徒然日記
22年11月7日 その5553『逢坂誠二の徒然日記』(7250)
今日は立冬です。 東京の夜明け前の気温は8度。日中は18度程度の見込みです。 空全体に雲があり星は見えませんが、東の地平線付近は雲が少なく、今後、徐々に明るくなる見込みです。日中は晴れの予報が出ています。
1)マイナンバー知られても問題ない? 政府は、マイナンバーカード交付時に入れる透明ケースの配布廃止を検討しているとの報道があります。
ケースというかビニールの袋に入れると、個人番号が隠れる仕組みになっています。 番号が知られただけでは悪用できないことが廃止する理由とのことです。 マイナンバーカードにはQRコードがついています。 このコードからも番号を知ることができますが、このビニールの袋はQRコードを隠すようにはなっておりません。 そのため2016年6月には、QRコードを読み取られないように注意を喚起する文書まで政府は出しておりました。 しかし今になって、知られても大丈夫だとは、ちょっと不思議な感じです。 マイナ保険証の話が持ち上がり、持ち歩く機会が増えるため、他人に個人番号を知られても大丈夫と言い出したのでしょうか。 典型的な御都合主義ですね。
2)公共サービス基本法を振り返る 議員立法である公共サービス基本法は、2009年7月に施行されました。
小泉政権の登場以降、新自由主義的な発想により、官は非効率、官から民へ、民でできることは民で、こんな掛け声のもとで公共サービスの民間シフトの風潮が強まりました。(この源流は、中曽根内閣だと思いますが。)
大きい政府ではなく小さな政府論も、その頃の日本を席巻していました。その頃から私は、政府の大きい小さいではなく、必要な時に有効に機能する政府こそが必要なものだと考えています。 もちろん放漫な財政運営や公務員組織の非効率な部分は是正しなければなりません。
しかし小泉内閣の公務員削減一辺倒の考え方に対しては、将来公共サービスが適切に提供できない恐れがあるとの強い危機感がありました。一見、民間サービスは効率性が良いように見えますが、収益性が低い場合は、一般的には機能しません。収益性とは無関係に、国民に必要なサービスの提供を行うのが政府の役割ですが、小さな政府論によって、この政府機能が低下してしまったのです。その結果、格差や貧困が拡大すると同時に、危機の際に対応できない社会の素地を作ってしまったのです。効率と競争最優先の社会ではなく、公正で人の繋がりを重んじる社会へと転換すべきとの声も上がるようになりました。
こんな中で、浮上したのが公共サービス基本法の考え方です。
法律の目的は以下です。 ==== *公共サービスに関し、基本理念を定め、及び国等の責務を明らかにする *公共サービスに関する施策の基本となる事項を定める *公共サービスに関する施策を推進し、国民が安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与する
公共サービスに関する基本理念は以下です。 ==== *安全かつ良質な公共サービスが、確実、効率的かつ適正に実施されること *社会経済情勢の変化に伴い多様化する国民の需要に的確に対応すること *公共サービスについて国民の自主的かつ合理的な選択の機会が確保されること *公共サービスに関する必要な情報及び学習の機会が国民に提供されるとともに、国民の意見が公共サービスの実施等に反映されること *公共サービスの実施により苦情又は紛争が生じた場合には、適切かつ迅速に処理され、又は解決されること
以上の5項目は公共サービスに関する国民の権利として尊重されること、また国民が健全な環境の中で生活が円滑に営むことを基本として、公共サービスを実施しなければならないことが規定されています。
公共サービス基本法は全体で11条しかない法律ですが、公共サービスの理念規定として重要な内容を含んでいます。
第9条には次の規定があります。 ==== 国及び地方公共団体は、 公共サービスに関する施策の策定の過程の透明性を確保し、 及び公共サービスの実施等に国民の意見を反映するため、 公共サービスに関する情報を適時かつ適切な方法で公表するとともに、 公共サービスに関し広く国民の意見を求めるために必要な措置を講ずるものとする。
2国及び地方公共団体は、前項の国民の意見を踏まえ、公共サービスの実施等について不断の見直しを行うものとする。 ====
「策定の過程の透明性の確保、公共サービスに関する情報の適時適切な方法での公表」は、大変重要な規定ですが、最近のコロナ対策は補正予算を見ていると、この規定が蔑ろにされています。
第11条には「公共サービスの実施に従事する者の労働環境の整備」に関する規定があります。
==== 国及び地方公共団体は、安全かつ良質な公共サービスが適正かつ確実に実施されるようにするため、公共サービスの実施に従事する者の適正な労働条件の確保その他の労働環境の整備に関し必要な施策を講ずるよう努めるものとする。 ====
今の政府は、公共サービス基本法の規定を再読し、この法律に則った確実な対応をしなければなりません。
