徒然日記

20年11月27日 その4844『逢坂誠二 の徒然日記』(6541)

今日の東京の日の出は6時29分、函館は11分後の6時40分です。

12月末に向かって、日の出はさらに 20分以上も遅くなります。

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昨日、数名の弁護士さんと、
日本学術会議問題などに関する議論を行いました。

日本学術会議が推薦した者を任命しないことは、
法律の審議経過に反するなどの観点で議論しましたが、
随分と法的にスッキリした整理ができた印象です。

日弁連会長は次の声明を発表しています。

長くなりますが引用します。

==以下、引用==
会員選出について、1983年の法改正により、公選制が廃止され、
推薦された候補者を内閣総理大臣が任命するという方法に変更された。

その際、同年5月10日の参議院文教委員会において、政府は、

「そこから210名出てくれば、これはそのまま総理大臣が任命するということでございまして、(中略)私どもは全くの形式的任命というふうに考えており、法令上もしたがってこれは形式的ですよというような規定、(中略)書く必要がないと判断して現在の法案になっているわけでございます。」

と答弁した。

さらに、同月12日の同委員会においては、
当時の中曽根康弘内閣総理大臣も、

「政府が行うのは形式的任命にすぎません。したがって、実態は各学会なり学術集団が推薦権を握っているようなもので、政府の行為は形式的行為であるとお考えくだされば、学問の自由独立というものはあくまで保障されるものと考えております。」

と答弁した。

かかる前提で国会が当該改正法案の審議を行い、
当該任命制の導入を是とした法改正がなされた。

政府は、今回の任命拒否について、
会議の推薦に内閣総理大臣が従わないことは可能とした上で、
任命制になったときからこの考え方が前提であって、
解釈変更を行ったものではないとしている。

この説明が、前述した法改正の審議経過に
反していることは明らかである。

内閣が解釈の範囲を逸脱して恣意的な法適用を行うとすれば、
それは内閣による新たな法律の制定にほかならず、
国権の最高機関たる国会の地位や権能を形骸化するものである。
==以上、引用終了==

日弁連会長が、
国会の地位や権能を形骸化するもの、
とまで言い切っているのが今回の政府の対応です。

しかし今の国会では、
過去の国会審議に基づく
法的議論が全く通用しません。

法的議論どころか、
何を質問しても人事に関することだの一点張りで、
日本語が通じないのです。

根拠なき恣意的判断は、
独裁者の所業です。

日本の国会が深刻な危機に陥っています。
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原発について、
集中的に勉強を再開しています。

大間原発を止めねばなりませんし、
日本の電力システムを今、シフトしなければ、
将来に大きな禍根を残します。

2003年、経産省や国会周辺で、
「19兆円の請求書」
と題する怪文書が流れました。

この中で「核燃料サイクルに未来はない」と公言しています。

この文書の作成に関わった主な方々は、
明らかになっているようですが、経産省の中にも、
核燃料サイクルに未来がないと思っている人もいるのです。

とにかく粘り強く取り組みます。

今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2020.11.27===

  
  

皆様のコメントを受け付けております。

  1. 『...法令上もしたがってこれは形式的ですよというような規定、(中略)書く必要がないと判断して現在の法案になっているわけでございます。』とのことですが、確信的に脱法行為を行う人々には、これでは通じません。書かれていない事は勝手に解釈を変え、都合のいいように行動します。それを見越して法は作られるべきです。

    そのことの、良いというか悪いと言うか、典型的な失敗例が、選挙改革。まさか安倍晋三のような人間が与党の党首に立つだろうと言うことを予想せず、あたかも聖人君主が立つかの如く、予算・人事を一手に秘儀ることのできる法律を作ってしまいました。小沢氏の大失敗の最たるものの一つです。

    法はすべからく、こまごまとした細部にこだわらず、理念を法の前文に書き込むことを日本人は学ぶべきでしょう。

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