徒然日記

23年1月18日 その5625『逢坂誠二の徒然日記』(7322)

昨夜、帰函し、今日は函館の朝です。空全体に雲が広がっていますが、雪は降っていません。夜明け前の気温は氷点下4度、日中は零度、晴れの予報です。

1)連日、綱渡りの日銀
連日、日銀の話題で恐縮です。昨日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが上昇し、一時0.505%と日銀が上限とする「0.5%程度」を、3営業日連続で上回っています。この上昇を抑え込むため日銀は、市場に残存する新発 10年債や先物と連動する残存7年の国債をほぼ全て買い尽くすなど、大量の国債購入をしております。
昨日も言及したとおり、日銀の国の購入で長期金利を一定の範囲に抑え込む異例の政策は長くは続けられないと見るのが妥当です。翌日物金利スワップ(OIS )市場では10年物が一時1%を付けています。OISは日銀の金融政策に対する市場の動向等の参考になります。OISで1%ということは、市場は1%程度の金利を想定している可能性があるということです。つまり日銀が国債を買い続けて、金利を抑え込むのは限界に来ているのです。
今日、日銀の金融政策決定会合で、ある一定の方向性が出されます。今回は何もしない、特別の政策変更をしないとすれば、昨日、言及した国債市場のゆがみは是正されませんし、加えて円安、株高となる可能性があります。長期金利の許容変動幅を0.75%などに再度拡大すれば、当然、長期金利が上昇しますし、円高、株安となることが想定されます。いずれにしても、先行き不安定な中で日銀の対応が続きます。
アベノミクスという実態の伴わない張りぼての経済対策を継続した結果、日本の将来に大きな禍根を残すことになったと私は思います。
ア)異次元の金融緩和を実現するために日銀が大量に国債を購入
イ)公共投資を増やす
ウ)成長戦略を進める

アベノミクスの実施当初は株価高、円安を誘導し、一定の効果があったと思いますが、2%の物価上昇目標は達成されませんでした。結局はトリクルダウンも起こらなかったのです。また公共投資も投下した予算の範囲内での効果に限られ、それ以上の波及のある予算の使い方ではありませんでした。成長戦略は完全に不発だったのは言うまでもありません。それにも関わらず、日銀は国債を買い続け、低金利政策を継続しました。その結果、今、色々なところに綻びが生じています。後日、この綻びにもう少し丁寧に言及したいと思います。

さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.1.18===
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