱毒問題・薬害問題・公害問題、そして消えた年金問題、今回の統計不正等。行政府の規律を疑うばかりです。私は、各省庁から独立した統計機関・専門集団が必要だと考えます。権力者に阿るような行政府省庁官僚の統計不正があってはならないからです。行政府が緊張感をもって職務に精励する様な仕組みを作って貰いたいものです。ただ、行政府の肥大化を望んでいる訳ではありません。地方自治体では非正規・臨時職員が増え続けているからです。立憲民主党の躍進を願っています。

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