1)マイナンバー知られても問題ない? 政府は、マイナンバーカード交付時に入れる透明ケースの配布廃止を検討しているとの報道があります。
ケースというかビニールの袋に入れると、個人番号が隠れる仕組みになっています。 番号が知られただけでは悪用できないことが廃止する理由とのことです。 マイナンバーカードにはQRコードがついています。 このコードからも番号を知ることができますが、このビニールの袋はQRコードを隠すようにはなっておりません。 そのため2016年6月には、QRコードを読み取られないように注意を喚起する文書まで政府は出しておりました。 しかし今になって、知られても大丈夫だとは、ちょっと不思議な感じです。 マイナ保険証の話が持ち上がり、持ち歩く機会が増えるため、他人に個人番号を知られても大丈夫と言い出したのでしょうか。 典型的な御都合主義ですね。
2)公共サービス基本法を振り返る 議員立法である公共サービス基本法は、2009年7月に施行されました。
小泉政権の登場以降、新自由主義的な発想により、官は非効率、官から民へ、民でできることは民で、こんな掛け声のもとで公共サービスの民間シフトの風潮が強まりました。(この源流は、中曽根内閣だと思いますが。)
大きい政府ではなく小さな政府論も、その頃の日本を席巻していました。その頃から私は、政府の大きい小さいではなく、必要な時に有効に機能する政府こそが必要なものだと考えています。 もちろん放漫な財政運営や公務員組織の非効率な部分は是正しなければなりません。
しかし小泉内閣の公務員削減一辺倒の考え方に対しては、将来公共サービスが適切に提供できない恐れがあるとの強い危機感がありました。一見、民間サービスは効率性が良いように見えますが、収益性が低い場合は、一般的には機能しません。収益性とは無関係に、国民に必要なサービスの提供を行うのが政府の役割ですが、小さな政府論によって、この政府機能が低下してしまったのです。その結果、格差や貧困が拡大すると同時に、危機の際に対応できない社会の素地を作ってしまったのです。効率と競争最優先の社会ではなく、公正で人の繋がりを重んじる社会へと転換すべきとの声も上がるようになりました。
こんな中で、浮上したのが公共サービス基本法の考え方です。
法律の目的は以下です。 ==== *公共サービスに関し、基本理念を定め、及び国等の責務を明らかにする *公共サービスに関する施策の基本となる事項を定める *公共サービスに関する施策を推進し、国民が安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与する
公共サービスに関する基本理念は以下です。 ==== *安全かつ良質な公共サービスが、確実、効率的かつ適正に実施されること *社会経済情勢の変化に伴い多様化する国民の需要に的確に対応すること *公共サービスについて国民の自主的かつ合理的な選択の機会が確保されること *公共サービスに関する必要な情報及び学習の機会が国民に提供されるとともに、国民の意見が公共サービスの実施等に反映されること *公共サービスの実施により苦情又は紛争が生じた場合には、適切かつ迅速に処理され、又は解決されること
以上の5項目は公共サービスに関する国民の権利として尊重されること、また国民が健全な環境の中で生活が円滑に営むことを基本として、公共サービスを実施しなければならないことが規定されています。
公共サービス基本法は全体で11条しかない法律ですが、公共サービスの理念規定として重要な内容を含んでいます。
第9条には次の規定があります。 ==== 国及び地方公共団体は、 公共サービスに関する施策の策定の過程の透明性を確保し、 及び公共サービスの実施等に国民の意見を反映するため、 公共サービスに関する情報を適時かつ適切な方法で公表するとともに、 公共サービスに関し広く国民の意見を求めるために必要な措置を講ずるものとする。
2国及び地方公共団体は、前項の国民の意見を踏まえ、公共サービスの実施等について不断の見直しを行うものとする。 ====
「策定の過程の透明性の確保、公共サービスに関する情報の適時適切な方法での公表」は、大変重要な規定ですが、最近のコロナ対策は補正予算を見ていると、この規定が蔑ろにされています。
第11条には「公共サービスの実施に従事する者の労働環境の整備」に関する規定があります。
==== 国及び地方公共団体は、安全かつ良質な公共サービスが適正かつ確実に実施されるようにするため、公共サービスの実施に従事する者の適正な労働条件の確保その他の労働環境の整備に関し必要な施策を講ずるよう努めるものとする。 ====
今の政府は、公共サービス基本法の規定を再読し、この法律に則った確実な対応をしなければなりません。
さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。 ===2022.11.7===
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