徒然日記

23年3月29日 その5695『逢坂誠二の徒然日記』(7392)

夜明け前の都内、空全体に雲が広がり星は見えません。気温は8度程度です。日中は晴れ、16度との予報です。今日は上弦の月ですが、久しぶりに月が見えるでしょうか。

1)国会軽視の財政
昨日、114兆円の新年度予算、さらに 2.2兆円の予備費の使用が決まりました。物価高対策は必要なことですが、予備費で行うのではなく、補正予算、あるいは新年度予算の修正で行うべきなのです。国会軽視の財政が続いています。

2)権力者の怖さ
昨日、旧優生保護法について言及しました。今さらながら、改めて権力者の怖さを痛感しています。ここで言う権力者とは、法律によって国民の自由を縛ることのできる者たちのことです。より具体的に言うと「国務大臣、国会議員、裁判官、さらにその他の公務員」のことです。
これらの者は、国会で法律を作り、その法律に従って具体的な行政の仕事を行い、法律に従って適否を判断する力を持っています。究極の自由剥奪は、合法的に人の命を奪うことのできる死刑です。
しかしこれらの権力者も従わなければならないものがあります。それが憲法です。憲法99条に次の規定があります。「国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」。天皇や摂政とこれら権力者以外の国民には、憲法全体を尊重し擁護する義務は課されておりません。これら権力者は、常に憲法の枠内で仕事をしなければならないのです。
1948年に現行憲法のもと、全会一致で旧優生保護法が成立しました。全会一致ですから、憲法違反であることなどは、誰もが疑うこともなく成立させたものと思います。しかしこの法律によって多くの方の人権を侵害し、その方々の人生を大幅に狂わせてしまったのです。法律が施行されてから長い間、この法律がおかしいとか、人権を侵害しているなどと言い出せる状況ではありませんでした。
法施行後48年が経過した1996年になって、やっとこの法律の規定は差別であることが認識され法改正によって「母体保護法」となりました。しかし、それでも旧優生保護法による被害者の皆さんが、自分が被った損害を何とかして欲しいと言えない状態が続いていました。最近になってやっと、これは人権を無視した不当な差別ではないか等、この法律のおかしさを指摘する裁判が始まるようになったのです。
これらの裁判では、旧優生保護法が違憲であることが、繰り返し指摘されています。法律をつくる機関である国会が憲法違反の法律を作ってしまったのです。その結果、合法的に強制fun不妊手術などが行われ、個々人の人権を侵害し、その方々の人生を台無しにしてしまったのです。だからこそ、立法府の一員として、私もそのことを反省し、国民の皆様にお詫びする必要があるのです。
法律に従って仕事をするのが行政府の役割です。法の決めに従って合法的に強制不妊治療等を行ったのでしょうが、この法律がおかしいとか、人権侵害であるとの申し出があっても、その声に真摯に耳を傾けず 48年間も、法の問題点を真正面から受け止めなかったことも大いなる問題です。
国民の自由を、法律によって縛ることのできる権力者の判断は極めて重要なものであることは言うまでもありませんが、権力者たるものその力の大きさを十分に認識をして、極めて慎重にその権力を公使しなければなりません。旧優生保護法による悲劇を 2度と引き起こさないためにも、被害者の救済と合わせて、どのような経過でこの法律ができたのか、なぜその問題が早い段階で明らかにならなかったのか等を十分に検証する必要があります。

さあ今日も ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.3.29===
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