徒然日記

21年12月25日 その5237『逢坂誠二の徒然日記』(6934)

クリスマスの朝、都内は弱い雨が降っています。

気温は5度程度です。

今日、やっと帰函できます。

1)真の力を磨く

この日記で、以前も何度か書いたかもしれません。

ニューヨーク近代美術館に勤めていたアメリア・アレナスさんのことです。

2003年秋、彼女の美術鑑賞授業をニセコ小学校で実施して頂きました。

あの時の衝撃を今も忘れることができません。

昨日、ある方との懇談の中で、彼女のことに言及したところ、
その方もアメリアさんの授業のことを良く知っており、
思わず20年近く前にタイムスリップして話に花が咲きました。

彼女のことは、この日記だけではなく、
彼女の本の解説や新聞のコラムに書いたことあります。

2003年に読売新聞北海道版のコラムの原稿を紹介します。

== アメリアさん ==
ニューヨーク近代美術館で、長く美術教育にたずさわっていたアメリア・アレナスさんの授業が、ニセコ小学校で行われました。彼女の授業は世界的にも評価が高く、休暇で立ち寄ったニセコで、縁があって急きょ、実現しました。

しかし、その授業は、拍子抜けするほど単純なものでした。美術作品のスライドを見せて、子どもたちに意見を聞き、意見交換をする程度のことです。多分、実践してみろと言われたら、素人の私にも今すぐにもできるような感じです。ところが、その授業には、もののとらえ方、発表の仕方、違いを知ることなど、多様なことが盛り込まれ、単なる美術鑑賞教育ではないことが実感されます。

授業終了後、話を伺うと、彼女は、美術作品や美術史に関する知識に加え、人間の思考について、あふれ出るほどの膨大な知識を持っているのです。9歳から13歳までの子どもの思考の変遷や猿人から人への変化について、深い理論背景を持っています。だからこそ、美術鑑賞授業が、多面的なもののとらえ方や議論の仕方などを学ぶ場になり、絵とは何かまでを問う場になりうるのだと思います。

本物になるためには、基礎理論、概念の構築が必須であることを再認識した、アメリアさんとの貴重な出会いでした。
==以上==

このコラムでは、
彼女の授業の凄さが十分に伝わらないかもしれませんが、
いずれ古い原稿を見つけて紹介します。

さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2021.12.25===

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