徒然日記

2月24日 その2377『逢坂誠二の徒然日記』





昨日、岩手県から南下し、気仙沼に入っ
た。

夜明け前の気仙沼の気温は、
氷点下4度程度。

空には雲はなさそうで、南の空高く、
月齢23日を過ぎた月が見える。

月の左下、南東に空には、金星も見える。

光度はマイナス5等に近く、
随分と明るい。

1)復興のあり方
気仙沼も、瓦礫がほとんど無くなって、
土地の嵩上などの工事が進んでいる。

しかし地元の方に話を伺うと、
防潮堤の高さや、避難路のありかたなど、
住民の意向とは随分と違うとの声もある。

特に大きな企業への配慮はあるが、
小さな商売をしている方には、
理解できないことも多いらしい。

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ボランティアの皆さんが、
たくさん来られていたころは、
地域経済も随分と潤ったようだが、
昨年末あたりから、観光客も含めた外来者数は、
随分と減っているとのことだ。

このことが宿や
仮設で商売をしている皆さんには、
少なからぬ打撃とのことだ。

復興が進むに連れて、
観光客やボランティアが減って、
それが経済に悪い結果となっているとは、
何とも皮肉なことだ。

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3日間に渡って、
大槌、釜石、大船渡、さらに気仙沼を訪問させて頂いたが、
随分と復興が進んだとの印象がある一方で、
予想通りの歪さも感ずる。

これらを解きほぐすには、
丁寧な話し合いしかないのだと思うが、
その話し合いに疲れている住民も多い。

東日本大震災に傷跡の深さを、
激しく激しく、改めて痛感している。

2)懸念すべきこと
TPP、解釈変更だけによる改憲、
格差拡大政策などに加えて、
日々懸念事項が広がっている。

武器輸出三原則の見直し、
常軌を逸したNHK会長や経営委員の行動、
報道機関として役割を果たせないNHK、
亀裂の深まる韓国、中国、アメリカ外交など、
次々と日本の将来に対する懸念事項が生まれている。

個別事項だけではなく
政策や社会全体を貫く、
民主主義や多数決、
さらにはリーダーシップに対する認識、
これらが変節しているのも恐ろしい。

特に多くの政治家自身が、
この点を大きく誤解し始めており、
日本の将来に大きな暗雲が立ち込めている。

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選挙での勝利は、首長への白紙委任ではない。

多数決は、意思決定の一つの方法ではあるが、
万能ではないし、その結果を間違うこともある。

リーダーシップとは、
我武者羅かつ唯我独尊的に
号令をかけて進むことではない。

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こんな単純なことが理解できない政治家が、
国や地方を問わず増えている。

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20年前、私が町長に就任当時のことだ。

「町長に当選したんだから、
町民の意見などを聞かず、
自分の思うことをどんどんやれば良い。」

多くの町民の皆さんには、
予想外の選挙結果だったこともあり、
捨て鉢に、半ば批判気味に、
私にこんなことを言う方が多かった。

私は、選挙に当たって、
いくつかの政策目標を掲げた。

当選後、それらの実施について、
住民の声を聴くなどの過程を重視していた。

私に批判的な町民の方々からには、
この私の姿が、まだるっこしく、
リーダーシップがないと映ったのだろう。

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何かの政策の是非を問うための住民投票と違い、
首長選挙で、単一の課題の是非を判断することは難しい。

なぜならば、首長は、
ある一点だけの仕事をする存在ではなく、
多方面にわたる権限を持ち、
広い範囲の仕事をする存在だ。

単一の課題が主な争点となる選挙であっても
有権者の皆さんの投票行動は様々だ。

その争点だけの可否で投票する方

その争点に対する自分の可否と
立候補者の公約は違うが、
他の側面から判断をして投票する方

こんな風に有権者の行動は様々だ。

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さらに選挙の立候補者が
様々な公約を掲げて当選したとしても、
有権者の皆さんは、
その全てが良いと思って
一票を投じたわけではない。

公約の全てが良いと思って投票する方

公約の一部が良いと思って投票する方

公約の可否以外の要素で投票する方

この場合も有権者の行動は様々なのだ。

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いずれの場合も有権者の行動は多様であるが、
だからといって、政治家は約束をした方針を
簡単に変えてはならない。

しかし公約とは、
それを我武者羅に唯我独尊的に実行するものだとは、
私は考えてはいない。

政策の実現のためには、
少なくとも次のような過程がある。

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政策の立案、予算の確保、そして実行。

どんなに小さな政策であっても、
最低限この過程を踏む必要がある。

政策によっては、もっと複雑な過程を経て、
やっと実現することも多い。

首長を含む政治家は、
前述したとおり、当選したからと言って、
全ての有権者から白紙委任を受けているわけではない。

だから大事なのは、
公約に掲げた事項の実施に
お墨付きを得たわけではないことを理解することであり、
その公約を政策化して、実現の過程に乗せていくことだ。

その過程の中では、
住民説明もあれば、
議会の議決というチェックポイントもある。

その結果、反対意見があったり、
否決されることもあるだろう。

自分は選挙で当選したのに、
否決するのはおかしいとか言うのは、
有権者の選挙時に行動の多様さを考えると、
相当に違和感のあることなのだ。

もちろん完全な白紙委任ではないが、
当選した首長や政治家は、
多少の信頼を得ていることは事実だ。

白紙委任未満の現実の中で、
納得感のある政策実現の過程をどう歩むか、
これが首長や政治家に求められていることなのだろうと思う。

選挙で勝ったから
全てのことができるなどと思うのはおかしいことだ。

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多数決は、
その課題に対する有権者の理解度合や、
評決時の雰囲気などに
その結果が大きく左右される。

すなわち多数決が、
いつも全て正しい結論を導くとは限らないことを理解する必要がある。

多数決が、民主主義の意思決定の、
一つの重要な手法であることも理解しつつ、
その結果を絶対視することなく、
常に丁寧な政策実現に心掛けることが、
首長や政治家全般に必要なことだ。

少し長くなった。

今日も、しっかりと前進します。

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         2014・2・24
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